こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日は前回の続き、朝の準備ボード・実践編です。
リスト化する項目を決める
さて、準備ボートを製作する前に、まずは担任の先生に朝やらなければいけないことを確認する必要がありました。
リストの項目を何にするか決めるためです。
息子に「朝学校に行ってやらなければならないこと」を聞いても、大まか過ぎて分からないし、詳しく聞き出そうとするとイライラするのか癇癪を起こしてしまいます。
やっぱり直接先生に聞こう…。そもそも「自分で普段やっていない」ことなのだから、「やらなければならないこと」自体を把握できていないのかも…。
私は事前に先生に連絡し、放課後を使って教室で説明してもらうことにしました。
担任の先生は「この赤いカゴに宿題を入れて、この白いカゴには連絡帳を入れます。提出書類があるときはこの机の上で…」
と、実際にカゴを出したりして快く説明して下さいました。
上着は廊下のフック、筆箱は机の下に…。
そうやって一つの動作ごとにメモを取ります。
息子は言語優位なので必要ないと思って私はやりませんでしたが、視覚優位なお子さんであれば、この時に「宿題の赤いカゴ」や「提出書類を出す机」の写真を撮って、やることリストの横に貼っておくと、なお効果があると思います。
リスト化した実際の項目
さて。メモしてきた項目を家に帰ってからリスト化してみました。
項目は以下の通りです。
1. ランドセルから教科書を出して、机の中に入れる
2. 宿題プリントは赤いカゴへ
3. 漢字練習帳は緑のカゴへ
4. 提出書類があれば、先生の机の上へ
5. 連絡帳はオルガンの上へ
6. 筆箱を机の左下の床に置く
(このクラスでは筆箱は床置きでした。1年生はしょっちゅう筆箱を落として散乱させるからなのかな?)
7. ランドセルを机の右のフックにかける
8. 上着は廊下のフックにかける
9. 運動着は廊下の窓側のフックにかける
10. 自分の席の上に前日の間違い直しのプリントが上がっていたら、それをやって先生の机の上へ
11. 終了です!
これらのリストをExcelで表にして、ホワイトボードに貼り付けました。
残念ながらリスト表を作ったのはブログを始める何年も前。その後使用しなくなってリスト表を破棄してしまったため、ここではもうお見せできないのですが。
大体こんな感じでした。
朝の準備ボード | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ランドセルから教科書を出して、机の中に入れる | まだ | できた | |||
2 | 宿題プリントは赤いカゴへ | まだ | できた | |||
3 | 漢字練習帳は緑のカゴへ | まだ | できた |
リストをホワイトボードへ貼り付ける
リストを印刷したら、ホワイトボードにテープで貼り付けます。そして各項目の「まだ」の枠内にマグネットをつけておきます。この時はやはり100円ショップで、子どもがつまみやすいカタチのマグネットを探して買ってきました。
こんな感じのものでした。赤いのはマグネット。子どもがつまみやすい、高さのあるマグネットです。ホワイトボードの裏には綿ロープをガムテープで固定して、机の脇に吊り下げられるようにしました。
ひとつの項目が出来たら、「まだ」の枠に付いているマグネットを「できた」の枠へと移動させるシステムです。
自分でひとつずつマグネットを移動することにより、小さな達成感を積み重ねていけます。
一目で「まだできていない」項目も分かるので、やることをすぐ忘れがちなADHDの子には、確認ボードとして役立つと思いますよ、と当時の主治医の先生にお話されました。
その効果は?
私はこのアドバイスを頂いた時、正直「ADHDの本とかで見たことある手法だけど、飽きっぽい息子には効果ないんじゃないかなー…」と思っていました。
でも実際に試したことはなかったし、病院の先生がおっしゃるからには実は効果のすごく高い手法なのかもしれない!私がやってなかっただけで!と思って頑張って準備しました。
さあ、ホワイトボードの後ろに机の脇のフックに吊り下げられるよう紐をガムテープでつけて、いざ学校へと持参!
その効果は、というと…。
残念ながら、1ヶ月後にはホワイトボードを自宅に持ち帰る、という結果になったよ。ADHDが強い僕には、「いちいちひとつの行動を起こしたあと」「マグネットを移動する」なんて面倒になっちゃうんだ。面倒なのは、中学生になった今でも大嫌い!
担任の先生のお話だと、初めの2日位は嬉々としてやっていたので「おっ?!これはいけるかも??」と思って見ていたのだそうですが。(物珍しいのでやってみたくなった、というところでしょうか…。)
3日目頃からは先生に催促されて「ああ、そういえば…」という感じでボードを出して、のろのろ行動し。
そのうち催促されてもボードを出さなくなったそうです。
出さなくなるまで1週間。
結構下準備のかかった作戦でしたが、やはり母の勘は正しかったようです。
…こんな勘は当たってほしくなかったけれどねー…。とほほ。
まとめ
そんなわけで、息子には効果のなかった「朝の準備ボード」。しかしながら、ルーティンワークの得意なお子さんなら、非常に効果は高い手法だと思います。本にもよく載っているくらいですしね。
余談ですが、息子の準備ボードに並べられていたカラフルなマグネットが魅惑的過ぎて、お家で「宿題ボード」を作ってもらった、という子がいました。
「漢字練習帳・終わり」「プリント・終わり」「音読・終わり」というリストを作って、毎日頑張っていたそうです。
これが低学年にはとても効果が高いらしく、「自分で宿題を管理する力がついたの!」と喜びの報告を数人のお母さんから頂きました。知的障害の子と定型発達の子、自閉症スペクトラムの子たちです。
そっかあ。息子くん以外の子には役立ったんだね!良かったね!(…ん??良かった…??)
もしかしたらうちの子にはいいかも??というご家庭があったら、是非試してみてくださいね!やってみたら意外にいけるかも!しれませんよ。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。