こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
小学校高学年から中学校卒業までの5年間、支援級に在籍していた発達障害児息子も、この春から高校生になりました。
集中力の続かないADHD、さらにかんしゃく爆発頻度の高い自閉症スペクトラムで、書字困難なため書いて覚えることのできない軽度学習障害のある息子。
そんな彼がどう対策をして合格までこぎつけたのかを、実例としてご紹介していきたいと思います。
自分の「新鮮な」偏差値を知ろう
定型発達児をお持ちの親御さんには「は?なに当たり前のこと言ってんの??」と言われそうですが。
毎日かんしゃくや自傷・他害行為、パニックや不登校などの対応に追われている私達発達障害児の親は、もうね、そんなことすら考える暇がないんです。
とにかく毎日を平穏に終わらせることで精一杯。
多分偏差値なんて、中学校3年の後半になって、いよいよ高校受験が差し迫ってからしか考えることができないのではないでしょうか。
…私もそうでした。
居住区によっては都道府県で定期的に実施されるテストで偏差値を知ることができるかもしれませんね。
しかし息子のように地方であると、「偏差値」は出ずに「希望高校合格ライン判定」しか出ません。しかも公立高校だけが守備範囲なので、私立や高専などはよく分からないんですね。
また、学校の定期テスト日を欠席しがち、不登校であれば、本当に「今現在の」自分の偏差値がわかりません。
公立高校だけを狙うのであれば、都道府県の一斉テストの結果で大まかな「自分の実力」を知ることができますが、私立も受けたい、高専も考えたいのなら、まずは「自分の偏差値がどの程度なのか」を知る準備をしましょう。
客観的に見ることのできる偏差値は、発達障害児でも必要かな、と思います。
どうやって知るの?
塾に通っている子であれば塾での一斉テストでだいたいの偏差値が分かりますし、塾に通っていなくても、「一斉テストだけを」単発で受けられる塾もあります。
事前申し込みや料金がかかりますが、1年に1回でも受けておくといいですね。
息子のように塾に行きたくないし、単発テストさえ受けたくないのであれば、通信教材で受けることもできます。
僕が中3までやっていた「スマイルゼミ」は、年に数回実力テストがあって、その結果から全国的な偏差値を知ることができたんだ。
スマイルゼミの実力テストのいいところは、5教科のうち今日は1教科だけ、とか受ける日を何日かに分けても大丈夫なところ。
1教科50分程度なのですが、集中力の続かないADHDの息子には、5教科を1日でこなすのが大変。
しかしスマイルゼミの実力テスト受験期間は日数に余裕があるので、気持ちや頭の余裕がある日だけを選んで、5教科を2週間にまたいで受けたりしていました。
自分の希望高校も公立私立・高専と何校も設定できるので、全国的な偏差値や希望高校とどのくらいの実力差があるのかが客観視できる、というのは心強いですね。
学校の先生や定型発達児のママさんからは、塾で開催される一斉テストを受験して偏差値を知っておいた方がいいと言われていたのですが。
「毎日学校へ行って、かんしゃく起こさないように頑張ってる。これ以上は頑張れない」と息子が言うのですから、そうだよなー、まあ、仕方ないよね。
キャパオーバーになって燃え尽きちゃったら元も子もないしね。なんて思って、結局1度も塾で受けたことがありませんでした。
まあ、スマイルゼミで何とかなりました。
やっている時はスマイルゼミでの偏差値をそれほど信用していませんでしたが。終わってみたら、結構信頼できる数値だったんだな、と実感しました。
スマイルゼミをやっていた方が、実際にお子さんの全国模試とスマイルゼミ実力テストの結果を何回かにわたって比べているのを覗いたことがあるのですが、ほぼ偏差値は同じでしたよ。
スマイルゼミのAIはすごいな、と驚かされました。
息子のように塾に行きたくない、時々開催される全国模試も受けたくない、のであれば、こんな風に通信教材を使う、という手もありますよ。
場慣れする、という点でも塾で模試を受けることは有益だと思ったのですが…。まあ、定型発達児のようにあれもこれも、は出来ないのですから仕方ないです。
それでも結果どうにかなったので、タブレット教材は発達障害児におすすめですよ。
偏差値は上下する
当たり前ですが、偏差値は上下します。
発達障害児によくある話なんですが、小学校までは偏差値が高かったものの、中学校2年生後半からが芳しくなくなってきた…ということも。
暗記が得意なお子さんや、単純計算・漢字・英単語が得意だったお子さんに多いですね。暗記が得意・計算が得意な発達障害児は結構います。
しかし小学校4年生頃からは暗記だけではだんだん無理が出てきます。
それでも中学校2年生くらいまではどうにかついていけるものの、中学校2年生後半あたりからは徐々に思考能力・論理的能力がないと解けないような問題が多くなってきて、点数が取りにくくなってくるのです。
そのため、偏差値が上下します。
定型発達児なら、苦手箇所を塾に通うなりして強化できますが、発達障害児はそう簡単にはいきません。
下がってきた偏差値を上げるのは、結構大変なんですね。論理的思考なんてそうそう手に入るものではありませんから。
そのため、受験日までの限られた時間内で「どこを優先的にやらせるか」を考えなければなりません。親が(笑)。
そう。彼らは自分の苦手箇所を見極める、計画通りに勉学を進める、効率的な自分に合ったやり方を見つけていくことが難しいのです。
まあ、それができるんなら定型発達児として普通級でいけるよね。今後心配する必要もないしね。
そういった意味でも、AIが自動診断してくれる通信教材は心強いです。
点数の低い箇所は「単語の間違い」なのか、「文法」なのか、「時制」なのか。子どもの間違っている箇所は「一般的に間違いが多い」難問だったのか、「基本的な」問題であってテコ入れしなければならない単元なのか。
そういった細かいところも指摘してくれるので、「親は」ラクです(笑)。
中3の夏以降から急に変化が出始める
また、「自分の偏差値が下がっている」だけではなく「周りが塾に行き始めたので下がってきた」「部活一辺倒だった子たちが本気モードになってきて、秋からの偏差値がいきなり下がった」なんていう「母数全体の偏差値が上がってきたために、自分の偏差値が下がってきた」ということもあるので、中3の夏以降は毎月定期テストで確認していった方がいいですね。
スマイルゼミでは受験数ヵ月前から毎月実力テストがあり、毎月偏差値が確認できる仕組みになっていたので助かりました。
息子の場合はそれまではまあまあだったものの、中学2年からちょっと芳しくなくなり、徐々に下降…。中学3年の秋で結構落ちました。
冬にかんしゃく150%!!ハイペースで追い上げた!という感じでしたね(笑)。
最後は「支援級でも受かってやる!」という意地みたいなものがエンジンになっていましたね(笑)。
まとめ
今日は発達障害児の「高校受験の準備」のために「今・現在の自分の偏差値を知ろう」というお話をしました。
偏差値は刻々と変わっていきます。
曖昧な情報が苦手な自閉症スペクトラム児にとっては、特に「数字」で自分の位置が確認できることが、「もうちょっと頑張らなきゃ」という後押しになるようです。
これから進路を考えられる発達障害児の親後さん・本人にとって、この記事が情報のひとつとなれば幸いです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。