発達障害だって、頑張るもん!

発達障害だって、頑張るもん!

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害児の高校受験・5】 どんな進学先があるんだろう?・4

茶色い背景に図書館で本を読む女子高生

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ

 

発達障害児の中学生には、どんな進学先があるんだろう?と悩む保護者の方や支援級・グレーゾーンの子たちへ、こんな進学先もあるよ。というお話の第4弾。

今回は「定時制高校」と「通信制高校」、「通信制サポート校」についてのお話です。

 

● 比較的自由度が高いため、集団生活が難しい子、一度中途退学をしてしまった子も通いやすいメリットがあります。ただ、「卒業」まで辿り着く率は低めです。

 

 

定時制高校と通信制高校とサポート校

 

前回は知的障害を伴っていて、「療育手帳」をお持ちのお子さんが対象となる進学先「特別支援学校高等部」「高等特別支援学校」のお話を第1弾で。

 

coco-disorder.com

 

第2弾では知的障害があっても学科によっては入学可能な「高等専修学校」と、即戦力のあるエンジニアを育成する「高等専門学校」を。

 

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第3弾では一般的な進学先である「普通高校」「専門高校」のお話をしました。

 

coco-disorder.com

 

今日は自由度が高く、集団生活が苦手な子もチャレンジしやすい「定時制高校」「通信制高校」、そして最近よく耳にするようになった「サポート校について、発達障害児目線で見ていきましょう。

 

  7.定時制高校

「定時制高校」は夜間(17時半~21時半)に通学する、というイメージが強いですが、昼間(13時~17時)、朝(9時~13時)、などの時間帯がある高校もあります。

 

基本的には毎日登校しなければなりませんが、1日の授業時間は4時間程度のため、長い時間授業を受けることが苦痛、1日でたくさんのことは覚えられない、などと感じる発達障害児には向いているかもしれません。

 

「学年制」の定時制高校の場合は、卒業までは基本4年。授業時間が短いため、高校卒業に必要な単位を取得するのに時間がかかるためです。

ただし「単位制」を導入している定時制高校では、別の時間にも出席して(夜間だけではなく、朝や昼間など)必要な単位を取得し、3年で卒業できるところもあります。

 

高校生と先生たち

 

入試は国語・数学・英語の3教科と内申書、面接や作文などが一般的です。

学校によっては3教科だけではなく、社会・理科も入れた5教科での入試のところもあります。

 

不登校経験者の割合も多く、偏差値もそれほど高いところはないので、比較的挑戦しやすいかもしれません。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





中には進学に力を入れている定時制高校もあって、偏差値70越えの学校もあるんだって!

これはかなり珍しいけど、一応受験したい学校のレベルは調べておくと安心だよね!

 

また、不登校児のための「チャレンジ校」になっている場合は、学力試験も内申書も必要ない学校もあります。

 

そしてこの「定時制高校」を卒業すると「高卒」の資格が取得できます。

しかし「毎日登校する」ことが必要になってくるので、卒業まで頑張れる人は7割程度のようです。

 

定時制高校にも公立と私立がありますが、私立の場合は入学金や諸経費などで結構お金がかかります…。

 

うさぎのアイコン





それでもサポートが手厚くなるから、卒業率は公立の7割とは違って9割まで上がるみたい!

入試に合格しても、卒業するのとしないのとでは全然違っちゃうから、お金をかけるだけはある、ってことかもね。

 

ちなみにこれはあまり知られていないようですが、定時制高校の多くは「給食」があります!(定時制高校設立の背景には、生活困窮者が働きながら学ぶ学校、という目的があったため)

これは結構私的には「給食出るって高ポイントだよねっ?え?違う??」と思っているのですが…(笑)。

 

  8.通信制高校

「通信制高校」の最大のメリットは、毎日登校する必要がなく、自分のペースで学習を進められるので、コミュニケーション問題が多い発達障害児にはストレスが少なく「高卒」を目指せるところ。

 

単位制なので3年で卒業できることもありますし、4年、5年かけてゆっくりと卒業する子もいます。

 

自宅学習が基本の通信制高校ですが、スクーリングと呼ばれる集中講義みたいな授業の登校日やレポート提出は必須です。

 

ただ、自分で学習し続ける!という意思をずっと持ち続けなければならないため、「卒業」まで辿り着けずに中途退学してしまう人も一定数います。

卒業率は定時制の7割よりグッと低く、3割程度と言われています。

 

図書館で勉強する女性

自分を常に律することのできる意志の強さがあってこそ、の通信制高校。もちろん単位を落とせば通信制であっても「留年」があります。

 

卒業すると「高卒」資格が取れるのは定時制高校と一緒。

対人関係に不安のある不安障害、発達障害、その他毎日通学するのが難しい障害をお持ちのお子さんには向いている進学先ではあるかな、と思います。

 

  9.サポート校

「サポート校」とは、挫折しやすい「通信制高校」の卒業までを、様々な側面から全力でバックアップしてくれる学校のことです。

 

通常のレポート作成補佐や通信制高校を卒業するまでのカリキュラムを作ってくれるようなサポートだけではなく、メンタルケアサポートやネット学習サポート、大学進学に向けてのサポートや楽しい学校行事を行ってくれるところもあります。

 

通信制高校の学費の他に、別途入学して学費を支払うので、費用は少々かさむようです。

年額20万~80万程度が一般的な金額のようですが、それでも卒業率は飛躍的に高く、9割の卒業実績を誇るサポート校もあります。

 

最近は、通信制高校と合わせてサポート校を活用して高卒を目指している発達障害児の話を、ぽつぽつ聞くようになりました。

登校時に固まってしまう…という自閉症スペクトラムの子が、高校への進学はこのスタイルにしようと思っている、と話してくれたこともありました。

 

空を見上げる女の子

小学校高学年から不登校が続いていた子でした。そのため高校受験は難しい、と本人が判断して通信制高校へ。卒業までの計画的な勉強ができないことを考慮して、親御さんの希望でサポート校にも入ったそうです。

現在高校2年生。順調にいっているそうです。

 

費用はかかりますが、卒業までしっかり手を引いて歩いてくれる、というのは、仕事が忙しい発達障害児の親御さんにとっては「高卒資格のための保険」のようなものかもしれません。

日常的に親のサポートが困難だと思われるご家庭には、いい学校かと思います。

 

高校はまだ思春期でもありますので、親が毎日うるさく言うよりも、専門員が的確に指示・指導してくれた方が、子どもにとっても「耳に入りやすい」かもしれませんよね。

 

まとめ

 

今日は支援級在籍・グレーゾーン・その他発達障害を抱えている中学生の進路のひとつである「定時制高校」「通信制高校」と、その「サポート校」についてお伝えしました。

 

これから進路を考えられる発達障害児の親後さん・本人にとって、この記事が情報のひとつとなれば幸いです。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。