こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
息子のかんしゃくが勢いをつけてきた頃から一緒に時間を過ごしてきた、ホーランドロップイヤー(耳たれうさぎ)のうさぎちゃん先生。
とうとうお月さまに旅立ってしまいました。
うさぎは「家族」
実はうさぎちゃん先生は2代目。なかなか子供が授からなかった頃から、私達夫婦はうさぎを飼っていました。そのため、うさぎとの付き合いは息子との付き合いよりも長いです。
産まれたときからうさぎがそばにいた息子。うさぎと共に成長し、ネコや犬を歴代飼っていたパパの実家からは「うさぎなんて小学校の校庭の隅で飼育するものでしょ?」と馬鹿にされながらも、うさぎちゃん先生は「家族」としてずっと一緒に過ごしてきました。
ぼくが垂れ耳うさぎのホーランドロップイヤーだよ。
癒しの要・うさぎちゃん先生
うさぎちゃん先生のケージの前で椅子や刃物を振り回したり、首を絞める自傷行為や半径500メートルまで響き渡るような声量で暴言をまくしたてたり。とにかく凄まじい息子の毎日。
そんな時はじっと丸くなって耳をペタンとしながら、嵐が過ぎ去るのを待っていたうさぎちゃん先生。癇癪が治まった夜には、人間のお鼻をペロペロして「大丈夫?うさぎちゃん先生はここにいるからね」と慰めてくれていました。
欧米ではアニマルセラピーで活躍しているホーランドロップ。個体にもよりますが基本的に穏やかで抱っこも大好きです。
そんなうさぎちゃん先生は、育てにくく癇癪が再三爆発する息子がいる我が家になくてはならない存在となっていきました。
強度行動障害との国境は「うさぎのケージ」
激しい癇癪を毎日何度も起こしていた息子ですが、うさぎちゃん先生のケージにだけはモノが当たらないように考慮して暴れていました。
一度だけ間違ってお部屋でお散歩していたうさぎちゃんにモノが当たったことがあったのですが、ショックのあまり大きな自傷行為を起こしていましたね。
感情の暴走が自分でも止められない息子。それでも大切なもの(テレビ・パソコンなどの高額なもの。ペットや金魚の水槽など命あるもの)に当たらないようにする理性だけは働いている状態。
それが強度行動障害との境目であると言えます。
強度行動障害にあたる場合は「これは壊さないように避ける」ということが出来ないことが多いよ。もしその判別がなく手あたり次第に暴れているようであれば、お医者さんに相談してみようね。
ただし「強度行動障害」という正式な精神疾患名は存在しないよ。福祉での支援をするときに、その「程度の強さ」を分かりやすくするために使われている用語なんだ。
息子は捕食されるだけの弱い動物であるうさぎを飼うことで、「どんなに感情的になっても絶対に理性を持って守る存在がある」ということを小さな心に刻み続けていたのです。
下級生や弱者(ご高齢の方や身障者・赤ちゃん、妊婦の方々・動物など)に牙をむかない。一人の人間としてとても大切なことをうさぎちゃん先生にこうして教わっていたのでした。
ぼく、お月さまに帰るよ
うさぎちゃん先生は2年前に白内障を発症したのち斜頸、心臓の病気などとお付き合いしながらも頑張って私達家族に寄り添ってくれていました。
保険のきかない動物病院への毎月の通院や治療費などは高額でしたが、外食費やレジャー費を削って、私達も一緒に頑張りました。
そんなある日、何となくもうだめなのかな…という兆候を感じたのです。うさぎを飼うのは2回目だったので、それは家族全員が口に出さずとも感じていました。
冬なのに暗く凍えるような場所に行きたがり、抱っこをすると体温がかなり下がっているのです。
その日はケージの前にお布団を敷き、一緒に羽毛布団をかぶって寝ました。うさぎちゃん先生は黙って一緒に丸くなっていました。
心臓の疾患を持っていたので、夜中数度発作を起こし…。最後には私に抱かれた腕の中で「ぷうーっ…!」ととても苦しそうな声をあげたあと。お月さまに帰っていきました。
まとめ
たくさん泣いて、たくさんうさぎちゃん先生の想い出話をして。春になって実家に帰り、お庭にお骨を埋めてきました。
後日、いろんな不思議話があったのですが、それはまた次の機会に。
うさぎちゃん先生はお月さまに帰りましたが、時々お空から今までのようにこのブログに遊びに来てくれるそうですよ。
本日も最後までお読みいただいてありがとうございました。