発達障害だって、頑張るもん!

発達障害だって、頑張るもん!

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害児の一番病って?・3】 車が追い越されるのが我慢できないっ!

黄緑の背景に外国の数台の車

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。

 

今日は数ある息子の「一番病の実例」の中で非常に私が苛立った、車の中でのトラブルについてお話したいと思います。

 

● とにかく高速!とにかく先頭っ!車のなかで怒鳴りまくる煽り?息子でした。

 

 

ポルシェじゃないんですけど…

 

最近煽り運転のニュースが頻繁に出てくるようになってきて、ふと思い出したことがあります(ちょっとニュアンスが違いますが(笑))。

一番病が極端に激しく出ていた頃、息子は車の中でやたらと怒鳴りまくっていた時期がありました。

 

我が家は法定速度厳守の超安全運転でもなく、かっ飛ばすぜい!の走り屋でもなく。車の流れに沿った運転が日常です。

そのフツー運転の車の中で、息子は「あーっ!追い越された!」「また追い越された!ねえ、何で遅いのっ?!」「早く早く早く早くっ!!何で追い越さないのっ!」

こんな風に車の後部座席で身を乗り出しながらよく怒鳴り続けていました。

 

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高速道路では、右の追い越し車線からひとつ左車線へ戻った途端に叫び出します。

ひどい時は両足で運転席のシートをガンガン激しく蹴り続けるので、ハンドルがとられそうになって危険なので次のパーキングで停車することも。

 

この蹴り続ける行為は長いと30分以上繰り返されます。

男の子ですし、癇癪時は普段の力の限界レベルをぶっ飛ばしたようなパワーで暴れまくります。 停車した車は震度6かと思うほどにぐわんぐわん揺れまくり、気持ち悪くなってくるほど。

 

鼓膜が破れるかと思うほどの声量で叫び続けるので、反対車線の歩道を歩いている人たちが止まって凝視したり、指を指して大勢集まった時もありました。

SNSにその場で書き込んでいる人もいましたね。まるで見世物小屋の見世物気分でした。

 

冷静さを奪うことが天才的に上手い息子のかんしゃく

 

罵声に中傷、冷笑と興味本位でそばまできて車内を覗き込む視線…。

そんな時は色んな感情が渦巻いて、ぼろぼろ涙が溢れて止まりません。

 

恥ずかしさと憤り。何とか息子を大人しくさせなきゃ、という焦りと、何で毎日この子はこんな些細なことで…という悲しさと落胆。

 

周囲の反応に対しての怒りと、それに振り回されてしまう自分の心の弱さへの悲嘆。

そして今後もずっと対応していかなければならないという、完治する病気とは違う、発達障害への絶望感…。

 

駅で泣いている女性

知的障害を伴わない発達障害児の場合、「どのような態度や言葉がダメージを与えることが出来るか」を感覚的に会得しているので、親や周囲は彼らの苛立たせる態度に冷静さを欠かれてしまいます。そういったことが天才的に上手い子は、息子に限らず多い印象がありますね。

座席を後ろから蹴られ続け、高周波でわめき続ける我が子の声に耳をふさぎ、ハンドルに額をつけて、泣きながら事態が治まるのを待ち続けるしかない時間…。

 

こんな危険を伴う癇癪が、一番病が出てきた時期にはよく繰り返されていました。

運転席の後ろの備品はそれによって破壊され、読書好きな息子用に買ったライトなどは4回も買い替えています。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





一番病が緩和されてきた最近だけど、そもそもそれが僕たち自閉症スペクトラムの特性だから全くなくなるわけではないんだよね。

今はライトみたいな1000円以上するものには当たらないようになったけど、鉛筆をバキッ!と折ったり(100円で買えるから)、ゴミ箱をひっくり返したり(後で拾えば修復できる!と脳内で判断しているつもり)。与えるダメージを減少させるようにはなったよ。

 

車が追い越されるのが我慢できない

 

こんな風に「他の車に追い越されるのが許せない」気持ちが猛烈だった頃は、一般道路を走ることさえ嫌がり、「常に高速道路にのらないとがなり立てる」状態でもありました。

 

私達夫婦は実家がそれぞれ遠いので、帰省する際は高速道路を使います。

営業マンである夫は、普段営業まわりをしている近場だと「仕事をしている気がして休日の気分になれない」らしく、週末は遠出を好みます。

 

なので高速道路を使うことが時々あるのですが。今日は混んでないから、とか最近出費が多いから、などの理由で一般道を長めに走って高速道路を使う距離を短くすることが多々あります。

そういった場合は即座に反応し(ある意味よく見てるなあー、と感心しますが)、「なんで高速のらないのっ!なんでなんでなんでなんでっっっ!!!!0%2$#&w0g!」

凄まじいパワーで吠え続けます。

 

私はもう運転に集中できずに止まってしまうのですが、夫はスルー。

あまり気にならないようです。

 

高速道路


放置対応が息子には一番効果があった

 

夫は蹴りが激しくて危なくなると停車して一喝することもありますが、基本的には放置。ギャーギャー下らない事でわめくうるさい上司と同じだな。そんな風に思っているそうです。

 

考える女性のアイコン





私もこんな風に対応できれば、私自身の心の平穏だけでも守ることができるのになあ。そう思うのですが、これがなかなかできません…。

 

息子も「ぶわんっ!と沸きあがる怒りの勢いを調整すること。これがなかなかできない」と思っているのかもしれませんね。

 

普段は夫の多忙で母子家庭状態な我が家(息子がまだ寝ている時間に出勤して、寝付いた時間に帰ってきます。休日出勤も多いですね)。なので多くの対応は私が中心です。

私はつい息子の激しい感情に上記のように振り回されてしまいがちなのですが、夫の「放置対応」が実は息子にとって一番効果があるんだな…、ということが数年で分かるようになりました。

 

まとめ

 

怒ってもなだめても、息子は態度を変えることはありませんから、冷静になって考えればこれが一番賢い対応なのだと思います。

 

1時間も騒げば汗もかいて、運動したのと同じ状態。スッキリするのか、その後は急に可愛い声で甘えてきたり寝てしまったりします。

こんなところはまだまだ幼く、可愛いな、と思ってしまう親バカでもあります…。

 

「運転中は危ないだろう?事故を起こしたらこの車の代わりはまた探せるけど、キミの代わりはいないんだぞ?」

息子が落ち着くと夫はいつもそう諭していました。「うん、わかる…」

 

こんな風に頭の中では道理が分かっているのに止められない、意味のない癇癪は、夫のようにスルーするのがお互いの余力を無駄に使わずに早く元の状態に戻れる最善策。

なかなか感情が邪魔して出来ず仕舞いではありますが(何せ彼は人の感情を逆撫ですることに関しては天才的ですから(笑))、少しずつ、夫のような対応ができるようになっていきたいものです。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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