発達障害だって、頑張るもん!

発達障害だって、頑張るもん!

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【「怒る」脳のクールダウン】 いつも「怒っている人」にならないように

怒っている女性

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。

 

紅葉も次第に落葉になり、秋の空気が終わりを告げる季節になってきましたね。

先日は近郊ですが某有名な紅葉の景勝地にお散歩に行ってきました。今回は自然を楽しむ遊歩道を歩きながら、何だか色々考えさせられたお話。

 

● 思考と会話がいつも怒りに囚われている現代の日本人。意識してそんな空気から自分を浮上させて歩いていきたいですね。

 

 

ゲームは自然の美しささえ「感じることのできない」心に変貌させる

 

自然の美しさを愛でることが好きな我が家。桜が咲けばお花見散歩、夏には海水浴、キャンプに紅葉にと戸外へ出向くことが大好きなので、今回も近場ですが紅葉を眺めに某有名な国立公園にお出かけしました。

 

発達障害児でかんしゃく持ちである息子は、小学校低学年までは一緒に楽しくお出かけしていましたが、ゲームというものに触れるようになって以降は自然に親しむことに意義を見出せなくなってなってしまった様子。

一般的な家庭よりかなり多くの時間、自然に触れあって育ってきた息子ですが、「ゲーム」という仮想興奮剤の前には、名画にもオーケストラにも圧倒されるような美しさの自然界にも、ほとんど心が動かされなくなってきたようです。

 

こんな状態は「常に刺激を欲する」特性を持つ発達障害児に顕著に見られます。

 

うさぎのアイコン





発達障害じゃなくても、ゲームを日常の生活に取り入れている定型発達の子どもにも多くみられる傾向なんじゃないかなー。

 

仮想の世界に乗っ取られる「ゲーム障害」

 

息子は平日は30分、休日は1時間で強制的にゲームの電源が切られるように設定させられたSwitchで遊んでいますが、この程度の時間でさえもあっという間にココロが仮想興奮の世界に乗っ取られてしまいます。

2018年からWHOが正式に認定した「ゲーム障害」

 

インターネットゲームなどのやり過ぎで日常生活に支障をきたす症状について、世界保健機関(WHO)が2018年6月、疾病の世界的な統一基準である国際疾病分類(ICD)の最新版であるICD―11に、「Gaming Disorder = ゲーム障害」として、初めて盛り込みました。この同じ項目には、「ギャンブル障害」もあり、両者には共通点も多く存在します。

「ゲーム障害」は、ゲームをしたい衝動が抑えられなくなり、日常生活よりゲームを優先し健康を損なうなどの問題が起きても続けてしまう特徴があると定義され、ゲームを最優先する、問題が起きてもゲームを続ける、個人や家族・社会・学習・仕事などに重大な問題が生じるとされています。またこの症状が12カ月以上続いている場合に疾病とするとされています。

WHO当局は、「ゲームをしている人の2~3%がゲーム障害とみられる」とも語っています。

引用元URL:ゲーム依存、WHOが疾患として定義 | 全国地域生活支援機構 (jlsa-net.jp)

 

ゲームの電源が切れると同時に唸ったりすることも度々ある息子。

しかし友達との交流をゲームなしでは構築できなくなってしまっている「現代の子どもの世界」も、ある程度理解しなければなりません。

 

我が子の様子を見ながら癇癪に対応しつつ、「ここまで」というその子に合った「ルールづくり」を徹底させることは、現代の親の必須項目なのかもしれませんね。

ちなみに「平日は30分(習い事のある日は0分)、休日は1時間」というルールを徹底させるため、息子の癇癪に8ヶ月応戦しました…。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン







今でもゲームが切れると怒るよ。怒るけど、頭の中では納得してる。ゲーム障害になりたくないし、それより「大切なこと」(将来の夢に向かって頑張ること)に時間を使わなきゃならないってことを、本当は理解しているから。

でも楽しいことが終わっちゃうことにはやっぱり怒っちゃう。だから「ゲームが終わると怒っちゃうけど、時間をかけて気持ちを自分で落ち着かせるように頑張っている」ことは分かって欲しいんだ。

 

美しい国立公園の中でさえ「常に怒っている」人たち

 

そんな息子。それでもごくたまにですが、意欲的に休日のお出かけに参加することもあります。

 

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感情のバイオリズムなのか、その場で見つけた年下の子に負けまいとする変なやる気に身体のエンジンが始動するのかは分かりませんが(笑)、この時も国立公園内の散策路を勢い込んで歩いていました。

 

その日はトレイルランをしているかのような若い男性も何人か軽快に走っていました。息子も負けじと走り出します。年齢的にそんな体力のない私は(笑)、息子と息子を追いかけて足早に歩く主人からだいぶ遅れて、紅葉の綺麗な散策路を歩いていました。

 

よく晴れた空に時折吹く秋の風。カサカサと音をたてて木立から落ちてくる枯れ葉。沼に浮かぶ鳥がつくる水面の弧。耳を澄ませると色んな秋の音が心に響いてきます。

 

紅葉したもみじ

 

そんな中、同じく散策路を歩いている人たちと幾人もすれ違ったのですが、こんな綺麗な道なのにどの人も怒りながら歩いていました。

 

「…だから何でそうなるのよ?!いつも勝手に決めちゃってさ!」

 

「今の子ってすれ違っても挨拶もしないのよ!こーいうところ歩く時は挨拶するでしょ?!」「今の親がそーなんだろ?ダメ親に育てられるからマナーもないダメダメな子になるんだよな」

 

「はあ?そいつ何様なの?ってかあり得ないよね。生きる資格ないっていうか」「うそ、マジそんなこと言う?!でもあいつ超やばいよね。空気も腐るっていうかさー」

 

「うちの嫁さんは本当に常識なくてね。あんな人をどうして家に入れるのか…だから孫なんて顔も見たくないのよ」「わかるわー。うちのもそうなのよ。嫁が鼻持ちならないと孫にお年玉なんてあげる気にもならないわよねー。早く離婚してくれないかしら」

どの人もどの人も。眉間にシワを寄せた形相で怒りながらすれ違っていきます。

 

何だか不思議な気持ちでした。

美しい色の沼や楚々とした滝、野鳥の鳴く声がこだまする、赤と黄色と緑の織り成す美しい世界の中を歩いているのに、彼らには眩い景色も自然の囁く音もまるで目に入っていないのです。

紅葉のベストシーズンに、わざわざお金をかけてかなりの遠方から旅行に来たであろうに。

 

いつも何かに怒っている日本人

 

かつて「生活は質素で貧しいが、子どもも女性もよく笑っている」と謳われた日本人ですが、現代になると海外の人からの評価は「いつも何かに怒っている日本人。いつも『忙しい』と言って自分のしたいこと以外したくない日本人」なのだそうです。

 

怒っている人

 

そんな日本で育っていく、一筋縄ではいかない発達障害児。

怒りにあふれた国で成長していっても、その隙間に差す太陽を見逃さないように。そしてその太陽に向かってずっと歩いていけるように。

そう願わずにはいられませんね。

 

自然に親しむことで脳を「クールダウン」させて「リセット」させよう

 

ちなみに息子は「なぜか意欲的に」参加する日は、野鳥の種類を見分けようとしたり、水でぬめった散策路の土を粘土質かどうか触ってみたりと、彼なりに自然に親しむ時間を満喫しているよう。

 

自分の手に伝わる「感触」。自然の土の「温度」。人工的に作られたものではない鳥や風の「音」。

即効性こそないですが、それでも確かに発達障害児の常時暴走気味の脳を自然はクールダウンさせてくれます。自然が与える「脳のリセット効果」はとても高いですよ。

 

ウインクして笑う笑顔の女性のアイコン





こんな日は熟睡。朝はすっきりとかんしゃくもなく起きてくることが多いですね。

 

そう思うと美しい自然の中を1キロ以上歩いていても、その「自然治癒力さえ効かないほどの怒りに常時囚われている」人の方が、よっぽど息子より「かんしゃく持ち」に見えてきますね(笑)。

 

まとめ

 

私も息子の問題行動に怒ってばかりだけど、時折差し込む日の光に「あったかいなー」。そう気付いてその瞬間を味わえるような、そんな時間を息子と共に歩んでいきたいな。怒りに囚われずに。

 

そう思った秋の日の出来事でした。

本日も最後までお読みいただいてありがとうございました。

 

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