こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子との経験と失敗から、日々のヒントをお伝えしている当ブログへお越し頂いてありがとうございます。
今日は以前息子が服用していたADHD(注意欠陥多動性障害)の方に処方される薬「コンサータ」を服用後、劇的な効果が出るも、その後効かなくなってきた…というお話。
目を見張るほどの効果!コンサータ
発達障害の専門医から「コンサータ」を処方され、服用することになった息子。当時息子は小学校1年生でした。
コンサータを服用してからの息子の様子はというと。今まで5分も座っていられなかったのに全くの離席なし。白紙だったノートはクラスメイトの子達と同様に書き込むことができ、集中力が持続するせいかテストも高得点を打ち出すほどに激変したのでした。
これには担任の先生も私も、目を疑うほど。初めて服用した「その日からすぐに」です。そしてその効果は何よりも本人が一番びっくりしていました。
息子の話では、常に気になっていた他の立ち歩いている子の行動や騒がしい音、窓の外の景色や色々な刺激に必要以上に触発されない、穏やかな気持ちになるのだそうです。
「集中できない自分」に劣等感を募らせていた
先生が「ここはこのようにノートに書こうね」と指示する言葉のまわりにどんどん飛び込んでくる他の刺激。
例えば「えー、難しいですー」「漢字使うのー」「あーっ!その消しゴム使わないでー!」などガヤガヤするクラスメイトの言葉。
廊下を走って移動する他のクラスの子供たちの足音。音楽室から響くリコーダーのめちゃめちゃな音。窓の外に巣をはるクモ…。
以前はそれら全てに反応し、「難しくないよ!」「漢字?どの部分?」「その消しゴムは落とし物だよ!」「あー!廊下走らないって言われているのに!」「この笛、うるさい!」「クモ!クモがあそこに巣、はってる!」と騒ぎ、立ち上がり、歩きだす…。
様々な音や刺激の中で、私達は意識せずに今自分が必要な言葉を選択して聞き、不必要な情報は見えていても聞こえていても、ストレスなしにスルーさせることができます。
息子だって、不必要な情報を拾いたくてわざわざ拾っているのではありません。
拾いたくないけど、勝手に耳や目に飛び込んできて、神経をどんどん刺激していくのです。
「本当は、みんなのように座って勉強できたらいいのにって思うんだけど…」
どうにもコントロールできない自分…。
1年生の小さな胸の中に毎日毎日、劣等感と書かれた紙を息子は積み重ねていました。
劣等感から「自分」を救い出してくれたコンサータ
このままでは勉強についていけないどころか、息子の心が押し潰されてしまう…。
そういう思いがあって服用することを決意したコンサータ。
まるで魔法のように絶大な効力を発揮したコンサータに、私も担任の先生も病院の先生も、本当に安堵していました。
もう一度書きますが、本当にコンサータの効果は「魔法」のようでした。それほど驚異的な集中力を息子にもたらしてくれた薬だったのです。
お蔭でずたずたに引き裂かれていた息子の自尊心は一気に修復。
多動が落ち着いてくると本来の性格であった「優しさ」が際立ち、仲間外れにされたクラスメイトに別な遊びを提案してその子の気持ちを和らげたり、大変そうな女の子の掃除を無言で代わってあげたりという行動が多く目につくようになり、クラスの子達からの信頼も厚くなっていきました。
学校も楽しくなり、みんなとの会話が弾む毎日。
そして何より僕の自信になったのは「自分が思っていたよりも集中力さえあれば結構勉強ができるんだな」という実感。運動神経の良くない僕にとっては、とっても大きな気付きだったよ!みんなからも「やればできる男!」って認められたんだ!
息子と私は、こうしてコンサータのお蔭で半年間は穏やかな学校生活を送っていました。
そう、半年間は。
まとめ
多少の落ち着きのなさは残るものの、全く問題のない学校生活を送っていた半年間。
しかし徐々に、その魔法はとけていきました。コンサータの効力がなくなってきたのです。しかも、服用する前よりもひどい状態へと。
それは親として最悪としか言えない症状として表れました。
最悪の症状…それは「自傷行為」でした。
その後、息子と私はこの自傷行為と戦うことになります。
コンサータは耐性がついてしまう薬でもあります。服用したあとの驚くべき変化を目の当たりにしていた私は、その反動でもあったのかな…なんて思ったときもありました。(そういうことでは決してありませんが)
次回もう少しこのお話が続きます。
本日も最後までお読みいただいてありがとうございました。