こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から、何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日は「学校が楽しい」「だから非常に疲れる」という 一見真逆なADHD息子の感覚についてお話します。
- 学校が「楽しい」ワケ
- 学校は「楽しい」だけじゃないんだ、本当は…
- ADHDなら外出して発散させる
- 学校は好き。でも疲労困憊な僕
- 「楽しい」のと「疲れる」ことが比例するとき
- 息子のリフレッシュ方法
- まとめ
学校が「楽しい」ワケ
注意欠陥多動性障害(ADHD) の息子にとって、ママしかいない家にいるより、常にたくさんの人と触れ合い、実験やお喋りなど、色々な刺激のある学校生活はとても楽しいようです。
自閉症スペクトラムを抱えている発達障害児は校外活動や避難訓練、運動会などの日常と違う行事が苦手な場合が多いですが、同じく自閉症スペクトラムを併発している息子にとっては、非日常的な行事は全く苦ではない様子。
運動会は別だよ!だって僕、走るの遅いんだもん…。
ADHD比重がとても大きい息子は、ADHDの特性のひとつである「新奇追及性」が非常に強く出ています。
そのため自閉症スペクトラムの子によく見られる「非日常的な行動に不安を覚えてパニックになる」ということはほとんどないです。
発達障害は、本当にその子それぞれなんですね。
「新奇追及性」とは、常に面白いこと、変わったことなど刺激を求め続けること。
飽きっぽく、常時新鮮さを欲します。
非日常的な活動でパニックを起こす子への対処は大変ですが、新奇追及性のあるタイプの子は毎日休む間もなく刺激を求めるので、対処するこちらの体力と常に新鮮なひらめきを維持することが大変です…。
学校は「楽しい」だけじゃないんだ、本当は…
そんなわけで学校が好きな息子くん。長期休暇や連休明けの小学校から下校してくると、毎回「やっぱり学校は楽しいなー。たっくさん喋れたし!」と上機嫌です。
そんな風だから学校生活が上手くいっているかと言えば実はそうではなく、色々様々問題を起こしては学校から連絡が入る息子です…。
高学年になってからは少し減ってきましたが…。
本当に周りに謝罪してばかりの小学校生活です…。
逆に、他者からの執拗で辛辣な言葉に打ちのめされたり、文字通り危害を加えられたり(しかしここで反撃してしまうので結局は息子が全部悪い!ということに…。)することもよくあります。
また、定型発達の子達とはちょっとズレた会話のやり取りでなんだかうまくいかなくてイライラしたりすることも日常茶飯時なようです。
それでも「嫌なことを言われてもさ、学校はいいんだ!友達と喋れるし…」
と言います。
「嫌なこと」という言葉では片付けられないほど容赦のない言葉で攻撃する子は一人や二人ではないようです。
発達障害児、特に息子のようにADHDを持っている子の場合はとにかくひときわ目立つので、残念ながらそんな攻撃の的になりやすいようです。
ADHDなら外出して発散させる
そんな日常受けている周りの攻撃からのストレス。
息子のその発散方法は、休日に出かること。常に刺激を求め、外の世界に出たがります。
お家でのゲームや読書は一瞬気持ちの「切り替え」にはなるけど、ストレス「発散」にはならないんだ。
ゲームは「嫌な気持ちを一時的に忘れる」ことができるけど、「放出してストレス値を下げる」効果はないんじゃないかなー。
「お出かけ好き」なのはADHDの易刺激性をプラスの方向に活用した結果。
お家でのんびりする方がストレス値が下がるタイプの子もたくさんいますが、ADHD傾向のある子であれば、外に連れ出す方がより効果的な気がします。
もちろんその先々で思うようにいかないと癇癪を起こしたり、問題行動を勃発したりさせて親がぐったりすることもしょっちゅうあるのですが、外を嫌わないという性格は長所でもあるよね、と自分に言い聞かせながら頑張る私です…。
学校は好き。でも疲労困憊な僕
さてそんな学校が大好きな息子ですが、「大好き」ではあっても「だから疲れない」というわけではないようです。
定型発達の子達とは違い、授業中でも窓の外の雀の声、ダンプカーの音、 他のクラスの子どもたちのざわめき、先生の声、友達の筆箱から鳴るカチャカチャという音、眩しい太陽の光、時々むわっとする空気の流れ、給食室から漂ってくる食品の臭い、着ている洋服のシャカシャカした肌触り、すれ違う友達の柔軟剤の服の匂いなど、ありとあらゆる様々な情報を瞬時に脳に取り込み一生懸命処理している発達障害の子どもたち。
息子もそんなたくさんの情報の中で非常に疲れるらしく、平日は10時間寝てもまだ足りないと言うほど毎日「学校生活を送ること」だけで疲労困憊しています。
それならば週に1、2回行っている習い事もやめればいいのではないかと思うのですが。
学校とは違う習い事の世界。
全然学校とは関係ない友達とのやりとりは、学校で嫌なことを言われたりした時の気分の切り替えになるんだ!
「楽しい」のと「疲れる」ことが比例するとき
楽しいけど疲れる…。 それってよくわからないなと思っていたのですが、最近思い当たることがありました。
それは「買い物」。
私は買い物が大好き。でも実際買い物に行くと頭痛がしたり非常にぐったりします。
たまにお洋服を買ったりウィンドウショッピングをするのは毎日のかんしゃく対応生活の切り替えでもありリフレッシュでもあるのですが、行けば必ず途中で頭痛薬を飲み、帰ってくるとぐったりで次の日は昼寝をしたり頭痛で吐いたりしています。
その買い物の中で特に苦手なのはスーパーへの食品の買い出し。
買い出し自体はとても好きで、新しい商品や特売の野菜など見たり選んだりするのはワクワクするのですが、帰ってくると疲れてしまって料理をする気になれなくなることがしばしばあります。
だから買い物に行かなくて済むように生協を始めました。
食材宅配のメリット・デメリットはこちらの記事!
密閉された建物の中、たくさんの商品を見ながら考えなきゃいけなくて(こっちは安いけどこっち方が美味しそうだし…。でも今月予算あまりないんだよね…とか)結構疲れる…。
そのうえ空気の悪さやたくさんの音や気温の変化にも頭痛は誘発されるので、そのせいもあるのだと思います。
あーそうか。私だって買い物は大好きだけど、大好きなのとだから疲れないのとは別なんだよな…。
そう気がつきました。
ADHDである息子にとって学校生活を送ることはとても楽しいことであり、同時に定型発達の子達以上にとても疲れやすいのではないでしょうか。
息子のリフレッシュ方法
以前はその疲れをかんしゃくで表したり発散させたりしていたきらいがありましたが、高学年になった今は(もちろん癇癪で発散させる時もありますが)、今日はゲームをしないで本を読む、ママとベッドに入ってお話しして寝る、など、自分でコントロールすることもホントにたまにですが(笑)出てくるようになりました。
休日に自然の中に入ってのんびりしたりする方がよほどリフレッシュになるとは思うのですが、親が思うようにはなかなか動いてくれません。
もう6年生なので当たり前といえば当たり前なのですが。
ただ太陽の光を浴びてセトロニン(精神を安定させる働きがあります)を取り込んだり、森林でフィトンチッド(癒しややすらぎを与える効果があります)を取り入れたり、そんな人間が本来持っている自己治癒力を使う方法も覚えていてほしいなと思うので、 ゲームの30分延長や終わった後に本屋に行けるなど、何か本人の楽しみをエサに(笑)時々自然の中へ連れて行っています。
自然の中を歩いたり温泉に浸かったりすることに対して本人は刺激がなくそれほど楽しくはないようですが(小学生ですから当然なのですが)、体はちゃんと反応していて、いつもより寝付くのも早く眠りも深く、起きた時の顔色もよく、あー体はちゃんと溜まったストレス物質を放出したんだなぁというのが感じられます。
まとめ
ADHD の易刺激性は、自分が「実は疲れているんだ」ということが分かりにくいのかもしれません。
大人になるまでにこの辺りを少しずつ自分自身で認識し、うまくコントロールしていけるようになったらいいな、と思っています。
発達障害児の育児は、いろんなことが長期戦。でもその先にある子どもたちの穏やかな笑顔を夢見て、今日も一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただいてありがとうございました。