こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子との生活で得たヒントをお伝えしている当ブログへお越し頂き、ありがとうございます。
「多動性障害」と「落ち着きがない」「やんちゃ」の違いって、分かりにくいですよね。
「うちの子、どっちなんだろう…?」と悩んでおられる方の判断基準のひとつとして、今回は息子の「多動の程度」をお伝えしていきます。
「全く」着席できない
授業中全然落ち着かない息子を見ていて、担任の先生から勧められたスクールカウンセリング。カウンセラーさんと実際に息子の授業風景を見た私はそのあまりの多動さに呆然としてしまいましたが。
スクールカウンセラーさんが言うには、他の落ち着きのない子と一緒に1時間目から下校時まで、毎日毎時間「全く」着席することなく永遠に教室内を歩き回って(跳びはねて)いるのだそうです。
え…、いつもこうなの?そして「全く」着席しない?
たまに座って授業を受けることもありますが、それは図工や楽しそうな教材が配られた算数の授業の最初だけ、という感じです。
同じく多動性障害でも多動の「強弱」はあって、始めの20分くらいは座っていられる、もしくは離席があまりみられない子もいます。
僕は多動が「かなり強く」出るタイプだったんだね。
小学校までは「多動」と「落ち着きがない」の区別がつきにくい
実を言うと「落ち着きがない」と息子のことを思ったことは、あまりありませんでした。
幼い頃はそれなりに動き回るお友達といつも一緒に遊んでいたので、「息子だけ特別」とは思わなかったんですね。
男の子なんて、こんなもんなんだろう、と。
まわりを見回すと、おとなしい男の子もたくさんいました。
というか、今の時代は活発に外で走り回る子の方が少ないんだな、という印象でした。
なので、息子のことは「外遊びの好きな元気な子」としか思っていませんでした。
そのうえ息子は顕著に特徴的な行動がありませんでしたし、周りから指摘されたこともありませんでした。
そのため自分の息子がまさかこんなに「多動」になっていたとは思いもよらなかったのです。
「落ち着きがない子」と「多動である」の判別は、やはり学校という「親元から離れた場所で」「着席していなければならない」という状態が「どこまで維持できるのか」を実際に見て見ないと分からないものなんだな、ということを痛感しました。
ちなみに僕は「落ち着いた子」ではなかったけど、幼稚園の頃はずっと着席できていたんだよ。
意外でしょ?
息子の「多動」の様子
では息子がどの程度の「多動」なのかを参考までにお伝えします。
まず、本当に片時もじっとしていられず、ひたすら全授業時間ぐるぐる教室内を歩き回っています。
お友達に話しかけたり、突っついたり、「へえー」と思わず唸ってしまうようなトリビア的な話題を授業中にいきなり話し出して授業の流れを中断させてしまうこともしばしばあります。
もちろんその雑学は授業の内容に沿った話題なので、先生も「補足的な話だし重宝はしているんですけどね。演説会になって長時間化したり、数分ごとにピンポーン!って感じで喋り始めたりね。忙しいですよ(笑)」とのこと。
思いついた事を時間も場所もわきまえず瞬発的に口に出してしまうんですね。しかも止まらない…。
「落ち着きがない」「やんちゃ」な子は授業中消しゴム投げを始めて調子に乗ってきたあたりに先生にガツン!と怒られ、文句を言いながらもとりあえず席に座ろうとする。一番後ろの席の子のところまで立ち歩いて「今日の昼休みは校庭でサッカーしよう」なんてお喋りしだしたり、「トイレ」なんて言って毎時間教室から出る、なんてところかなー、と思います。
こんな子は学年が上がっていくごとに少しずつ落ち着いてきますね。
「グレーゾーン」の子や「多動の症状が激しく出ていない」ADHDの場合もありますが、そもそも「発達障害」の診断とは「日常に支障をきたしているかどうか」です。
たとえ落ち着きがなく多動であっても、「日常生活で困った感がない」場合は診断名はつかないんですね。
ADHD(注意欠陥多動性障害)は「不注意」「多動」「衝動性」の3つの特性があります。1つだけの特性を持つ子もいれば、全ての特性が出ている子もいます。
この場合は「混合型」と呼ばれます。
息子は3つの特性がかなり強く出ている混合型です。
僕の場合は「全く席につけない」だけじゃなくて、「覚えておかなければいけないこと(2時間目が終わったら筆箱とノートを持って図書室に集合する、などの伝言)」を覚えていられない注意欠陥、思いついた途端即座に動いてしまう衝動性が強いために、学校での集団行動に支障が出ていたから診断名がついたんだね。
「その子が学校でどの程度困った感があるか」「それによって支障が出ているか」
この辺が多動性障害となるか「落ち着きのないやんちゃな子」になるかの違いなんですね。
中立な立場の人に子どもの観察をお願いする
いくら親御さんが「とにかく落ち着きがない」と思っていても、先生に怒られたり友達に注意されたりすることである程度抑制が効く場合は、少し成長するまで様子を見てみるのもいいかもしれません。
注意欠陥多動性障害と言われるADHDの特性のうち、「多動性」においては小学校高学年前後から徐々に落ち着いてくる場合が多いです。
残りの特性である「不注意(集中力がない、忘れ物が多い)」、「衝動性(感情の起伏が激しい、順番を守れない)」は大人になっても残るようですが、「多動性」は学校での集団生活を続けるうちに自分でコントロールする力がついてきて、少しずつですが席に座れるようになったりします。
たった30秒でさえ座っていられなかった僕でも、5年生の後半には席を立つことなく最後まで授業を受けられる時間も増えてきました。