こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今回は突然決まった「引っ越し」。だけどなかなか新居が決まらない!そんな中で気付いたことについて。
突然決まる「お引越し」
我が家は転勤族です。そのため今までも「ある日突然転勤命令」を幾度か経験してきました。毎回その土地に慣れてきた頃に移動なので正直へこみますが、こればかりはどうしようもありません。
やっと上手くできるようになった仕事を辞め、頑張って作ったお友達ともお別れ…。
家電製品もだいたい総入れ替え。引っ越しで移動して、新居に入れるため縦のモノを横にしたり斜めにしたり、ひどい時は玄関ドアから入れられずクレーンで釣りあげたり…。そんなことをしていると、大抵の家電製品は1年も使わずに壊れて使えなくなってしまいます。
ガスコンロもタイマー調理ができるものに買い替えたのに、転勤先ではコンロ付きだったため買ったばかりなのに友人に譲り、次の転勤ではIH、次の転勤では都市ガスコンロを購入しなければならず…。
引っ越しはそんな後日費用も結構な額かかります。せっかく貯めた貯金もすぐにそんなこんなで飛んじゃうし、縁もゆかりも友人もいない土地へ移動は、精神的にも負担が大きいです。
それでも家族一緒に移動する
こんな生活がほとほと嫌になり、家を買って旦那さんには単身赴任をしてもらう、という知人は多いです。
また発達障害児にとって安定した環境というのはとても大切。
お医者さんやカウンセラーによっては「絶対定住すべき!転勤して歩くなんて子供の精神状態の安定を全く考えない行為」と全否定されることもあります。
もうそんなこと言われたら泣いちゃうしかないよね…。
でも私は「家族みんなで一緒にいる」ことを一番大切にしていました。
これは人によって価値観が違いますから、「家族分かれて暮らしても定住する方が大切」「一緒に移動」どちらが良いとは言えません。
ただ私の場合、早くに父を亡くしているので「一緒にいる時間はある日突然分断されてしまう」という気持ちがとても強いです。そのため「一緒に移動」という条件を最優先事項にしているんだと思います。
私にとってはいつ終わりがくるか分からない「一緒にいる時間」を、何よりも大切にしたかったんですね。
家族一緒に転勤して歩くことを選んだ理由はここにあります。
引っ越し先が決まらない!
さてコロナ過において、給与面においても怪しい影が迫ってきた我が家。そんな折会社の社宅規定が変わることになりました。自己負担金が増えることになったのです。
好きで選んで住んでいる土地でもないのに何で?!っていう気持ちはありましたが(笑)、とにかく今住んでいる所ではちょっと高い。できるなら来年中学生になる息子の学区も変えたい。(このままの学区の中学校はちょっと荒れているのだそうです。地元の口コミは結構当たっていることが多いですよね…。)
そこで「じゃあ引っ越す?」となりました。そして物件を見始めることに。
ところがこれがなかなか決まらない…。
実は今までは遠方に転勤ばかりだったため、会社で提携している不動産から「家賃はここまでで、通勤圏内で」みたいな条件から勝手に数件案件がFAXで送られてきて1日で下見、その日のうちに決定!でした。数件しかないので迷う余地があまりないんですね。
ところが今回は転勤ではなく自己都合。自分で案件を探すんです。しかも今住んでいるところで探すため、下見する時間も検討する余裕もある…。
正直、こっちの方が精神的に苦痛でした。
法人契約なので、退去日は決定されている。散々悩んだ挙句ここにしよう!と思うと既に契約済みになってたり…。
ネット上で探すとこういうことは多いよ。既に契約者が決まっているけどネットに載ったまんまなの。ネットで物件を探す時は注意してね!
何が第一条件??
案件が多いと、要らなく迷いが増えます。
角部屋がいいなー。あ、でもここは隣と間近すぎて窓開けられないか…。
え、庭付き?楽しそ~。だけど私、除草する?虫対策もしなきゃならないよね…。
広いっ!…でも中学校に歩いて35分…。
デザイナーズマンション??おっしゃれー!…って、北にしか窓ないじゃん…。
…うわ、もろ中心街!便利~。でも口コミでは「飲み屋があるので夜中までうるさい」って…。息子、毎晩癇癪起こしまくるな…。
なんてあちこち見て歩いてはいても、どれも帯に短しタスキに長し。それでもここ!と決めると「あ、2時間前に契約済みになっちゃいました…」
そのうち低気圧もあって持病の偏頭痛がひどくなり、4日も吐きまくり、考えるのも嫌に…。
あー、情報が多過ぎるとこうなるんだなー。激しい偏頭痛で嘔吐しながらも頭の中は情報がぐるぐる駆け巡る…。
そうかあー。息子の頭の中は、常時こんな感じなんだなー。
すごくしんどいね…。情報を拾いすぎるって、こんなに苦痛なんだね…。
そう気付きました。そして私が息子にいつも言っている言葉を思い出しました。
(本を読んでいる息子に)「本は寝る前でも読めるよ?でも宿題は今やらなきゃならないし、ゲームがしたいならXX時までだよ。優先順位よく考えてね」
そっかあ。これって「自分自身に」言ってた言葉だったんだね…。
優先順位…。物件探しの優先順位。ブレないようにちゃんと意識しなきゃね…。
そう思い直して、また探し始めています。
どんな時でも、優先順位を確認しながら生きていけたらいいですね。
今回の物件探しは息子の「希望学区(全体的に落ち着きがあって、支援クラスの対応が行き届いている)で学校までが近い所」。ここが最優先事項になりそうです。
現実を包み隠さず伝える
ちなみに引っ越しの話題が上がったとき、息子には事情を曖昧にせずに事実を伝えました。
「コロナの影響でパパの会社からもらうお給料が減ります。ここの家賃は高すぎて払えません。キミがやっている習い事や通信教材を全部やめる気があるなら、ちょっと節約すれば何とかなるかもしれませんが、ママ達は引っ越しした方がいいと思っています。学区も変えたいのでいい機会です。どう思う?」
今の家賃の金額と、息子の習い事や通信教育の金額も正確に提示して話しました。そして、1ヶ月にかかる電気代はいくら、ガス代はいくら、食費はだいたいこのくらい…。そんな家族会議に初めて出席させました。
6年生にはちょっと難しかったかもしれませんが、現実的な側面を見ることで、
引っ越しはできればしたくないけど仕方ないかも…。習い事もやめたくないし、通信教育も続けたい。
そうやって気持ちを整理したようです。
住み慣れた場所は安心。発達障害児にとってはやはり「定住」が一番いいんだろうな、と息子の心の揺れを見ながら感じましたが、彼にとっては「変化が訪れたときに優先順位を考えて対応する」心の柔軟さを養う機会になったような気がします。
変化に翻弄されず、しなやかな心でこの「世界的な変化の時代」を歩んでいって欲しいですね。
退去日は間近。頑張りますっ!
本日も最後までお読みいただいてありがとうございました。