こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
小学校高学年から中学校卒業までの5年間、支援級に在籍していた発達障害児息子も、この春から高校生になりました。
集中力の続かないADHD、さらにかんしゃく爆発頻度の高い自閉症スペクトラムで、書字困難なため書いて覚えることのできない軽度学習障害のある息子。
そんな彼がどう対策をして合格までこぎつけたのかを、実例としてご紹介していく第2弾は、支援級在籍だった息子の、使っていた教材は何だったの?というお話。
推薦合格が増えてきた!
ここ数年、高校受験は「推薦入学」が増えています。地方で違いもありますが、こちらの地方では公立高校での推薦合格は、定員に対し約25%が一般的です。
私立高校なら40%、高等専門学校(高専)に至っては50%。
この傾向は今後もどんどん増えていくようですね。
子どもの数が少なくってきている昨今、どの学校でも優秀な生徒を我先に取りたがります。優秀人材争奪戦です。
子ども達ももちろん親も、推薦で合格が勝ち取れるなら是非とも!となり、息子の中学校でも6割の子たちが、どこかしらの高校の推薦入学試験を受けていました。
学校側の規定によりますが、推薦は一般推薦(学力推薦)からスポーツ推薦、芸術等大会入賞推薦、検定(英検など)資格推薦、自己アピール推薦など様々あります。
例え推薦入試に不合格になったとしても、学力選抜入試でもう一度チャレンジできる!という学校も多いため、推薦狙いの子はかなりの数います。
単純に考えれば受験チャンスが2回あるわけで。学力選抜入試で1回こっきり、よりも俄然合格を掴みやすくなりますよね。
そんな「推薦」資格。残念ですが支援級在籍ではほぼ無理。
もしかして支援級でも推薦出願できる中学校もあるかもしれませんが、今のところ聞いたことはないかなあ…という感じです。
提出物はよく忘れるし、叱咤されることも多い発達障害児なので…。学校が推薦できる人材ではない、ということなのでしょうね…。
支援級と普通級。高校受験対策は違います。
さて、普通級在籍の子やその親御さんは、推薦資格を勝ち取るために、とにかく「内申点を上げる」ことに躍起となります。
素行はもちろん、授業態度、提出物を完全に提出、テスト上位、各種検定を受験、部活での好成績、生徒会立候補、海外ホームステイ、様々なジャンルの大会出場…。
見てお分かりの通り、支援級の子たちにはこれができません。息子の場合は提出物でもう「アウト」。
通信簿等の評価も普通級とは異なる評価基準なので、そもそも「内申点」として使えなかったりするんですね。
だから支援級の子たちが高校受験で一般的な高校を受験するには、もう「学力一本勝負!」しかできないのが現状…。って感じなんだって。
普通級の子たちは「内申点を上げる」ことがまず一番の課題。
支援級の子たちは授業態度などで「内申点を下げない」ことと同時に「基礎的な学力を培っていく努力」が課題となります。
息子の使っていた教材は?
内申点を上げて推薦を受けることのできない息子。一般的な高校に入学したいのなら、学力で普通級の子たちと一緒に競わななければいけません。
そんな息子が使っていた教材は、小学校までは通信教材の「月刊ポピー」と、
タブレット教材の「スマイルゼミ」でした。
中学校に入学してからは市販の紙教材と、タブレット教材の「スマイルゼミ」「スタディサプリ」の2本立てでやっていました。
スタディサプリは学校教材として、学校で一時期体験できたもの。とても良かったので、自宅でも導入しました。
紙教材は書店の店頭で見て買ったもの。色々な会社のものを、その時々の息子の理解度、頭の疲れ度、かんしゃく勃発危険信号度(笑)などにあわせてやっていました。
そんなにたくさんできるの?!と思われましたか?
はい、できません(笑)。
全ての教材、必要なところをつまみ出し勉強していました。だから教材費の半分は捨てていたようなものですね…。
でもこれは「集中力の続かないADHD、さらにかんしゃく爆発頻度の高い自閉症スペクトラムで、書字困難なため書いて覚えることのできない軽度学習障害」であるため。
「教材をまんべんなく全部やらせる」ことに力を注いでいた時期もありましたが。
かんしゃく頻度が頻繁になってきたことで「息子の頑張れる範囲はここが限界だな」ということが分かったため、諦めました(笑)。
諦めって大事。発達障害児育児で超重要項目。
やらせればできる子もいれば、なかなか進まない子も。「ここまでならやれそう」という伸びしろ、「ここまでかな」という限界値。見誤らないためには、自宅学習の様子をきちんと観察すること。
目標はあくまでも「ここまで、という地点まで理解度をサポートしながら伴走する」ことで、「偏差値をあげる」ことではありませんよ。
まあ、2つのタブレット教材と市販の紙教材合わせても、一般的な塾代よりはるかに安いですから。
もったいないような気がするけど、私の忍耐力を削られる方がもっともったいないので!ここは「つまみ食い勉強」で手を打ちました。
タブレット教材と紙教材の使い分け
さて。我が家での発達障害児息子の学習スタイルはというと。
学校から帰ってくると、まずは学校の課題を先にやらせていました。支援級在籍だったので課題量は少なめでしたが、それでも結構な時間がとられていましたね(集中力が続かないので)。
終わったらスマイルゼミで、AIが選んだ「今日のミッション」の単元を。1ミッションはだいたい10分程度なので、負担が少なかったですね。
息子はほぼ普通級での授業を受ける「交流級」を選択していたのですが、
支援級で絶対受けなければならない「自立訓練」などの授業があると、そちらの授業を優先しなければならないため、まるまる1単元分からないまま次の単元に進んでいた…ということも度々ありました。
その場合はスタディサプリの講義動画を見て、授業の代わりにしていました。
しかしタブレット教材だけだと、息子の場合は定着率がイマイチでしたね。やはり紙教材で「実際に紙に鉛筆で書いて」アウトプットする方が、着実に身に着くようです。
書字の困難があるため多くはできませんでしたが、紙教材は市販のワークを使いました。
毎日「学校の課題」→「スマイルゼミ」か「スタディサプリ」を30分程度→1ページくらい「市販のワーク」というような感じで勉強していました。
中学3年生後半からは、希望校受験にはちょっと難しいな…という感じになってきたので、紙の問題集の時間配分を増やしていました。結果的には、それが一番彼の伸びにつながったようです。
まとめ
今日は発達障害児息子が高校受験のために使っていた教材についてのお話でした。
高校受験はどんどん変化しています。息子のように「支援級だけど、高校に行きたいな」という子のために、息子の受験勉強はどうだったかな、という実例をお伝えしました。
勉強方法や時間配分は個々で全く違いますが、これから進路を考えられる発達障害児の親後さん・本人にとって、息子の実例がひとつの参考となれば幸いです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。