こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日は発達障害児のなかなか克服できない「怖いこと」についてお話したいと思います。
成長と共に変化していく「怖いもの」
幼い子供って、怖いものがいっぱいありますよね。
鬼、おばけ、暗いところ、知らない人、映画館の大音量、自分の想像の産物、ママがそばにいないこと…。
成長する時間と共に、子供はそれらを少しずつ克服していきます。成長と共に変化していく「怖いもの」。
学校の先生に怒られること、テストの点数、クラス替え、失恋…。
そうやってまた新たな「怖いもの」(笑)が出現してくるのですが、ひとつずつ、ひとつずつ乗り越えながら、彼らは心も身体も成長していくのです。
怖いこと以上に楽しいこと、やりたいこともどんどん増えていく時期なんだね。
怖いものが減ったり増えたり
ところが息子を筆頭にした発達障害の子供たちは、この「怖いもの」の克服がなかなか出来ません。
それなのに月日はみんなと同じように流れ、毎年桜が咲くたびに進級していきます。
ひとつ大きくなるたびに、やはりみんなと同じように増えていく「怖いもの」。
定型発達の子供たちは、10あった怖いものが克服されて2になって、成長して3つ増え、合計5。
鬼なんていないよー、暗い押し入れは秘密基地みたいでサイコー!
映画って迫力満点でコーフンするー、ママがいない時間はゲーム長くできるチャンスだぞ!!
でも今の僕の怖いものは担任の先生なんだ。宿題忘れるとめっちゃ怒られる。
それからXXくんと次のクラス替えで離れること。もしそうなっちゃったら嫌だな、友達できなかったらサイアクだ…。
こんな風にね。
小学生だって、色々考えるんだぞー。
発達障害児の怖いものは増える一方
一方、発達障害児は10あった怖いものが8に減るか、もしかしたら減らないまま、成長して5増えて合計13ないしは15。
ママと離れるのはすごく嫌だけど、まあ学校には行けるようになった。
トイレはやっぱり怖いけど、学校の休み時間なら皆一斉に行くから、その時はにぎやかで大丈夫。
でも休み時間以外のトイレは行けない。
理科の準備室や誰もいない音楽室なんてそばを通るのも嫌だ!
それに担任の先生がいなくて代理の先生がくることも緊張するから怖い。何言われるかわかんないし。
ウチのトイレだって押し入れだって、いまだに怖い。おばけなんか見たことないけど、なんか出てきそう。
XXくんは「そんなのいねーよ」って言うけど、XXくんが会ったことないだけかもしれないだろ?いないなんて言い切れないじゃないか。
(小学校当時の息子談)
克服できないのは情報の書き換えが困難な特性があるから
身体も学年も大きくなっていくのに、怖いものの総数はなかなか減らない発達障害児。
もしかすると幼少期の怖いものは、定型発達の子が10のとき、30くらいあった子もいたかもしれません。
人の目を見るのが怖い、笑い声が怖い、応援が怖い、名前を呼ばれるのが怖い…。「怖いもの」には、一般的に理解されないものも存在することがあります。
息子がまだ発達障害があるとは分からなかった頃、私はうちの息子だけがものすごい怖がりなんだと思っていたのですが。発達障害の子供たちとお話すると、「え、そんなことが怖い…??小学6年生にもなって…??」ということが結構あります。
発達障害児は、「怖いこと」を克服するのに非常に長い時間をかけなければならないのだということなのでしょう。
一度刷り込まれた情報を書き直すのが非常に困難、という特性からくるものなのかもしれません。
まとめ
そんな彼らの「怖いこと」。でもそれを克服する日はある時突然やってくるのです。
次回はそんな「ある日突然やってきた」克服の瞬間のお話をしたいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。