発達障害だって、頑張るもん!

発達障害だって、頑張るもん!

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【ストレス解消経費は必要経費?】 貯金が底をついてでも行こう!と思った海外旅行の話

世界地図と飛行機のおもちゃ

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。

 

今日はそれほど余裕がなかったのに、発達障害児息子を連れて「海外旅行に行こう!」と決意した時のお話。

 

● 「モノ」ではなく「経験」を。息子と私、お互いに「これからずっと効き続ける薬」を探しました。

 

 

障害児の育児に振り回されていた頃

 

毎日繰り返されるかんしゃく。学校からの苦情。

やろうと思ってやったわけではないけれど、結果的に加害行動となってケガをさせてしまった、お友達の親への対応。

 

理解のない近隣についての心労。心が折れそうになって減っていく食欲。

それに伴ってやたらと引く風邪。体調不良。頭痛。胃潰瘍。

 

パワーのある発達障害児を育てていると、自分の姿を鏡で見る、という余裕もない毎日になりますが。

 

考える女性のアイコン





ある日ふとスーパーのガラスドアに映る自分に愕然としましたね。冗談じゃなく「誰この老婆?!」と思いました…。

 

息子が生まれる前まではヒールを鳴らして颯爽と仕事をこなしていた自分が、まるで別人。

疲れ果てた顔に、何ヶ月も美容院に行っていない白髪混じりのバサバサの髪。怒ってばかりで深く刻まれた眉間のシワ。

今朝暴れて掴まれてしわクチャになったシャツに、学校裏で泥を蹴りあげられて汚れてしまったままのスニーカー。

 

これが今の私なんだ…。

もう嫌だ…。もう疲れた。ずっと遠く、空の彼方へ行ってしまいたい…。

 

こんな思い、私だけではなく、きっとたくさんの障害を持つお子さんのママは何度も経験されたことと思います。

 

耳をふさぐ

この頃は私も息子も手探りの育児でした。泣いたり怒ったり、悩んだり投げやりになったりを毎日繰り返しながら、お互いの落としどころを探していたのだと思います。

当時は本当に大変だったけれど、今思えば正面切ってぶつかり合ったあの時間があったからこそ、ここまで成長できたんだな…と思います。

 

「2時間しか一緒に居られない」子ども

 

以前義母に息子のことは「2時間しか一緒に居られない」と言われたことがあります。

「これが1日なんて無理。疲れてその後何日も動けなくなる。だからウチには泊まらないで欲しい。家にも上がらないで。外で会いましょう」。

 

これには温厚な夫も、泣きそうな顔になっていました。

「大変だけど俺にとっては可愛い息子だから。…だから母ちゃんもこの子が可愛いと思っている、って…そう思ってた…」

 

あの時の彼のうつむいた顔が、今でも忘れられません。

 

終わりなき戦い

 

学校の先生も病院の先生も、療育機関の専門家も。「何時間」という限定した時間内だから、冷静に対応できます。カウンセリングする時の私だってそうです。

 

定時になったら親に返して、即解放です。

家に帰ってゆっくりお風呂に入り、ご飯を食べながら「今日の子は大変だったよ」なんて家族とお喋りしながら、さて、テレビでも見て気分転換…。

 

ところが私たち発達障害児の親には、365日24時間1秒足りとも気が紛れる時間なんてありません。

解放されるのなんて、ねえ?介護ではなく子育てですから、もう一生、続くのです。

 

しかも仕事ではありませんから、報酬も、その努力を認められる昇進、なんてものもありません。毎日毎日、終わりのない戦いです。

 

そんな私たちの、たまの気分転換。

エステや整体!という人。ネイルサロンや映画、という人。友達とのランチ、ショッピング、サーフィン。

 

大変大変って言う割には結構楽しんでるよね。そう思われるのが嫌でどこにも出掛けない、という方もいましたが、私はむしろ、デイサービスに預けてもお金がかかっても、ストレスを解消する「何らかの楽しみ」は、私達発達障害児の親には絶対に必要だと思っています。

 

この子の叫び声が届かないくらい遠い場所にいきたい。このままずっと眠り続けていたい。もういっそ、この子と一緒にお空に行った方がいいんじゃないか…。

そんな考えが毎日浮かんでいた頃。

口に出さないだけで、そんな方は本当に多いと思います。

 

月と羽

 

でもそんな気持ちは夫にも親にも、お医者さんにも。誰にも言ったことはありませんでした。

辛すぎて、言えないんです。

 

日々の癇癪が激しくなってくると、今までそれがストレス解消だった海外ドラマを見る、格安ヘッドスパをする、一人でコーヒーを飲みにいく…。それも全くできなくなりました。

 

うさぎのアイコン





何をしてもまるで無意味に思えて仕方なかったんだって。鬱のような状態だったんだね。

 

唯一心をほぐしてくれた想い出

 

何も感じられない。美味しさも、美しさも楽しさも。

そんな時に私が唯一思い出す風景がありました。それは夫婦二人だけの頃に行った、南の島の青い海。

 

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白い砂浜。透き通る青い海。ヤシの葉をなでる爽やかな風。

彼と二人、穏やかで美しい海の中を飽きずにいつまでも漂っていました。それが仕事で多忙な私たちの、一番の楽しみでした。

 

まとめ

 

そしてある日、私は決心しました。

行こう、南の島に。

お空に行く前に、心が壊れてしまう前に、あの美しい海に。

 

貯金をかき集め、十数年ぶりに私は海外旅行の情報を集め始めました。

それは浪費なんかじゃない。毎日終わりのない戦いに挑んでいる私には、「生きて戦い続ける」ための必要経費なんだ…。

 

次回は、究極のストレス解消、海外旅行編です。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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