こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子との毎日から得た小さなヒントをお伝えしている当ブログへお越しいただき、ありがとうございます。
今回は、息子が発達障害とわかるずうっと前・乳児期の頃から続けている唯一の習慣、「読み聞かせ」で気付いた息子のADHD気質について。
息子の唯一の習慣「読み聞かせ」
新しい対策を施してもすぐに効果がなくなり、常に最新バージョンを探し続けなければならない、非常に飽きっぽいADHD気質が強い息子くん。
その飽きっぽい息子が生まれてから11年間も続けていた(…いや、続けさせられていた)、唯一の習慣。
それが「寝る前の読み聞かせ」です。
私自身が小学校低学年まで読み聞かせで育ったこともあり、息子はやっていることがまだよく分かっていないんじゃないかと思われる乳児期から、私は毎晩読み聞かせをして寝かせていました。
読み聞かせをした理由は「本好きになって欲しかったから」
実は私たち夫婦は、大の本屋好き!
息子が生まれる前まで毎週金曜日の夜は、夕飯を終えて夜の大型書店に行くのが私達夫婦のお決まりのストレス発散コースでした。
本と言っても漫画やファッション雑誌、自己啓発本、雑記モノや小説などジャンルは様々。とにかく「紙もの」である本をめくる、という行為が好きでした。
全然関係のない本の世界に入っていくのは、私達にとっては仕事のストレスを緩和するのにリスクがない(賭け事やお酒と違って)お手軽なリフレッシュだったのです。
そのため成長したら一緒に週末、本屋に行けたらいいな。そんな憧れもあって、毎日本を読み続けました。
寝つきが悪く、眠りも浅い子だったので、入眠儀式としても少しは効果があるのでは…という期待もありました。
そんなわけで毎日読み聞かせをしていた我が家。
乳幼児期は出産のお祝いで頂いた本や、私の実家に眠っていた絵本などを繰り返し読んでいました。
本を破壊するようになっていった息子
しかしだんたんと手が器用に使えるようになり、様々な物に興味を持つようになった頃に問題が発生しました。
1歳になってからは幼児向けの厚さのある本を「この間にもページがあるんじゃないか」と思って、全てのページをビリビリッ!と真っ二つに破くようになってしまったんだ。
いくら怒ってもどうにも気になるらしく…。我が家の絵本は全てボロッボロでしたね。
怒られて泣いても、数時間経てばまたやります。
好奇心旺盛過ぎる子だなー、男の子だから「お話の内容」よりも「製本の仕組み」みたいな「モノ」に関しての興味が強いのかなー。なんて思っていたのですが。
今思えばADHDの「衝動性」の特性が強く出ていたのかもしれません。
1、2冊の本をボロボロにすることはあっても、全ての本を完全破壊!は、男の子だからってそうそうしませんものね。
なので、幼児の憧れ(?)図書館へはずっと行けませんでした。
絵本はずっと買っていましたね。
破壊行為がいつ起こるかわからないので、怖くて図書館どころか本屋にも行けませんでした。
やがて破壊行為も落ち着いてやっと図書館に行けるようになったのは、3歳ちょっと前だったと思います。
やった!これでお高い絵本を毎回買わずに済む!と図書館の入り口でガッツポーズをしたことを今でも覚えています(笑)。
読み聞かせが上手くいかない!
ところでこの頃の息子は、読み聞かせをしている間、毎回繰り返すことがありました。
読んでいる間、まだ初めの1行を読んでいるうちから、次のページをめくろうとするのです。
「お話」よりも「挿絵」の方が興味があったのか、1行程度でパッとそのページの内容が分かった気がしてすぐに先へと進みたかったのか…。
その理由は分かりませんでしたが、読んでいる途中、息子は次から次へとページを進めていこうとするのです。
絵本自体は楽しみにしながら「今日は何の本?」と言って布団にもぐります。
なので読み聞かせがつまらなかったわけではないと思うのですが。
この頃の私は不妊治療でやっとできた子供だったので、「読み聞かせにはこんな効果が!」とか「夢を持った本好きな子に育てるために!」とか色々な情報が頭の中満載な新米ママだったため、次々とページをめくろうとする息子を怒ったり、時にはイラッ!として読むのを途中でやめてしまったりして息子をわんわん泣かせたことも度々でした。
夜泣きや無言のかんしゃくなど、とにかく育てにくい子でしたから、心の余裕も体力も全くなく、いつもイライラしている私でした。
発達障害と分かった今なら、「怒られる!ということが分かっていても、強烈な好奇心が自分では止められない」からなんだろうな…なんて思えたでしょう。
それでも読み聞かせは止めないで!
発達障害はそうだと断定されなくても、グレーゾーンであっても「その子を決める決定的なもの」ではありません。
それは個性の一部であって、それが大多数と違うからどうとか、そんなことは言いたい人に言わせておけばいいのです。
だから「おかしいと思ったらすぐに診断を!」ということはおすすめしませんが。
もし息子のように読み聞かせの間、こんな好奇心旺盛な様子を見せる子で、何だか読み聞かせをしてもこの子には意味が無いのかも…と感じることがある方。
それはその子の強いこだわりのある性格ゆえかもしれませんし、息子のように特性がそうさせてしまうのかもしれません。
ですが、「意味が無い」ことは絶対にありません。
辛抱強く毎日毎日読み聞かせをしていると、小学生になってしばらく経った頃(息子の場合は3年生あたりでした)、その素晴らしい効果がぼんやりと表れ始めます。
まとめ
例えばそれは国語の「読解力」、他人の気持ちを「自分はそうは思わないけど」「一般的にはこう思うみたい」と気付く力、結論まで我慢する「忍耐力」など。
そして読み聞かせを続けることによって「本を読む習慣がつく」ので、ゲーム以外の穏やかな時間の過ごし方ができるようになってきます。
他にも読み聞かせにはたくさんの効果があります。
読み聞かせをしたいけど、とにもかくにもうちの子は飽きちゃってダメ…。そう数週間で諦めないで、1冊でいいので続けてみてください。
子どもはお母さんの声が大好き。お母さんが本を読む、その声そのものが子供にとってその日一番の「癒しの時間」になります。
毎日問題行動で心が疲れ切っているのはママだけではありません。
どうぞお子さんにも、一日の最後に「ゆったりと癒される時間」をあげて下さいね。
最後までお読みいただいてありがとうございました。