こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
人によっては長い休みを満喫できそうな、今年のゴールデンウイークのカレンダー。
我が家は毎年カレンダー通りの休みですが、のんびりとした時間の流れを楽しみたい方のために、発達障害児息子が今日もおすすめの本を紹介してくれますよ。
イラストふんだんで読みやすい本
この本は最近書店でも店頭に並んでいる、おすすめの本のようです。
英国王立植物園キューガーデン所蔵のイラスト等が多く使われており、そのカラフルさと美しさに、パラパラとめくるだけでも楽しい本「魔女の森・不思議なきのこ事典」。
きのこの世界史や伝説、きのこ料理、きのこのアートとしての美しさ、毒物としての怖さや優れた菌類として最新医療に活躍できるであろう期待など、本当に様々な分野から「きのこ」を深堀りしていきます。
興味深い伝説や科学的に検証されている驚くべき力の話など、常に読者の心を捉えて離さない事典。ページ数も多いので、長い連休の読書におすすめです。
5月は爽やかでいい季節!お外にキャンプ用チェアを出して、頬をなでる風を感じながら読書をするのもいい気分転換になるよ!
立証された「雷の神話」
この本の中で僕が特に興味を引いたのはこのページ!
きのこと雷、嵐は世界中の文化圏の言い伝えや神話で結び付けられていることが多いのだそうです。その伝承があまりにも広範囲で普遍的なものなので、近年になって科学的に立証してみようという研究が日本で行われました。
岩手大学の研究者たちは、高齢の農業者から聞いた伝承を何度も検証しました。栽培するきのこの収穫量を増やしてくれるとして落雷を歓迎する話です。
研究チームは独自の落雷マシンを作り、研究所の10種類のきのこに雷神並みの電圧をかけました。すると、そのうち8種類のきのこの収穫が増えたのです。
また九州大学でも小型発雷機を使った共同研究を行いました。
彼らは森中を発雷機を押して周り、電極で地面に50,000Vのパルスを送りました。実験では岩手大学チームと同じ結果が出、数週間後さらに収穫が増えました。珍重されるマツタケのサイズや重さも増大したのです。
引用元:「魔女の森・不思議なきのこ事典」 サンドラ・ローレンス著・吹春俊光監修・堀口容子訳
きのこの世界は奥が深いんだね!
ローマ、ロシア、チベット、アラビア、フィリピン、ニュージーランド、メキシコ、日本…。実に多くの国で雷や嵐とキノコの収穫量増大の言い伝えが残っていたそうです。
嵐なら雨が降るので、たっぷりとした水分を必要とする菌類であるきのこにとっては、確かに好条件なことは分かりますが、雷と関係がある、という伝説が立証されるなんて…。何だかワクワクしてきますよね。
不思議の国のアリスとスーパーマリオ
文学界の女王ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」にもきのこが出てくる有名なシーンがあるよ!
アリスが巨大なきのこの上で水煙草を吸うイモムシに出会う場面は、文学上最も有名なシーンのひとつです。イモムシは(アリスに)きのこを少し食べて見るようすすめました。一方をかじると背が伸び、反対側をかじると縮むというのです。
アリスは両側から少しずつかじってみて、巨人のように伸びたり顕微鏡で見るほど縮んだりしますが、そのうちに状況に合わせてかじるべき量を覚え、不思議の国を旅していくのです。
この発想はジャンルを超え、あらゆる同種のテーマのお手本となりました。
日本のゲームデザイナー、宮本茂も自分の制作した任天堂のスーパーマリオに、ルイス・キャロルから直接的な影響を受けたと認めています。
このゲームで、マリオやルイジはきのこを食べて、身体を大きくしたり小さくしたりすることができるのです。
引用元:「魔女の森・不思議なきのこ事典」 サンドラ・ローレンス著・吹春俊光監修・堀口容子訳
あのマリオがキノコで大きくなったりする発想って、「不思議の国のアリス」から来ていたなんて!女の子が主人公の物語だから(共感できなくて)、僕は「不思議の国のアリス」はぱらぱらめくる程度しか読まなかったけど、この文面を見てもう一度ちゃんと「不思議の国のアリス」を読み直そう!って思ったよ。
何度か読み直さないと意外に難しい物語「不思議の国のアリス」ですが、私も大人になった今、また読み直してみようかな、と思った一節でした。
ファンタジーの中でも結構難解で謎解きも多いお話「不思議の国のアリス」。続編に「鏡の国のアリス」もあります。ただのファンタジーでは終わらない、深読みが面白い、実は大人のための物語なのかな、なんて思います。
まとめ
とにかく面白くて興味をそそられる話がたくさん載っています。
まだ夫婦二人だけの頃、お互いによく知っているきのこ3種類くらいを年に2度、採りに行っていました。途中でちょうどいい岩に座っておにぎりを食べたりして、ハイキングみたいに楽しんでいました。そんな懐かしい記憶を思い起こさせてくれた1冊。
読み甲斐がある厚さの本ですが、美しいイラストに気分も楽しくなってくること請け合いです。
書店で見かけたら、是非チェックしてみてね!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。