こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日は「もしかして、私って鎮痛剤飲み過ぎ…??」。そう不安になる方へ、「薬物乱用頭痛」の正しい診断基準をご紹介します。
乱用頭痛は4種類
「薬物乱用頭痛」と言っても、その種類はいくつかに分かれます。
「エルゴタミン乱用頭痛」「トリプタン乱用頭痛」「鎮痛薬乱用頭痛」「急性期治療薬の組み合わせによる薬物乱用頭痛」の4つです。
これは国際頭痛学会の「国際頭痛分類第2版」(2013年再改訂)に基づいているものです。
それでは詳しい判断基準をご紹介しましょう。
薬物乱用頭痛の基準
まずはご自身が「薬物乱用頭痛なのか?」の基本的なことを調べましょう。
以下1、2、3の全ての項目を満たした場合は「薬物乱用頭痛」となります。
1. 1ヶ月に15日以上の頭痛がある
2. 3ヵ月を越えて定期的に頭痛薬を過剰使用している
3. 頭痛は過剰に頭痛薬を使用している間に出現、もしくは著しく悪化する
ここで言う「過剰使用」とは、一般的な頭痛薬(鎮痛剤)などであれば月15日以上、病院から処方される片頭痛治療薬(血管収縮薬)などは月10日以上使用していることを指します。
薬物乱用頭痛かどうかの基本が判断できたかな?次は乱用頭痛の種類を見ていくよ!
エルゴタミン乱用頭痛
上記の基本的な薬物乱用頭痛の基準を全て満たしていて、なおかつ3ヵ月以上、毎月10日以上エルゴタミンを服用している場合は「エルゴタミン乱用頭痛」となります。
エルゴタミンの商品名としては、「クリアミンA」「ジヒデルゴット」「カフェルゴット」などがあります。
トリプタン乱用頭痛
上記の基本的な薬物乱用頭痛の基準を全て満たしていて、なおかつ3ヵ月以上、毎月10日以上トリプタンを服用している場合は「トリプタン乱用頭痛」となります。
トリプタンの商品名は「イミグラン」「ゾーミック」「レルパックス」「マクサルト」「アマージ」などがあります。
ちなみにトリプタン乱用は「片頭痛頻度の増加、片頭痛程度の悪化、エルゴタミンよりも乱用が早く起こる」と言われています。
現在の片頭痛治療薬として病院から処方されるのは主にこのトリプタン系が多いため、注意が必要ですね。
鎮痛剤乱用頭痛
上記の基本的な薬物乱用頭痛の基準を全て満たしていて、なおかつ3ヵ月以上、毎月15日以上単一の鎮痛剤を服用している場合は「鎮痛剤乱用頭痛」となります。
鎮痛剤の商品名は非常に多く、
「アスピリン」(バファリンなど)
「アセトアミノフェン」(カロナールなど)
「イブプロフェン」(ブルフェンなど)
「インドメタシン」(インテバンなど)
「ジクロフェナク」(ボルタレンなど)
「ナルプロキセン」(ナイキサンなど)
「ロキソプロフェン」(ロキソニンなど)があります。
急性期治療薬の組み合わせによる薬物乱用頭痛
上記の基本的な薬物乱用頭痛の基準1および3を満たしていて、なおかつ3ヵ月以上、毎月10日以上エルゴタミン、トリプタン、鎮痛剤のどれかを服用している場合は「急性期治療薬の組み合わせによる薬物乱用頭痛」となります。
頭痛日数を計算する
詳しく調べるには、3ヵ月ほど頭痛薬を服薬した日を手帳などに書き記して合算してみる必要があります。
計算ルールは簡単で、「1日に2、3回服用(朝・昼・晩など)しても1日と数える」、「同じ日に2種類の頭痛薬(鎮痛剤1錠、トリプタン1錠など)を服用しても1日と数える」こと。
私はスケジュール帳に記入していましたが、しっかり「急性期治療薬の組み合わせによる薬物乱用頭痛」でしたね。
記入してみると、たくさん飲んでいたような気がするけど「実は薬物乱用頭痛にはギリギリ当てはまらなかった!」という方も多いようですよ。きちんと数値化することって、大切ですよね。
まとめ
薬なんて飲まなくていいなら、それが一番いいに決まっています。
しかし「薬物乱用頭痛です」なんて言われたところで、この激しい頭痛を我慢しながら発達障害児育児をしていくこと、日々の家事をこなすこと、仕事でココロの相談に頭をフル回転させながら対応することなんて、それこそ無理難題。
じゃあどうしたらいいの?というお話はまた次回にお話したいと思います。
このトピックは「頭痛の名医」でテレビや雑誌でも大活躍の寺本 純さんの著書を元にしています。詳しく知りたい!という方は是非書籍で。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。