こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
小学校算数での時計の単元のとき、何度やっても全然時計が読めなかった息子のために、我が家では息子の学習のため、「読みやすさ重視の」掛け時計を買いました。
今回はそんな息子でもちゃんと読めるようになったその「掛け時計」の選び方ポイントをご紹介します。
見やすい掛け時計で日常的に時間を聞いてみる
さて、ドリルをいくらやってもなかなか時計が読めなかった息子。
そこで主人と相談した結果、見やすく分かりやすい掛け時計を買って日常的に時間を聞いて時計に慣れさせては?という方法をとることになりました。
もともとリビングに掛けてあった時計もシンプルなものだったのですが、息子に「今何時?」と聞くと、必ずソファーに登ってじいーっ…と長い間見ていたので(しかも間違って答える)、「もしかして息子には読みにくい時計なのか?」と気付きました。
「大きくて、まさに読むための時計!」に重点をおいて探したよ!
この際、素敵なインテリアは無視!です。
この先何年も訓練するものではないし、時計がさらっと読めるようになるまでの期間、合わないインテリアは我慢しよう、となりました。
そして買ったのが、これ。
ちなみに、リビングにもともとあった時計はこれです。
読みやすい時計の「ポイント」
さて、新たに掛けた学校の時計みたいなこの「ザ・時計」。
以下はその設置基準です。
1. 文字盤が大きく、数字が読みやすい
2. とにかくシンプル!余計な飾りや色がない
3. 数字の間に目盛りが書いてある (1と2の間に4つの線があるもの。6分とか8分とか、数字の間の時間が分かりやすい)
4. 秒針がカチカチうるさくない
5. 設置場所は立った子供の目線
1.文字盤が大きく、数字が読みやすい
数字の表記は、勿論おしゃれなアラビア数字じゃないもの。
丸みがかった数字や、文字盤に溶け込んじゃうような柔らかい色調の数字もパスです。
とにかくハッキリ、遠くからでもわかりやすいフォント。白地に黒の駅時計がやっぱり王道です。
華奢な数字表記は、インテリアとしては素敵ですけれどね。
2.とにかくシンプル!余計な飾りや色がない
ちょっと細かなことになりますが、時計の枠が白っぽいと、白い壁に同化してみえるので時計として認識しにくく感じました。
お部屋の壁が白なら、枠が白以外の色の方が壁から「時計」が独立したものとして強調されて見えるので、オススメです。
ただし、数字が黒の場合、枠も黒だと、枠と数字の両方が浮き立って見えてしまいます。
数字だけを目立たせるには?と考えた結果、枠は銀色の方が収まりがいい感じがしました。(ちなみに学校や駅でも枠が銀、数字が黒、文字盤は白地という時計をよく見かけますね。)
余計な飾りがないのは、無駄な方向に意識が向いちゃうADHD気質を考慮したんだよ
3.数字の間に線が書いてある
大人は1と2の間に線がなくても大体「8分」と分かるし、陸上記録を計っているわけではないので、7分でも8分でも日常生活にさほど問題はありません。
しかし、自閉症スペクトラムも伴う息子はこの「曖昧さ」がどうもダメならしく。
7分か8分か、自分で正確に判断するために非常に長い間文字盤を見つめ続けます。
そのうちに1分が経ち、9分になってしまうので、また読み直そうとしてイライラし、そしてまたまた1分経ち、どっかーん!と癇癪に…。
この「曖昧さが苦手」な発達障害の子は結構いるかもしれませんね。
私自身は大雑把なので、息子が「曖昧な時間を読もうとして時間がかかっている」ことにしばらくの間気付かなかったのですが…
低学年の時に教材の付録でついてきた「指で動かす時計」には数字の間に線がついていたことを思い出し、掛け時計の基準に組み入れました。
ところで「学習時計」という、普通の数字の内・あるいは外側に更に数字が書いてあるものもありますが、これは返って混乱するのでない方がいいかな、と思いました。
(6の内・外側に30、9の下に45、というように、60分表記も一緒に書いてあるものです。)
(目に飛び込む「数字」の情報が多過ぎると、発達障害児は情報過多で混乱しやすいです。定型発達の子の学習には向いているかもしれません。)
時計を読み始めた初期なら便利かもしれませんが、息子は「1時10分」を「5時10分」とか言ってました。
(60分表記では、1のところが「5分」になるので、「5」と内側に書いてあって、それを読むんですね…。)
余計な数字はない方が頭の中がごちゃごちゃしなくていいようです。
それに日常あちこちで目にする時計を「60分表記がないから読めない」なんてことにはしたくないですからね。
4.秒針がカチカチうるさくない
何時?と考えながら真剣に時計を見つめているうち、このカチカチが「早く読め!早く早く!」と急かしているように聞こえてくるのか、どんどん顔が険しくなって要らぬ癇癪を引き起こしたことが幾度もありました。
息子はタイムを測るものに苛立つ傾向があります。
気にならない子なら、この項目はスルーして下さい。
5.設置場所は立った子どもの目線
家のリビングにもともとあった掛け時計は高い位置にありました。
台所とかで離れて見ている大人は気付きませんでしたが、何分かを正確に読もうとしてソファーの上に立つ子供目線では、下から浮いている針を読むので、7分か8分かが、よくわからないんですね。
そこで、息子の目線ジャストの位置に時計を設置しました。
この「設置位置」は、彼には結構重要だったようです。「見やすい!」と感動していました。
子供目線、大切ですね。
まとめ
こんな風に試行錯誤して時計を設置しました。
それから毎日「今何時?」を繰り返し。3日程は癇癪を起こしまくって時計どころではありませんでしたが、約1月半で完璧にマスターしました。
ポイントは間違っても怒らず、淡々と「ううん、何分だよ」と訂正すること。
激しいかんしゃくに親の方が萎えそうになりましたが、時計だけは読めなきゃ!という親の強ーい意思(笑)で、毎日繰り返し質問。
一日に何度も何度も時計の針を見て慣れる!これに尽きるかなー。うさぎちゃんだって「おやつ」っていう「人間の言葉」を毎日聞いて覚えるんだからね!
努力と忍耐が必要ですが(親の!)、試してみようかな、という方の参考になれば幸いです。
本日も最後までお読みいただいてありがとうございました。