今週のお題「小さい春みつけた」
こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日ははてなブログお題・「小さい春みつけた」。
私が子供の頃からずっと「これが来たら春」という象徴としていた草花のお話と、美しい鳥・白鳥のお話の2本立て。
オオイヌノフグリって?
「オオイヌノフグリ」は日本全国に分布している草花です。
道路脇や河川敷、空き地などあちこちで見かける、小さな小さな青い花です。
みなさんも一度は見たことがあるのではないでしょうか?
私の田舎では、まだ寒さが強く残り、雪も日陰に少し残っている早春に福寿草が咲き始め。
その後田んぼのあぜ道にフキノトウが顔を出し始めると、オオイヌノフグリがぽつり、ぽつりと見られたものでした。
摘むと落ちる、儚い花
このオオイヌノフグリ、花を摘もうとしてぷちり、と茎を手に取ると、あっという間にぽろり、と落ちてしまう花。
何度やってもぽろぽろこぼれ落ちるので、この青い小さな花がついたままでおうちに持ち帰れることはありませんでした。
摘もうとするとはらりと落ちる…。まるで手に入らない夢のような、儚い花です。
子どもの頃の夢と言えば「お姫様になること」。夢は儚いから「夢」なのかもしれませんね(笑)。
あまりに小さい花なので、しゃがみ込んだり、ちゃんと花を見ようと目を凝らしたりしないとよく見えません。
しゃがみ込んでゆっくりと視界を広げると、向こうまでうわあーっと青い小さな粒々が一面風に揺れているのが初めてわかったりします。
子どもの頃はこれが咲くと「春が定着した!」と思っていましたね。
早春は暖かくなったり、また寒さが戻ったりと三寒四温が続くのですが、このオオイヌノフグリが一斉に咲き始めるころには、もう寒さがぶり返すことはなく、あとは春一直線。
私にとっては「春の到来を告げる花」でした。
お花摘みは「罪」?
田舎育ちなので、子どもの頃の遊びは自然が主体。あれこれ草花を摘んで「花束」を作るのは、毎日の遊びでした。
タンポポで笛をつくって鳴らしたり、シロツメクサで花冠、オオバコで草相撲。
そんな日々を過ごしていたので、息子が小さな頃に、花を摘んで解体したりすることに対して何とも思っていなかったのですが。
一緒にいた女の子のママさんが「お花がかわいそうよ。お花も生きているんだからね」と言われてびっくりしたのを覚えています。
そうかあ。都会育ちの人は、そう思うんだな…。
育った場所の違いってこんなところにも出るんだなあ、なんて思ったのを覚えています。
でも、解体しないと分からない雌しべと雄しべの違いや、花びらの枚数、その感触。
タンポポって摘むと白い汁が出て、それってなかなか落ちないんだよな、とか、草刈りしたあとの独特の草っぽい匂いとか。
そーいう「実体験」としての自然が分からないまま育っちゃうんだろうな。
花を摘まなくてもYouTubeで全部教えてくれる時代ですから、もしかすると理科の授業でもない限り、草花を手折るという遊びはもう見かけなくなるかもしれませんね。
白鳥が帰る春
もうひとつの「小さい春みつけた」。雪の多い地域に転勤したときに初めて知った「小さい春」。
それは雪が解け始めたある朝の風景です。
通勤のためにバス停へ急いで走っていると、遥か頭上から「…んああぁっ、んああぁっ」という鳥の声が聞こえる日があります。
白鳥が北へ帰るのです。
私の育った田舎では白鳥が飛来しないので、転勤して初めて見た光景でしたね。
星座の「はくちょう座」のように、本当にまっすぐに首をのばして綺麗なV字列隊を組んで、大空に大きく羽を広げて飛ぶ白鳥は、息を呑むほど美しい。
美しさの代表とされるだけの飛行姿です。寒い地域ならではの、春の到来を告げる風物詩。
この白鳥が朝日を浴びながら北へ帰る光景を、美しさに息をひそめながらバス停で毎年見ていたものでした。
転勤して何年経っても雪には慣れなかったけど、この白鳥が北へ飛び立つ姿を見たときの、胸が震えるような感動は、長い冬をこの地で過ごしたからこそ感じられるものなんだろうな、と思いました。
雪の北の地に転勤して以来、「春の到来」、それだけで心の底から歓びを感じられるようになりました。幸せを感じる感度も、この北国の転勤という経験をしてから、飛躍的に高くなったように思います。
それから私の中の「白鳥」は、いろんな意味で別格の鳥となりましたね。
今冬は気候変動のせいか、渡り鳥も北に戻ったかと思ったらまた帰ってきたりと、地球の危機を感じさせる行動が見られたようですが。
いつか息子にも、あのキラキラと輝く朝日の空の中、Ⅴ字列隊を組んで飛ぶ美しい白鳥の姿を見せてあげたいな、と思っています。YouTubeの動画じゃなくてね(笑)。
まとめ
今日ははてなブログお題・「小さい春みつけた」。春の象徴である小さな青い花「オオイヌノフグリ」と、北へ帰る白鳥の話をお伝えしました。
これからハコベ、タンポポ、水仙、とどんどん世界がカラフルになってきますね。
メインの花として話題にものぼらない草花ですが、これから先の未来にも、この花が春の到来を告げてくれるような、均衡のとれた自然が保たれるように祈るばかりです。
本日も最後までお読みいただいてありがとうごさいました。