こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日は前回書いた「ラジオ体操」のその後のお話をお届けします。
ひとりでは行けない!ラジオ体操会場
ギャーギャー言いながらも毎日ラジオ体操に参加していた息子。
朝5時に起きて朝食とパパのお弁当を作り、なかなか目を開けられない息子と対決しながら起こしていた私。小学3年生の夏休み。二人とも頑張っていました。
ところが。
前日の癇癪がひどかったある朝、私はとうとうぶちキレて、「もうっ、ママは行かない!行きたければ一人で勝手に行きなさい!」と言ってしまいました。
実は息子は、どこでも一人で行けない子。
3年生なのに、リビングから歩いて5歩のおうちのトイレさえ毎回ついていかなければなりません。
忙しい時や具合の悪い時はそれが凄くイライラして「何なの?!3年生にもなって何でトイレくらい一人で行けないの?!」と怒鳴って、絶対ついて行かない日もありました。
そこまでしたら、仕方なく一人で行くだろう、と予想していたんですね。
そうしたらぎゃんぎゃん泣いてワメいて、頑としてその場から動かず…お漏らししてしまいました。
うそでしょー・・・。
3年生だよね?古い家で、いかにもオバケが出そう…ってことなら何となく分かりますが。うち、新築の賃貸なんですけど。とっても明るくて綺麗です。何で…?
私は別に(何かが)見えるヒトではないので、そういった類いは半信半疑なのですが、あまりにも息子が嫌がるので、もしかしたら本当に「何か」いるのか?と思ったこともありました。
でも、息子に聞くと何か見えるわけではないらしい。単に怖いんだとか。
想像力が豊かってことなのでしょう。
その想像力、自分肯定感とか、そーいう方向で豊かになって欲しかった…。
ママがキレた日。何だかやけくそで「行けちゃった!」
そんなわけで、たった5歩の自宅のトイレさえ行けない息子。ラジオ体操の会場までは5分ほど歩きます。
見晴らしもよく、車もバンバン通る道路なので怖くも何ともない道ですが(むしろ速度超過の車の方がよっぽど怖い)、一人で行くなんて絶対しないよね…と思ってたのに。
泣きながらサンダルを履き。行きました。
ええーっ?!ホントに行った!!
そして、30分後。友達とちょっと会場で遊んできたようで。ご機嫌で帰ってきました。
凄いびっくり。
お友達と参加できる楽しさが怖さを上回った、ということですね。
時には必要なカンフル剤癇癪
親といる時間と同じくらい友達との時間が欲しくなる時期…。
後れ馳せながら彼にも少しだけ、そんな感情が出てくるようになったみたいです。
小さな成長、です。
それからラジオ体操最終日まで、息子は毎日一人で会場に行くようになりました。とても楽しそうに。
きっとあの「癇癪とママが切れた事件」は、ひとつのハードルを飛ぶきっかけになったのでしょう。それは怒りの勢いから瞬時に出てしまった、あまり褒められたものではない「パワー」ではありましたが。
まあ、時にはそういったカンフル剤的なもので一気に壁を突破する出来事も必要なのかもしれません。
それでも相変わらずうちのトイレにはついて行かなきゃならないし、ラジオ体操以外は全て一人ではどこにも行きませんが。
…まあ、いっか。
まとめ
周りの同級生は1キロ先。息子はまだ100メートルの所を歩いています。皆に追い付くにはずっとずっと時間がかかるけど。
一緒に道端の草花を摘んだり、雲を眺めたりしながら頑張って歩いていこう。
みんなより遅くなっちゃうけど、その分たくさんの時間お喋りできるね。
毎日イライラ怒っちゃうけど、時々手をつないで歩いてくれることに、ちょっとだけ幸せを感じながら。
小さくて大きな、息子の成長に気付いた夏の日の出来事でした。
本日も最後までお読みいただいてありがとうございました。