発達障害だって、頑張るもん!

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注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害児の高校受験・3】 どんな進学先があるんだろう?・2 

水色の背景に中学生の男女

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ

 

前回に引き続き、発達障害児の中学生には、どんな進学先があるんだろう?というお話です。

 

● 支援級在籍・グレーゾーン。進学先はどんなところがあるんだろう??「高等専修学校」と「高等専門学校」って??

 

 

高等専修学校と高等専門学校

 

前回は知的障害を伴っていて、「療育手帳」をお持ちのお子さんが対象となる進学先「特別支援学校高等部」と「高等特別支援学校」のお話をしました。

 

coco-disorder.com

 

今日は「高等専修学校」と「高等専門学校」についてお話したいと思います。

 

  3.高等専修学校

「高等専修学校」とは、中学校卒業者が特定の仕事に就くために専門技術を学ぶ学校です。

 

言葉が似ているのでごっちゃになりやすいのですが、「高等専修学校」と「専門学校」は違います。

「高等専修学校」は中学を卒業してすぐに進学ができるのに対し、「専門学校」は高校を卒業をしないと進学ができません。

 

中学生の男女

「『高校』以外の選択肢の話ってなかなか出てこないから、知らずに過ごしちゃうね」

「うん。僕たち支援クラスの子たちには、もっと色んな選択肢が実はあるんだよ、ってこと、受験生になる前に知っておくといいよね」

「そうね。私達にも色んな未来があるんだってこと、全国の支援クラスの子たちにも知ってほしいな!」

 

さて、「高等専修学校」には様々なジャンルがあります。

「専修学校一般課程」では一般教養を、「専修学校高等課程」では特定の専門分野(農業、工業、教育・社会福祉、医療、服飾・家政、衛生(調理・理容・美容)、商業実務、文化教養の8分野)を専門的に学びます。

 

不登校からリスタートしたり、自立を目指す、興味のある分野を深める、仕事に活かせる資格を取得する、などの目的があります。

 

1年制・2年制・3年制と幅広くありますが、3年制の多くの専修学校は卒業後「大学入学資格」を取得できます。残念ながら1、2年制ではこの資格は取得できません。

 

眼鏡をかけた女性のアイコン





「大学入学資格」と「大学受験資格」はそれぞれ別のものになります。

「受験資格」はそれぞれの大学が個々に定めているため、どの大学でも受験ができる!というわけではないので、受験したい大学の受験資格を確認する必要があります。

 

また3年制で通信制高校と連携している学校では、「高等専修学校卒業資格」と「通信制高等学校卒業資格」が同時に取得できます。

 

気になる「入試」ですが、高等専修学校の入試は面接や書類審査、作文などが一般的で、どちらかというと「学力でふるいにかける」のではく、「本人のやる気を確認する」ような審査です。

国の就学支援金の対象にもなっているので、公・私立高校同様に経済的にも負担が少ないでしょう。

 

中学校不登校経験者や他の高校からの編入者なども受け入れる、など器が大きいのも魅力。小規模校が多いため、手厚いサポートも受けやすいです。

また分野によっては、公立中学校の知的障害支援クラスの子でも入学可能です。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





僕の学校の知的障害支援クラスの子も合格したよ!おめでとう!!

 

  4.高等専門学校

「高等専門学校」。略して「高専」という言葉の方が聞きなれているかもしれませんね。

各都道府県に1~2校しか存在しないので、近くに高専がない場合は馴染みがない進学先かもしれません。

 

ロボットと男の子

高専と言えば「ロボコン」のイメージでしょうかね?他にも様々な学科がありますが、基本的には即戦力になるエンジニアを育成する学校です。

 

高専は、卒業後に即戦力として活躍できる技術者を養成する目的で設立された学校のため、入学する前は面白そうだったけど、いざやってみたら専門分野が合っていなかった!なんて場合は非常に辛い…。ということがデメリット。

しかし、1年次から実験や実習などが大半のカリキュラムになるので、刺激や活動的なものを好むADHDタイプの人には向いているような気がするかなあ…と個人的には思っています。

 

高専は工業系と商船系がほとんどで(文系のある高専もあります)、5年制(商船系は5年半)です。高校と比べると長いですね。

高専では一般教育と専門教育を同時に行うため、「高校3年プラス短大2年」というイメージで、卒業すると「準学士」の資格(短大卒業と同程度)がもらえます。

 

令和5年時点では国立51校、公立3校、私立4校があります。

高専も国の就学支援金の対象になっているので、経済的負担は少ないのですが(1~3年生まで)、いわゆる理系・工業系なので、公立の普通高校と比べると授業料は高めに設定されています。

 

高専を卒業すると、専攻科(2年)に進んだり、他の大学へ編入することもできますが、そのまま就職する場合の就職率は非常に高く、ほぼ100%と言われています。ここが大きなメリットと言えますね。大学を出ても、就職できるとは限らない昨今ですから。

 

入試はそれぞれの高専や学科で異なりますが、基本的には理科・英語・数学・国語・社会の5教科です。(4教科だけ、作文もある、などの学校もあります)

 

うさぎのアイコン





教員免許を持った教師が教える高校とは違って、高専は博士号を持った教員が入試問題を作るんだって。だから入試問題の攻め方は、ちょっとひねりが必要だ、って言われているよ。

 

専門性が高く、進学先としてはマイナーな学校なので、発達障害児率も多いと言われているらしいですが(笑)。

高専は高校というよりは大学に近い感じなので、高校のようにテストで赤点を取っても、先生が追試・再追試・再々追試…なんて救済措置を取ってくれるわけではないそう。そのため「留年率」「中途退学率」も高いのだそうです…。

 

支援クラスのような、手厚いサポートはあまり望めないかもしれません。

大学のように個々人で掲示板を見たり、先生の話をきちんと聞いて提出物を出して留年を免れないように、というような努力が必要になりそうです。ここはちょっと発達障害児としては心配なところですね…。

 

まとめ

 

今日は支援級在籍・グレーゾーンの中学生の進学先を2つ(高等専修学校・高等専門学校)をご紹介しました。

 

普通級の子たちとは違って、受験期の精神的サポートや進学後の学校生活のことなど、色々考えなければならないことが盛りだくさんな発達障害児の親は、本当に大変です…。

これから中学生となる発達障害児の親後さん・本人にとって、この記事がちょっと先を考える情報のひとつとなれば幸いです。

 

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。