今週のお題「乗ったことがある動物」
こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日ははてなブログのお題・「乗ったことがある動物」。
私は小さい頃、身体が弱く、保育園も年中休んでいる子でした。
熱が上がるのでお庭に出ることも許されず、一日中お布団の中とそのまわりをぐるぐるするしかありませんでした。
そんな私が楽しみにしていたのは、毎日同じ時間にお家の前の道を散歩する、近所の大型犬に声をかけること。
大きな窓から外を眺めていると、やがてその犬がおばちゃんと共に歩いてくるのが見えてきます。
窓を開け放ち、犬の名前を呼ぶと、そのコは私をちゃんと見上げてくれるのです。そしてその場に黙って座り込みます。
しょっちゅう熱を出しては家にこもっている私の事情を知っているおばちゃんは、我が家の祖母と窓越しに世間話。私は犬に向かって「ジョン、ジョン、お外楽しい?」など、やはり窓越しに犬とお話。
大型犬でおとなしいジョンは、吠えることもせず、じっと私を見ながら尻尾をゆっくりと振り続ける。
ただそれだけの時間でしたが、動物を飼っていない私にはとても嬉しい時間でした。
そのジョンに、私は小さい頃、背中に何度か乗せてもらったことがありました。
ジョンは何故か我が家の祖父が大好きで、毎朝定刻に仕事へ向かうために歩いていく祖父の姿を見ると「ぅわんっ!」と一声吠えてお座りをし、祖父の姿が見えなくなるまで不動の姿勢でいたそうです。
その祖父が私をジョンの背中にのせてくれました。ジョンはやはり一糸乱れず不動のまま、じっと私を乗せていたそうです。
とても長生きをした犬で、私が高校生になるまで散歩をしていました。
その頃には足も衰えて、目も老いた犬特有の見た目にはなっていましたが、「ジョン!」と声をかけると、相変わらず顔をあげ、ほんの少しだけ尻尾を振ってくれました。
私が高校生の頃にもう祖父は亡くなってしまっていたのですが、まるで祖父がそこに立っているのが見えているかのように「ぅわんっ!」と吠えてお座りをすることが2度ほどありましたね。
今頃は天国でジョンと祖父はやはりご近所さんで過ごしているのでしょうか。
ジョンによく似た大型犬が散歩をしているのを見かけると、ふとそのことを想い出します。
私が乗ったことのある動物は後にも先にもジョン、君だけだったよ。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。