発達障害だって、頑張るもん!

発達障害だって、頑張るもん!

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害児のかんしゃくの理由】 僕たちの「かんしゃく」。君たちの「プライド」。

ベージュの背景に風船を持って走る女性

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。

 

今日は、息子の最大の問題「かんしゃく」について思ったことをお話したいと思います。世の中の、発達障害児に対する目線がちょっと変わってくれたらいいな、という思いも込めて…。

 

● 僕たちは人間として純粋だから。だから「かんしゃく」になっちゃうんだよ。

 

 

30秒後は分からない

 

立ち歩く多動、いきなり動き出す衝動性。注意散漫、奇声、物損、暴言に自傷行為。

ADHDで自閉症スペクトラムの息子の数々の問題行動。

息子の場合その行為の引き金となるのは、自分では抑えきれない感情の暴走である「かんしゃく」です。

 

ついさっきまで「え?今日は新しい本借りてきたの?見る見る!楽しみーっ」

なんて笑顔ではしゃいでいたのに、30秒後には「うぉがががーっ!BVX%#&X-っっ!!!」と椅子を蹴り飛ばして癇癪を爆発させる息子。

 

「5分後に」どころか、「30秒後に意外な結末」です…。

 

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ピーッ!教室の中の皆さんは、安全な場所へ避難してください!モノが飛んでくる可能性がありますよ。

 

ジェットコースターに例えられる僕たち

 

自傷行為も暴言も物損もかんしゃくの末。

多動と衝動性などは、かんしゃくと一見なんの関係もないようですが実は大アリ。息子の場合多動・衝動性状態が激しくなってくると次第に「かんしゃく」に移行していくのです。ほぼ100%。

 

息子のようにいきなり感情を爆発させるタイプの発達障害児は、よく「ジェットコースター」に例えられます。これは見てみないと結構他人には理解されないことが多い日常です。

満面の笑顔が数十秒後には修羅の顔。毎日毎時間、私の状況とは全く関係なくいきなり爆発する子供に振り回されます。本当にジェットコースターに乗っている感じですね。

 

冷静に対処しようと努めてはいるものの、日によっては30秒の瞬間爆破を10回以上経験することになります。

落ち着こうと自分を抑えていても、それが4回目、5回目…と次々着火されると…。

 

いくらかんしゃく持ちの発達障害児との生活を10数年経験してきてもね…。

経験年数が長いからといって、対処も手馴れてくる、というわけではないのです。

 

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私のココロだって、受け入れる許容量がいっぱいある時と、全然余裕がない時とあるんだよ…。

 

僕たちは「赤ちゃんのように」純粋だから

 

どうしてこうもしょっちゅう感情的になるのか…と嘆き、憂いながら過ごしてきた日々。どうしてなのか…。

それはもちろん、脳のアンバランスによる先天的な障害とも関係ありますが、最近私がそれでかな?と思ったことがあります。

 

ゆっくりとゆっくりと、定型発達児の何倍もの時間をかけて発達していく「発達障害児」。それゆえ、彼らは定型発達児の何倍も「純粋な心のままの時間」が長いのではないか、と。

 

赤ちゃんは眠いと泣き、寒いと泣き、空腹でも衣服がチクチクするのでも泣きます。

「泣く」以外に訴える方法がないから、赤ちゃんは何か言いたいことが出てくれば「泣く」のです。

 

息子たちは自分の感情を訴える「自分にとって最適な」方法の術を、ゆっくりと発達していく過程の中でまだ習得していないから。

既に習得済みの方法である「かんしゃく」で表しているだけなんですね。

 

ハロウィンのおばけ

「泣く」と「怒る」は感情表現の中でも一番簡単で基本的なものなんだ。様々な感情を表現することに困難のある発達障害児にとっては、泣くと怒る「以外の表現」をするチカラが育つのに、とっても時間がかかるんだよ…。とってもね。

 

ある意味「ずる賢さ」がない

 

何かマズイことがあったり苛立ったりしたとき、定型発達の子たちは自分を正当化するために「嘘」をついたり、相手を非難したり攻撃したり、より強い存在の「先生」を味方につけたり…。

様々な方法を駆使してその場を切り抜けようとします。

 

そんな回避術をたくさん持っている子ほど大人をてこずらせる問題は起こしません。

よく言えば「世渡り上手」、悪く言うと「ずる賢い」んですね。

 

彼らは毎回自分の中でその感情を沈下させて平常心に戻っているわけではなく(心が広く穏やかだ、というわけではなく)、「自分に有利な別の方法で」発散させているです。

 

私達大人もそうですね。仕事の愚痴を言って飲んで憂さを晴らしたり、ゲームに没頭したり、買い物三昧の休日を過ごしたり。

その方法の中には、あまり良いとは言えない方法だってあります。上司の悪口に花を咲かせて憂さを晴らすなんて、褒められたことではないですものね…。

それなのに次の日には笑顔で上司にいい返事をしてみたり…。私達は本当にずる賢く生きています。

 

息子たちは、それができない。その心は発達がゆっくりなゆえ、純粋さも残ったまま。

ずる賢く生きることが、なかなかできないのです。

 

「純粋に」苛立ちバロメーターが上限をふっ切ったから「かんしゃく」になる。

なんて説明していいかわからないから、その「わからないっていう感情を純粋に」爆発させる。

素直というか、なんというか…。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





どうしたらいいのか分からなくなって、感情がぐるぐるしちゃうとかんしゃくになっちゃうんだ…。本当は先生や友達に怒っているわけじゃない。「どうしたらいいかわからない」自分に怒っているんだ。

だからかんしゃくは僕たちの「助けて!!」って言葉と一緒なんだよ…。

 

「これから」の世界で最も重要な生き方

 

そんな彼らを「わからないから苛立つ」とか「怒った気持ちをそのまま癇癪として爆発させている」なんてあれこれ子供を分析するよりも、「感情表現が赤ちゃんみたいに純粋なんだなー」と単純に考えれば、一歩引いてその癇癪を見ることができます。

 

純粋さを14歳になっても持ち続けていられるなんて、ある意味この子たちは天使なのかもしれませんね。

だって私達は、今更純粋に自分の感情を表現なんてできませんから。

 

対外的な目、プライド、「こうでなければならない」という一般常識。それらの呪縛を断ち切ろうなんて、しようとも思わない。10年もこの社会で生きたことのない定型発達の小学生でさえ、そういう感情があります。

 

私たち大人が操縦しやすいように、整備した道を整列して歩く「大人にとって」「育てやすい子」。

そんな整備された道の上空を自由に飛び回る「育てにくい」子。

 

他人の目や誰かが定義した「こうあるべき」に左右されないというのは、実はとても強くしなやかな生き方で、それはおそらく「これから」の世界を生き抜いていくためには最も重要なこと。

 

鬱になること、不登校になること、引きこもることで社会と断絶し、居心地の良い状態の世界で生きること。

その選択肢を選んだこと自体は、誰に咎められる筋合いもありません。自分を守ろうとした結果、選んだ選択肢です。

 

考える女性のアイコン







でも、それ以外の選択肢だって色々あるのだということを。泣いたり失敗したりを繰り返しながらも、様々な選択肢や世界を自ら見つけていける「ちから」を。

これからは、私たち親の世代が一緒に模索していかなければならない時代なのかもしれませんね。

 

まとめ

 

感情を上手くコントロールできるようになるまでは多くの時間が必要だろうけれど、この「純粋である」という生きる強さを根底にもったまま、まっすぐに育ってほしいな。今はそう思っています。

 

これも彼らが天から授かった「ギフト」のひとつだと思うから。

そしてそんな彼らを「サポートすること」が、私達に多くの「気付き」を与えてくれる「ギフト」として与えらたのだと思うから。

 

時代の転換期を生きる彼らが、世の中の理解と共に「憂いを跳ね返しながら」生き抜いていけるような「本当の意味での強いちから」を培えるよう、大人は長い目で温かく見守っていきたいですね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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