こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
近年、世間に広く認知されるようになった「発達障害」。
しかし、誤った知識や噂ばかりに頭でっかちになって、障害に困っている子供たちを簡単に傷つける発言を繰り返す大人も(もちろん子供も)とても多い。
そこで簡潔に分かりやすく「発達障害」についてお話していく「発達障害・基本のき」シリーズでは、発達障害の正しい知識を皆様にお伝えしていきたいと思います。
今回は「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」の3つの症状についてお話していきたいと思います。
注意欠陥・多動性障害の「3つのタイプ」とは
注意欠陥・多動性障害には、3つの大きな症状があります。
「不注意」と「多動性」、そして「衝動性」です。
注意欠陥・多動性障害には3つのタイプがあり、上記3つの症状がどのように組み合わさっているかで、その子のタイプが決まります。
この「3つのタイプ」は診断名になることはないのですが、支援する場合の重要な手がかりとなります。
お子さんが「注意欠陥・多動性障害(ADHD)ではないか」、学校の先生で「担任する子供がADHDかもしれないなあ…」と思っている方、既に子供にADHDの診断が出たんだけど、これからどうやって支援していったらいいかしら…とお悩みの方の参考になるかもしれません。
是非ご一読くださいね。
「名前を知っているのと知らないのとでは、知っている方がちょっと『お得』だと思わない?」
「そうだねー。うん、教えて!」
タイプ1・混合型
1つめは「混合型」だよ。
「不注意」と「多動性・衝動性」、両方の基準を満たしている場合がこれにあたります。
息子は全部基準を完全クリア!立派な「混合型」です(笑)。
タイプ2・不注意優勢型
2つめは「不注意優勢型」だよ。
授業で集中力が続かない、ボーっとしてばかりで聞いていないように見える、時間管理が苦手、忘れ物が多い、などの「不注意」が顕著なものの、多動性・衝動性が基準値ではない場合です。
一般的に女の子のADHDの症状として多い印象があります。
タイプ3・多動・衝動優勢型
3つめは「多動・衝動優勢型」です。
授業中の離席が頻繁、落ち着きなく常にそわそわしている、順番が待てない、会話を横取りして話し始めるなどの「多動・衝動性」が顕著で、「不注意」はあまり見られないタイプです。
「困難さ」がなければ「ADHDではない」
ADHDというと「とにかく落ち着きがない」印象が強いようですが、「不注意優勢型」の場合は衝動性も多動も目立たないため、ADHDとは気付かれにくい場合が多いです。
集団行動から外れないように(仲間外れにされないように)、という感情が女の子は早く発達するため、女の子のADHDによく見られます。
ここで注意していただきたいのは、「私はADHDかもしれない」「あの子はやっぱりADHDなんだ」とやみくもに判断をつけることではなく、「たとえそんな側面があったとしても、日常の集団生活で非常に辛い、という困難さを感じないようであれば、診断名はつかない」ということ。
「非常に困った感」がなければ、それは気質であっても「ADHDとは言えない」のです。
ADHDという疾患名は、本人の「困難さ」が必要とする「診断名」です。
周りが「その子の対応をラクにしたいための手段」ではないのです。
私にはちゃんと名前がある。診断名は私を表現する名前の一部ではないよ。
疾患名は、十分な観察と過去の経緯、脳波、知能検査等、様々な視点から考慮して初めて専門の医師がつけるもの。
例えびっくりするくらい多動であっても、いつも授業中は夢の国に行っていたとしても、ADHDではないかもしれない。または別な疾患なのかもしれない。
そのことを念頭に置いていただきたいと思います。
まとめ
今回はADHD(注意欠陥・多動性障害)には「3つのタイプ」がある、ということをお伝えしました。
次回はADHD(注意欠陥・多動性障害)の「不注意優勢型」についてお話したいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。