発達障害だって、頑張るもん!

発達障害だって、頑張るもん!

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害・基本のき・4】 注意欠陥・多動性障害・2 「不注意優勢型」とは

注意のマーク

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。

 

近年、世間に広く認知されるようになった「発達障害」。

しかし、誤った知識や噂ばかりに頭でっかちになって、障害に困っている子供たちを簡単に傷つける発言を繰り返す大人も(もちろん子供も)とても多い。

 

そこで簡潔に分かりやすく「発達障害」についてお話していく「発達障害・基本のき」シリーズでは、発達障害の正しい知識を皆様にお伝えしていきたいと思います。

 

今回は「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」の3つのタイプのひとつ、「不注意優勢型」についてお話したいと思います。

 

● それ自体は「うっかりさん」「集中力に欠ける」だけ、と見過ごされることが多いタイプです。しかし、「本当にただのうっかりさん」を「あいつはADHDの不注意型だ!」と決めつけることがないようにしてほしいものです。

 

 

ADHDの不注意型は見過ごされやすい

 

注意欠陥・多動性障害の3つのタイプ「混合型」「不注意優勢型」「多動・衝動優勢型」の中で、一番見過ごされやすいタイプがこの「不注意優勢型」です。

 

coco-disorder.com

 

このタイプは混合型と多動・衝動優勢型と比べて「周囲に及ぼす影響」が少ないため、ADHDだと気付かれにくいタイプ。

どちらかというと「本人だけが困った感満載」な場合が多く、そのため「自分はみんなみたいにできないダメな子」という劣等感を募らせていることも多いです。

 

しかし発達障害に関する情報がたくさんある昨今は、自己判断で「私はADHDだから、できないのは仕方ないのだ」と、自分に「逃げ口実」を作って自分自身を甘やかすような生き方をする人も多くなったのは事実。

 

じゃあ正真正銘「ただのうっかりさん」と、「ADHDの不注意優勢型」との違いは何だろう??

 

うさぎのアイコン





そんな疑問に答えちゃうよ!

 

眼鏡をかけた女性のアイコン





以下の症状のうち「6つ」が長期に渡って続いている場合はADHDの「不注意」である可能性があります。

ただし学校や仕事、社会的状況の中で、それが「とてつもなく悪影響を及ぼしている」場合だけに限ります。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





「やっべえ、またやっちゃったよ」的な「週に2、3度あるんだよねー」程度ではADHDとは言えないんだね。「毎日何度も」何かしらやらかしてる、っていうレベルの高さなので、そこ注意してね!!

ADHDの「ついうっかり」は半端じゃないからねっ!

 

「ADHD・不注意」9つの症状

 

  1.不注意な間違いが多い

日常や学校・職場において細かな注意を払うことができません。よく注意すれば分かることをしょっちゅう間違えることが多いでしょう。

 

例えばテストの問題で「記号を書きなさい」と書かれているところを「ア・イ・ウ」などの記号ではなく「名称(イギリス・二酸化炭素などの名称)」を書いてしまう。

「1番目の引き出しに入っているペンを取ってきて」と言われても、そこに確かに入っているペンが探し出せない(細部まで注意を払えない)。

空欄を5つ埋める作業をしていて、4つまで埋めて終わっている(5つめの空欄を見過ごす。作業が不正確)。

 

息子はテストでこういったミスをよくおかします。各教科10点くらいはこんなミスでマイナスになってますね…。

すごくもったいない気がしますが、直りません、ずう~っと。

 

考える女の子

ケアレスミスでも間違いは間違い。ケアレスミス対策をしても、「その対策自体を」「毎回」忘れる始末…。

 

  2.活動中の注意を持続できない

例えば大学の講義をずっと聞き続けることができない。長時間の話し合いや読書で集中力が続かない。会話し続けることが困難(会話途中になると聞いていないように見える。話が全然別のものになったり、何かに注意をとられたりして会話になっているようでなってない)。

 

  3.話かけても上の空(のように見える)

本人に直接話しかけているのに、どこか聞いていないように見える。別な何かを考えているように見える。上の空な態度に見える。

 

  4.気が散りやすい

些細な刺激(窓の外のカラスの声、友達のつぶやき、鉛筆が床に落ちた音など)ですぐに気が散ってしまう。高校生以降では、頭に浮かんでくる雑念等も含まれます。

 

  5.必要なものをよく紛失する

教科書などの教材、鉛筆、本、メガネ、手袋、コート、傘。

鍵、スマートフォン、財布、書類、バッグなど重要なものまで紛失することもあります。

 

  6.課題をやり遂げることができない

先生の指示に従えなかったり、やらなければならないこと(課題や提出書類作成など)を最後までやり抜くことができない。

 

学校でワークを始めても、1問目を解いただけで集中力が途切れてしまったり、ほんの些細なこと(友達が消しゴムを落とした、先生が換気をするため窓を開けたなど)ですぐに脱線してしまう。

 

やる気が出ない男の子

 

  7.日々何かを忘れやすい

例えば毎朝宿題の提出があるのに、そのルーティンを時々忘れて提出しない。

給食当番で配膳したのに、食べた後給食室に運搬する、という一連の行動の一部を忘れて校庭へ遊びに出てしまう(決してサボろうと思ってやっているわけではない)。

 

大人になると、折り返しの電話をすること、会議の時間、料金の支払い、ゴミの日、友達との約束などをよく忘れます。2、3度ではなく、毎日のように「何かしら忘れている」感じです。

 

  8.一連の作業を順序立ててやることが難しい

「資料を読んで要点をまとめ、グラフを書いて提出する」などひとつのまとまった作業を手順通りできない、またはやることはやるがまとまりがない。

 

やることがごちゃごちゃで乱雑。時間管理が苦手。提出期限も守ることが難しく、再提出ばかり繰り返す。締め切りに間に合わせることができない。

 

  9.精神的努力を続けなければならない作業が困難

少し分量のある宿題、原稿用紙2枚以上の作文、英語の長文書き写し。

記入個所の多い書類の作成、書類の不備の見直し、報告書をまとめる、など、パパッとはできない作業を嫌がったり、やらずに済ませようとしたりする。

 

息子は漢字練習や計算問題など、同じ作業を黙々と続けるのが困難です。連立方程式なんかは1回に2問程度でもう無理(受験、大丈夫なんだろうか…)。

 

まとめ

 

いかがでしたか?これらの症状の6つ以上(17歳以上は5つ)が長期的に続いている場合は「ADHDの不注意」である可能性が高いです。

 

しかし何度も繰り返しますが、疾患名は、十分な観察と過去の経緯、脳波、知能検査等、様々な視点から考慮して初めて専門の医師がつけるもの。

スクールカウンセラーや保育士が「そうだ」と言っても、単なる気質だったり、ゆっくりと発達する子であるだけかもしれません。

 

「ADHD」という疾患名はあくまで専門医ががつけるもの、であることを忘れないようにしてくださいね。

 

次回はADHD(注意欠陥・多動性障害)の「多動・衝動優勢型」についてお話したいと思います。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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