こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日は5年生になってADHDの診断が下ったので、特別支援級に移籍したBくんのお話。彼が移籍した支援級は、珍しい「ADHD支援級」でした。
順調に戻ってきた学力
さて、「ADHD支援クラス」に移籍したBくん。半年ほどは「ぶっ飛んだ」クラスでBくんもぶっ飛んでいましたが、散々ぶっ飛んだあとに訪れる「集中力があがった短い時間」での個別指導のお蔭で、すっかり落ちてしまった学力が順調に戻ってきました。
同じく「ADHD支援級」の仲間も少しずつですが学力がついている様子。
4年生までは成績の良かったBくんは、理解が難しそうだな…と感じたクラスの子に時々勉強を教えてあげたり、「この本が分かりやすいよ!」と自宅のテキストを持ってきてあげたり、とても良い感じにクラスが回り始めていました。
そんな中、新たに普通クラスから移籍してきたADHDの女の子・Cちゃん。彼女の登場から、Bくんの学校生活の態度が徐々に変化していきました。
本当は普通クラスに在籍したいけど…
Cちゃんは衝動性や多動のない、大人しい子でした。Bくん達は「どうしてこのクラスに入ったの?騒がないし先生にも怒られないし、普通クラスにいたって目立たないのに…」と思っていたそうです。
支援級に在籍する子たちの中には、「出来るなら普通クラスに在籍していたい」と思っている子も多いです。
支援クラスの「自分の進度に合わせた授業がいい」「パニックになっても支援してもらいやすいし、クラスの子達に揶揄されない」「少人数だから気持ちが落ち着く」という子もいますが、「離席が多くて邪魔だから、って言われて」「騒ぐと授業が進まない!って他のお母さん達にママが責められるから」「先生にもうお前は面倒見切れない、勉強が出来る子の迷惑になるな!って…」。
そんな悲しいお話を聞くことがあります。だから「本当は行きたくないけど」支援級に移籍したんだ、と。
その気持ち、分かるよ。僕もそうだった。実は今でも「普通クラスが自分の在籍クラスだったらなあ」って思う。支援クラスは色んな面で「発達障害児が学校生活を送りやすく」なっているけど、年齢が上がってくると、やっぱり色々考えることもあるんだよね…。
だからBくんは大人しくて迷惑がかからないCちゃんが、なぜ敢えて支援クラスに入ったのか、不思議でした。
不注意優勢型の困り感
どうしてCちゃんはこの支援クラスに入ったのか…。その答えはCちゃんが移籍して1ヶ月くらい経ってから、だんだん分かるようになってきました。
Cちゃんは不注意優勢型。その不注意さが特出していたからです。
まず、「ボーっとしていて話を聞いていない」ことでトラブルが続きました。
Bくんが「休み時間が終わったら図書室に集合するんだって」とCちゃんに話します。「うん、分かった」とCちゃんが答えたので、Bくんはお友達と談笑しながら図書室に行きました。
ところが15分経ってもCちゃんが来ません。図書室でお話を聞いたあと、バスに乗って市の図書館へ校外学習に行く予定になっていたので、先生は大騒ぎ。
Cちゃんは女子トイレの中で夢中になって本を読んでいたそうです。
「Cちゃん、図書室来るようにってBくんから聞かなかったの?」
Cちゃんはボーっとしながら話半分でBくんに返事をしたのでしょう。Cちゃんは先生に「聞いていません」と答えました。
こうなると怒られるのはBくんです。Bくんは「確かに」先生の伝言を伝えてCちゃんから「分かった」という返事をもらったけれど、それを証明してくれるクラスのお友達はいませんでした。
理不尽な先生からの叱咤に「何でだよ!?」と憤るBくん。
あーこれもすっごい分かる!先生たちはどうしたって、「大人しい子」や「泣いている子」をひいきするんだ。んで、毎回怒られるのは僕たち「ぶっ飛んでる」子。
僕たちに非がない場合も、大人しい子や泣いている子が情状酌量で「そんなときはこうしようね」なんて言われて、僕たちには「XXくんがこう言ってあげたらこんなことにならなかったでしょ?!」なんて怒られるんだ。
なかなか冷静に対応できる先生は少ないよね。大人しい子や自閉症スペクトラムが強い子の場合は、注意したことで一気にパニックになってその後学校に暫く来なくなる…って事例も多いから、怒ることに慎重になるんだね。
逆にADHDの子は怒られてばっかりだから「打たれ強い」子が多い。多少怒ってもこの子は折れないだろう、っていうある意味「傲慢な大人の思い込み」が、彼らの心を傷つけていることもあるんだよね。
そんなことが多々続きました。
まとめ
不注意優勢型のCちゃんと多動・衝動型のBくんは、ADHDという同じ障害名でありながら全く違う困った感から、お互いの溝がどんどん深まっていくようになっていきました。
このお話は次に続きます。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。