こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日は、どうせ与えるならちょっと脳トレ要素のあるおもちゃを(笑)、というお話。
ブロック大好き!
別に「脳トレ」にこだわってブロックを与えていたわけではないのですが、当時小学生だった息子を見ていてふと思ったことがあったので、記事にしていこうと思います。
息子は小さい頃からブロック好き。乳幼児施設によくある「井型」ブロック(ニューブロック、というそうです)、レゴブロック、LaQなど。
種類問わず、何でも好きですね。
小学4年生頃までは、誕生日にレゴブロックの要望がありました。
本当はゲームが欲しかったみたいですが、「君たちみたいなタイプ(発達障害)はゲーム障害に陥りやすいから、その癇癪が自分でコントロールできるようになったらね」とことあるごとに話していたため、諦めていたようです。
病院のお医者さんからもゲーム障害の怖さを何度か話されていた息子は、若干不満はあるものの、頭では仕方ないか…と理解していた感じでした。
毎日勉強したらできる、学習タブレット(スマイルゼミ)の20分ゲームで何とか頑張っていましたね。
ゲームがダメ、となると、あとはブロックしかないようで。
アウトレットパークに行くと必ずレゴに走って行っては、あれこれ箱を見て吟味していました。懐かしい想い出です(笑)。
「最後まで自分の力でやり遂げる」ことができるように
さて、このレゴブロック。外箱に「8-12」など対象年齢の数字が書いてあるのですが。(8-12だと、8歳から12歳までが対象、ということですね。)
彼の欲しがるセットは、いつも対象年齢オーバーなもの。
対象年齢が高くなると、小さな部品が増えて難易度が上がるのですが、やはり「カッコよく」見えるようで、6歳なのに対象年齢12歳のものなどを欲しがったりしていました。
幼稚園の年少くらいまでは、大人が半分手伝って完成させていたのですが、5歳頃からは手伝うのは必要な部品を見つけてあげるのみで、2日くらいかかるものの、自分で完成させるようになっていました。
難易度が上がるとこのレゴブロック、それぞれに番号を振ったビニール袋に梱包された状態で箱に入ってきます。
完成までの手引書も番号別に冊子が組んであるので、全部のビニール袋を開けちゃって一緒くたにしない限りは、時間はかかりますが子供でも完成させることができます。
さあ、ここからがADHDの本領発揮!(笑)
学年が上がるにしたがってその過集中ぶりは目を見張るほどとなり、幼稚園の頃は2日かかっていたものが、対象年齢が5歳上の製品でも、約2時間弱で完成させるようになってきました。
「癇癪を起こさずに、最後まで自分の力で完成させる」。
普段の生活で非常に苦手なこの分野。しかしレゴを完成させるまでの時間は、癇癪も起こさず黙々と作業しています。
もちろん癇癪を起こしていた時期もありましたが、そう長くはなかったですね。
ブロックで空間図形を見る力が養われる
しかし完成させた後は、その完成品を眺めて悦に浸るのがものの一週間くらい。
次の週にはすぐに分解して、新たに自分で考えた戦闘機や宇宙船などを作る息子。
何でよ、じゃあ高いお金払ってセットで買わなくてもいいじゃない!なんて時々ムッとしていました…。
そんな息子の作るレゴ作品を見ていて気付きました。
色も形も左右対称で、美しいカタチ。左右が細く華奢な作りなのに、水平のまま揺るがずに置ける、考えられた重心。
一見しては分からない側面に施された、光を透して映えるランプの設計。開閉できる上に、中も凝った作り…。
レゴ作りはどんどん上達していきます。そしてそれと同時に、算数の図形問題の理解度が少しずつ伸びていくのです。
意外と精度が高いです。持っているブロックのカタチから全体像を考え、基礎から構築していく作業は、「かたち」を脳内で回転させたり分解させたりしながら進めていくため、「かたちを脳内で捉える」力が鍛えられるのかもしれません。
発達障害の子供たちは想像して解く問題が苦手な場合が多いようですが(国語の読み取り問題、算数の図形問題等)、こと図形に関してはレゴで鍛えられたなー、と実感しています。
これは小さい頃に遊んだ積み木も一役買っているかもしれません。
「感覚的に」わかる「かたち」
かく言う私は空間図形が全くダメ。一時期仕事の関係でCAD(設計図作成支援ソフト)をやったことがありますが、設計とか図形って、ホント才能なんだな、と痛感しましたね。
全然できないので手伝ってもらっていたのですが、「ここは…?」
「あー、こうするといいよ」(パパッとやってくれる同僚男子。)
「え、凄い。なんですぐ分かるの?」
「いや、何となく…」(説明出来ないらしい…。)
同じような会話が息子ともあります。
空間図形で、ちょっと難かしい問題が正解したときに「すごいね!半分に割った断面が想像できたの?」
「想像してない。何となく」
高度な問題がすらすら解ける!とはいきませんが、ちょっとひねった問題程度なら何となく分かるようです。
図形だけは、実際に粘土を糸で切って断面図を実際に見たり、パソコンでそんな断面図を探してみたりして教えることぐらいしかできません。
しかしこれをいくらやっても、図形は結局「感覚的」なもののような気がします。
鉄棒や自転車は、何度も練習を重ねるうちに体が「感覚的」に動作を覚えてきます。それと同じなのかもしれません。
何度もブロックを付けたり外したりして希望のカタチに近づけていくという遊びは、「カタチ」を感覚的に捉える練習になっているのかもしれませんね。
遊びから取り込まれた「感覚」は、脳内に残りやすいです。ただ図形を紙面で見て考えるより「楽しい」気持ちと「手を動かして目で捉える」動作が脳を活発化させます。
まとめ
発達障害の子供たちは、基本ブロックが好きなようです。ブロックのジャンルを試していない方、「脳トレ」の一環として導入してみてはどうでしょう?
ついでに図形に強くなってくれる「かも」しれないよ!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。