こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
さて今回は算数の単元のひとつであり、多くの小学生がつまずいてしまう「時計を読む」お話。
- 「時計が読める」ことは幼稚園では当たり前
- 「時計は読めるようにしてから小学校へ入学を」…!!
- ドリルで勉強してみたものの…
- 時計の問題は「出題形式」が違うと分かる
- 読みやすい掛け時計を買おう!
- まとめ
「時計が読める」ことは幼稚園では当たり前
どこの幼稚園もそうなのかは分かりませんが、息子の在園していた幼稚園では卒園までに「時計が読める」という目標がひとつ、ありました。
先生が「今、何時何分?」と聞くと「10時36分!」とほとんどの子が即座に答えていました。上に兄弟がいる子や頭の回転が速い子なんかは、あっという間に覚えていたようでした。
でも私は「幼稚園は社会性を習得する場所」という考え方だったので、あまり熱心には教えませんでした。
違う地域にいる友達に相談した時も「えー?時計なんて小学校で習うじゃない。そのうち覚えるよー」と笑われたので、そーだよねー、と安心していました。
しかし数週間後、ショッキングなことが。
「時計は読めるようにしてから小学校へ入学を」…!!
小学校の就学時健診で、その当時の校長先生が話されたんですね。
「小学校入学までに、時計は読めるようにしておいて下さい」と。
「小学校では何時何分から授業が始まる、次の授業開始は何分、なので休み時間は何分間、というように、時計を見ながら自分で行動します。時計は読めるだけではなく、9時から10時15分までは何時間何分か、11時半までにプリントを終えるにはあと何分間あるか、という時間の長さや計算も、入学前までに習得させておいてください」。
9時から10時15分までは何時間何分あるか、なんて小学校3年生の算数問題ですが、まあとにかくそう言われたわけです。
驚愕…。
でもまわりに座っていた保護者の皆さんは平然とした顔でした。もう時計、ほぼ分かるんでしょうね。ああ、そーなんだあ…。みんな教育熱心だな。
しかしながら、そう言われたからには取り組まなければなりません。
早速書店に行ってドリルを選んで買ってきました。
ドリルで勉強してみたものの…
幼稚園児にとって「お勉強」のはじめは、とてもワクワクしたものです。なんだかお兄ちゃんになった気がするんでしょうね。
息子も当然、はりきりました。…3問目までは。
そのドリルはイラストで時計の文字盤が書かれてあるもので、その時間を読むのですが、まあ、とんでもない時間がかかりましたね…。
教える私もイライラMAX!でした。
息子の発達障害は小学校低学年時に判明したので、それと知らなかったこの頃は定型発達児と同じような対応をしていました…
当然「12時」「3時」とかの簡単な時間しか習得せずに、小学校へ入学。
まあそんなわけで息子はあまりデキがよくないんだろう、と思っていたのですが意外にもそうではありませんでした。入学してみると、他の子と同程度の理解力はどの教科にも見られるようでした。
しかしながら時計だけは…。なぜかダメでした。
時計の問題は「出題形式」が違うと分かる
時計の単元の頃は毎日色々な種類のドリルや指で動かす時計を使ったりして教えてみたのですが、いつも息子からはとんちんかんな答えが返ってきていました。
うーん、やっぱりダメかあ…。
ところが出題形式が変わった途端、全て正解。
何で…??何が違うの…??
そこで「一体なにがダメなのか」毎日やらせて分析してみたところ、どうも「時計の文字盤を読んで」答えるのがダメらしい、ということに気付きました。
例えば「2時から4時半まで何時間ありますか?」と文章問題で問われた時は「2時間30分」とさらっと答えられるのに、これが文字盤で出題された途端、「1時間30分…?」。
どうやら時間を数字と捉えて「式をたてるように計算する」のは OKなんだけど(4.30−2.0=2.30、のように)、時計の「文字盤」を読んで答える、のがダメなようでした。
しかし、学校の時計はデジタル時計ではないわけで。いずれは文字盤も読めるようにならなければ困ります。
読みやすい掛け時計を買おう!
そこで主人と相談した結果「学校にあるようなザ・時計を買おう!」ということになりました。
とにかく毎日時計を確認させて、しょっちゅう答えさせる。「習うより慣れろ」です。
この時はまだ分かりませんでしたが、息子は「理論派」なので何でも「そうなる理由」が分からないと覚えないところがあったように思います。自閉症あるあるですね。
学年が進むにつれて、「そうなる理由」がよく分からなくても丸暗記で覚えなけれならない単元(歴史の年号や面積の公式、英語など)も出てきますが、それらも息子の場合は「とにかく慣れる」形式で今は勉強しています。
かくして「ザ・時計」を買い、リビングに設置して毎日時計を読ませた結果。
3週間後にはほぼ読めるようになりました!
その後1ヶ月経過したら完璧にマスターしたんだよ!僕の場合は1日8回くらい毎日時計を読んで、「時計の文字盤に見慣れる」ことを繰り返していたよ。
その後「今7時20分だよ。8時にはベッドに行くね。何分遊べそう?」「40分!」という残り時間の計算も、文字盤を見ながら問題なく出来るようになりました。
私が「今何時何分?」と言って現在の時刻を答えさせ、「7時に家を出るよ。あと何分で着替えなきゃいけないかな?」という「現在の時刻と次の行動までの猶予時間」を毎日8回ほど答えさせていました。始めは聞くたび癇癪を起こしていましたが、間違っても淡々と正解を答えて、とにかくめげずに繰り返し繰り返し聞くことが最終的には近道だったと思います。
まとめ
発達障害の子の苦手とするものやその克服方法は、100人いれば100通りです。
医師や本の言う「これでできる!」という色々なやり方を試しても、ぜーんぶダメだった…ということは日常茶飯事。でも、自分では思いつかなかった誰かのやり方で上手くいくことも、たまーにあるんです。
ダメもとでも、じゃあやってみようかな…。と思った方がいらっしゃって、結果「あ、このやり方合ってた!」という子が一人でも出たら。
僕の失敗や経験が誰かの役に立つのなら、すごく嬉しいよ!
みんな、一緒に頑張ろうね!
次回は、実際に買った時計の詳細を書いていこうと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。