発達障害だって、頑張るもん!

発達障害だって、頑張るもん!

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害児の「作文」という問題】 作文、なぜ書けない?

グリーンの背景に勉強をする女の子

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。

 

発達障害を持つ息子は、読書が大好きで語彙が豊富。それなのになぜか1文字も書けなかった小学生時代の作文についてをお話します。

 

● 語彙が豊富なのに作文が書けない。それはインプット量とアウトプット量にでこぼこがある、ということ。

 

 

インプットは得意だけど

 

多動で集中力ゼロの我が息子。まあ、何でも椅子に座って黙々と書かなければならないものはとても苦手なのですが。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





計算ドリルや漢字の書き取りみたいに、同じ作業を黙々とやらなければならない、っていうのが苦手なんだ。苦手、というよりイライラしちゃう。なんか「うわあーっ!!!」ってなっちゃうんだ。

 

そんな息子が小学生の頃、特に大きなかんしゃくを起こしていたのは、文を作らなければならない作業でした。

 

作文どころか、国語の問題でよくある「青空、広い、夏、という3つの言葉を使って短い文章を書きましょう」というたった一文の文章でさえ、座っていた椅子をひっくり返してかんしゃくを起こしていました。

 

作文で悩む男の子

 

語彙が豊富なのと書けるのとは別問題

 

以前wiscを受けた時は、語彙の多さが他の項目より飛びぬけて高いというような、発達障害でよくあるでこぼこ結果でした。

 

幼い頃から本が大好きで、この学年では難しいかな?と思う本でもよく読んでいた息子。

わからない言葉が出てくると「煮沸ってなに?」「毒で毒を制すって、どーいう意味?」と聞いてきて、答えてあげると「ふうん」と言ってどんどん読み進めていく子でした。

 

まあ完全に理解している訳ではないみたいでしたが、聞きかじった言葉を会話の中でも使うので、同じ学齢の子達よりは語彙が豊富だったと思います。

そのためwiscの結果は何となく府に落ちるものがありました。

 

考える女性のアイコン





なのに何故なんだろう?単語を文章としてつなげることが難しいの?

主語と述語が曖昧なの?もしかして修飾語をつける位置が不明とか??

 

色々考えたのですが、口に出して何か文章を作らせると、多少の時間は要しますがその学齢なりの文章が出来ます。

  

うさぎのアイコン





どーしてなんだろうねえ??どーでもいいけど、とにかくかんしゃくだけは止めて欲しいなあ…。もう面倒くさいからうさぎちゃん先生が口頭で文章を組み立ててあげようか??

 

一文で全ての言いたいことを伝えたい!

 

とにかくギャアギャアひとしきり大騒ぎして30分~1時間程経つと、気持ちがすっきりして落ち着いてくるのか「ママ、ごめんね」と自分から謝ります。

そして机に向かい、時間はかかりますが、ある程度まとまった文章を書き上げることはどうにかこなしていました。

 

作文の課題が出るたびこのハイパワー癇癪を毎回繰り返していた息子。(いや、かんしゃくは作文だけではないのですが…。)

 

ある日「この絵を見ながら、線路、太陽、海という言葉を入れて文章を書きましょう」という問題で同じようにかんしゃくを起こしながら書き上げた彼の作文を見て、ふと思いました。

 

考える女性のアイコン





もしかして、「全ての言いたいこと」をたった一文で書こうとしている???

 

全て伝えたい!だから悩んじゃう…

 

当時の彼が作った文章はこうです。

「山のむこうにつづく線路の先には、光りかがやく海があって、その海の上で太陽はねつ(熱)をあげている。」(太陽、風邪引いた?大丈夫??)

 

変なところが完璧主義な息子。きっと頭の中では言いたいことが沢山あって、それを全部盛り込みたいんです、たった一文の中に。

 

どうして一文で全てを語らなければならないのかは不明でしたが、当時の息子にとっては「長々と一文で表現したもの」が「完成度の高い、頭の良さそうな」文章だと思っていたのかな、なんて今は思います。

息子の好んで読んでいた小説は、確かに一文が長いものが多かったので、その影響もあったのかもしれません。

 

起承転結の文字

 

実はわかりやすいのは「短い文」

 

当時小学2年生の彼を、私は抱っこしながらあるお話をしました。

「きっとこの頭の中にはキラキラした美しい映像があって、それを一つもらさず伝えたいんだね。本当はもう頭の中では作文、出来てるんだ。でもさ、たった一つの文章にぜーんぶの言いたい事を入れていったら、読む人は何言ってるのか混乱するんだよ」

 

例えばねえ…。

あるところに一匹のりすさんがいました。りすさんはいつも1人ぼっちでした。

何故なら、しっぽだけが空色をしていたからです。

 

そこでりすさんは、家のまわりにたくさんのお花を植えました。りすさんは毎日植えたお花に話しかけて、寂しさをまぎらわせていました。

 

こんなお話があったとするよ。これを一文にして言うね。

 

あるところに一匹のりすさんがいましたが、空色のしっぽをしていたためにいつも1人ぼっちで、寂しいから家のまわりにたくさんの花を植えて、その花たちに毎日話しかけていました。

 

どう?内容は同じだけど、聞く人は情報が一気に押し寄せて大変だよねえ?

それよりも、一文一文マルで区切った方が、想像しやすいでしょう?

 

野原のリス

 

りすさんは1人ぼっちなんだあ。空色のしっぽだからかあ。それで寂しくなって、お花たくさん植えたんだね。

 

情報をひとつずつ区切ってあげると、読む人も想像しやすいんだよ?

その方が、あなたの言いたいことの細かなところまで、みんな理解できると思うんだ。

 

お山まで長ーくのびる線路。その先に広がるキラキラとした青い海。空には眩しい太陽。

ね、1つずつ丁寧に思い浮かべることができるでしょう?

 

この会話で納得したのかどうかはわかりません。

しかし癇癪を起こしつつも、その後少しずつですが、文を区切っていくようになりました。

 

まとめ

 

始めのうちは、区切っても長々とした文章になっていましたが、段々と短く区切れるようになっていきました。…約一年かけて。(長っ!)

 

短く区切れるようになると、頭の中のごちゃごちゃを絡まったままうんうん唸ってほどこうとする作業がなくなります。

短く区切ることで作業がシンプルになり、要らぬ癇癪の引き金を引くことが少なくなっていくんですね。

 

さて次回は、この「区切って書く」練習の詳細を書いていこうと思います。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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