こんにちは。ココです。
当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。
息子はお陰様で小学5年生になりました。
今回は成長につれ、だんだんと出てきた「許可が下りなかったものをやりたい!と主張する」ようになった息子への対応を考えます。
発端はかんしゃくだった
それはコロナで中止になった小学校の宿泊学習が、日帰りの学習旅行となって日程表が渡された時でした。
「おこずかいは3000円だって」
工場の社会科見学をしたあと、博物館だか科学館だかを見学し、そこでお土産を買うのに3000円用意しろ、という息子の話。
日程表をよく見てみると、確かに「おこずかいは3000円まで」と記載されています。
しかしそこでの見学時間は1時間。たった1時間しかないのに、見学してショップでお土産も買うの??
「ひとつだけだよ。200円以内」
遠出のお出かけの時に立ち寄るコンビニで大人が買うコーヒー。息子も「何かおやつ!」とねだる際によくこの言葉を使いますが。
この「200円」のおやつを選ぶのがとにかく長い!
息子が選んでいる間、トイレ行って雑誌を眺めて、新商品のお菓子をチェックしてスマホで渋滞情報を確認して…なんてやっていてもまだ決められずにいる息子です。
金額が多ければ、お土産をあれもこれもと選ぶ時間がものすごくかかるということは簡単に推測できます。40分以上はショップ内でうろうろしていることでしょう。
しかも見学内容は後日授業の一環で「新聞作り」をする際に記事にするとのこと。
お土産を選びたいがために見学はやらず仕舞い…ってことになる可能性は大アリです。
「3000円は多くない?ほら、『おうちの方と相談して金額は決めてください』ってなってるよ?」
そう言った途端、「3000円だよ!3000円『持ってこい』ってことなんだよ!!」
いつものように激しいかんしゃくが始まりました。
お小遣いの金額に納得がいかない!
我が家の息子のお小遣いは報酬制です。1回のお手伝いにつき、3円から10円の報酬が発生するシステム。
これは息子の特性や自立準備を考えて、私が4ヶ月ほどかけて決めたシステムでした。
そんな金額なので、当たり前ですがなかなか貯まらない。
しかしおやつも文房具も、日常欲しいものは親が用意してあげています。
時々ボーナスポイントを貰えるので、300円程度のガチャガチャなどに貯まったお小遣いを使ったりしている息子ですが。
普段の金額から考えても3000円は高すぎます。
「金額はその家庭それぞれで決めるんだよ?」「見学施設なんて鉛筆やクッキーぐらいしか売ってないでしょ?前にも行ったことあるけど、何にも欲しいものないって言って買わなかったよ?」
そう言いましたが、とにかくヒートアップしているので全く納得いかない様子…。
どうしようかな…。3000円持たせてもいいけど、でもせっかくお小遣い制度で金銭感覚を養成中なのに…。
いつものように寝室のウォークインクローゼットに避難して、息子のかんしゃく爆発中ずっと考えていた私。
これはもしかして「成長へのステップアップ」になる問題かもしれないな…。だとしたらよく考えて答えを出さなくちゃ。
よし、第三者であるパパにお願いしてみよう!
こうしてこの「金額決定問題」はパパにバトンタッチしてもらうことにしました。
子どもにも「主張」と「理由」を述べさせる
つい感情的になってしまう女性の私よりも、「対社会」の分野は男性の方が理論的に話すことができます。
「お小遣いのこと、パパと相談してみて?」
私は息子にそう言って、週末にパパと3000円の金額について話し合うようにしてもらいました。
「うん、パパも3000円では多い気がするな。よし、3000円で何が買いたいか言ってごらん」
パパは息子と向き合うなりそう切り出しました。
「えーっ?」と息子は不満そうに言葉を漏らしましたが、構わずパパは続けます。
「会社でだって、そのお金が何に必要なのか文書を出して検討してもらうんだぞ?それで納得させられたら、はじめてその金額が使えるようになるんだ。キミが提案者だ。さあ、何に使おうと思っているのか話してごらん。そのあと二人で金額を検討しよう」
息子はしぶしぶでしたが、それでも彼なりに色々考えて発言し出しました。
「おやつ…」
「お土産だから箱入りだよね。それはその場では食べられないよ?それにいつもキミはお土産売り場のクッキーなんかより『パイの実』の方が数段美味しいって言って食べないじゃん」
「マグネット…とか?」
「この間旅行で買ってきただろー?3つも。それ、今どこにあるか知ってるか?旅行から帰ってきてから1度も見てないだろー?」
そんな感じで二人で論議していました。
やはり女性の私と違ってパパは感情や感覚などで話すことはないので、現実的な観点から話し合いが進んでいきます。
最初は不満たっぷりだった息子でしたが、話し合ううちに頭の中が徐々に「3000円!」という「ただ提示されてあるだけの揺るぎない数字」を「主張し続ける」ことから「何を自分は買いたいのか」「どう言ったら他人を納得させられる話し方ができるのか」という方向へ整理され始めたようでした。
まとめ
5年生であっても、発達障害で学校では特別扱いされていても。パパと話し合う息子は「一個人の人間」として、今、立ち上がろうとしているんだな。
私にはそう見えました。
それはまだ心もとないながらも、「自分ではない誰か」に気持ちや主張の「理由を説明する」練習となったように思います。
何かにつけ怒鳴って暴れてかんしゃくを起こし、自分の「感情」を「衝撃」としてしか表現できない発達障害の子どもたち。
それでもこうして「一人の人間として向き合う」「機会」があれば。
1ミリでも1秒でも。ちゃんと成長するんですね。
結果、討論会は600円でまとまりました。
3000円の半額にもならない金額となりましたが、論議できたことで本人もだいぶ納得したようでした。
そして息子が600円で手に入れたものは。
小さなぬいぐるみ付ストラップと「主張があるときは理由をもって話し合うことで認められる場合もある」という「かんしゃくを起こす以外の方法」でした。
今後も相変わらずかんしゃくを起こして主張する日々でしょうが、それでも10回に1回は「話し合いを試みる」ようになってくれるんじゃないかな。
そう淡ーい淡ーい期待を抱いている私です。(;´∀`)
最後までお読みいただいてありがとうございました。