発達障害だって、頑張るもん!

発達障害だって、頑張るもん!

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害児のお金教育・3】 お小遣いの使い方で小さな経済学。

緑の背景に積み重ねたコインと葉っぱ

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。

 

さあ、コツコツ貯めたお小遣い。今日は使い道の勉強です。

 

● お金の価値感は、失敗しながら会得するものなんだね。

 

 

まずは100円ショップでおもちゃを買う

 

さてお小遣い制度が始まり、何週間かしたある日。学校で必要な用品を買いに息子と二人で100円ショップに行きました。

ついでにノリや爪楊枝などの消耗品を選んでいると、息子は店の中をあちこち物色して「これ買いたい!」と車のおもちゃを持ってきました。

 

私は「お小遣い160円になったから買えるね。でも100円ショップのおもちゃはあっという間に壊れちゃうよ?前も何個か買ったけど、1回も使用できないで壊れたものもあったでしょう?」

そう諭しましたが、「大丈夫!」と言います。

何が大丈夫!なんだか…。

 

夏休みとかにたまに100円ショップに行くと、ひとつくらい欲しいものを買ってあげていたのですが、もともと安価で壊れやすい100円ショップのもの。

さらに使い方も荒い息子ですから(発達障害児は手先が不器用なので、力の加減がめちゃくちゃなんですよね)、商品を開封して10秒で壊してしまうことが過去に何十回あったことか…。

 

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開封を手伝ってあげようとしても、やはり癇癪を起こします。壊さないように取り扱いの注意事項を教えようとしても癇癪。商品をGETした時点で瞬時に癇癪モードへ移行。その速さは音速を超えています…。

 

そして自分で壊したくせに、毎回激しい癇癪を起こします。

怒りたいのはママだよ…。まるで100円玉をぼちゃん!と目の前のどぶに捨てた気分になるし…。

 

うさぎのアイコン





開封して10秒。ネジをこれでもか!と巻き過ぎて壊す。上に開けるものを真横に開けようとして壊す。電池式なのに水に沈めて壊す…。持ちこたえた最長時間は15分!

 

しかし「使い道」を自分で決めれるのがお小遣いの醍醐味。その用途まで親が指図する権利はないのです。

まあ、失敗も勉強のうちかな…。

そう思った私は、自分でレジに並んで支払うよう息子に言いました。

 

どーでもいいものGET?!

 

実はこの100円ショップに出かけるとき、息子は貯金箱代わりのジャムの空き瓶をポケットに入れて出発していたのです。

「お小遣いを使ってみたい」という気持ちがあるんだろうな、ということも何となく分かっていたので、私はそれ以上は言いませんでした。

 

店員さんにジャムの空き瓶からお小遣いを出して支払う息子。

その子どもらしさに笑ってお釣りを差し出す店員さんに、「ありがとうございます」と息子はちゃんと言えました。

 

ブタの貯金箱とおもちゃのお金

 

その後予想通りおもちゃはあっという間に壊れ(4分でした…)、お約束の癇癪を起こし…。

これで懲りたかと思いきや、1ヶ月後にはまた貯まったお小遣いで、その場の思いつきのどーでもいいものを買っていました。

 

100円ショップのちっちゃいライト、ガチャガチャの意味不明なミニチュア、どんな味かもわからない怪しいお菓子…。

そして2日もすれば、それらはどこにいったのかさえわからないほど興味が薄れています。

 

目的の「モノ」を手に入れるために

 

いやー、ホント学習しませんね…。

パパは「子供なんてそんなもんだよ」と言いましたが、私は小学生の頃からコツコツ貯金して、中学生になってチェストや欲しかった絵(3000円くらいの安価なものです)を買っていたくらい経済観念のしっかりしていた子供だったので、息子の行き当たりばったりの衝動買いにイライラさせられるばかり。

 

そうして何度も何度もくだらない物を買っては、2日も経たず壊すか失くすかを繰り返していた息子ですが。

 

ある日パパとアウトドア用品の店に行った時です。

店内をふらふら歩いていた息子は、グライダーのようなおもちゃを発見しました。

商品の横にあるモニターに流れる、外国の子ども達の楽しそうなプレイ映像。

 

しばらく釘付けになっていましたね。

その日は息子の好きな回転寿司で外食して帰ろう、と言っていたので、息子は割と素直に帰りました。

 

そして次の日。いつものようにペットボトルをゴミに出して、貰った5円をジャム瓶に入れながら息子は言うのです。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





貯めてアレ、買うんだ。もうガチャガチャとか無駄なモノは買わない

 

おおっ??耳を疑う発言。「無駄なモノ」を買わない、ってえ??

 

しかしそのグライダーは735円。100円ショップの商品からいきなり飛躍した値段です。

「貯めるまで我慢できそう?」

「うん、頑張る!だからもっと仕事ちょうだい」

 

目標達成!

 

こうして息子は「室内干ししている乾いた洗濯物を回収して、カゴに入れる」で5円。「バスタブを洗剤で洗う」という簡単お風呂掃除で10円という新たな仕事をゲットしました。

 

そこにたまに習い事の振替え130円があったり、キャンプに行く時にいつも買ってあげるお菓子150円分を我慢して、その代金を貯金に回したりというようなことがあって、2ヶ月半かけて800円を貯めた息子。

 

時々「この車買う!」とか「このスーパーボール欲しいなー」とか言って、危うく使いそうになったことも何回かあって、「うーん、目標達成ならず、かなあ…」と思いながら見ていたのですが。

 

何とかグライダーをゲットしました。

 

初めて目標を立て、地道に稼いで(?)目的の商品を手にした息子。

その感激はひとしおのようでした。

 

グライダーのおもちゃ

今度は100円ショップではなくアウトドア専門店で買ったものだったので、丈夫で長く遊べました。グライダーを飛ばすために遠くまでドライブしたりもしました。飛行も安定していたので(やはり値段なりなのでしょうね)、楽しそうでしたよ。

 

まとめ

 

もちろん親である私も、感慨深いものがありましたね。

やればできるじゃない。発達障害だって、やればできるじゃない!

 

今後も、せっかく目標を立てても気持ちがぐらついて失敗することが何度もあるかと思います。(ええ、実際何度もありました…(笑))

しかしこの小さな成功体験は、きっと息子にとっては大きな意義があるものになったはず。

 

自分で目標を決めて、自分の力で稼いで、自分の手でゲットする。

 

それは小さな息子が経験した、小さいけれど立派な経済学。

こうやって、ひとつずつ。スモールステップを重ねていこうね。

 

発達障害だって、できるもん!それを一緒に、発信していこう。誰かの小さな笑顔を、ひとつでも作ってあげられるように。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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