発達障害だって、頑張るもん!

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注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害児の高校受験・2】 どんな進学先があるんだろう?  

ベージュの背景に2人の男の子

 

こんにちは。ココです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ

 

ただいま中学3年生の発達障害児息子は高校受験期間の真っ最中。

最近は3年生である息子の様子をみて、1・2年生の支援学級在籍の子たちの保護者さんから、進学先の相談を受けるようになりました。

 

● 支援級在籍・グレーゾーン。進学先はどんなところがあるんだろう??

 

 

感化される時期

 

難関校への進学率が多い中学校では、中学校入学と同時に「希望進学高校」の具体的校名を第3希望くらいまで聞かれます。

これは支援学級在籍であっても同じで、息子も1年生の5月の3者面談の際に希望校欄を記入してきました。

 

息子の以前在籍していた中学校は、地元ハイレベル校への進学率が一番多い中学校であったため、わざわざ引っ越しして学区を変えてまでその中学校に入学する子が、2、3割ほどいました。

 

そのため支援級在籍であっても、1年生の頃からなんとなく「高校進学」への意欲がみんな増幅されているような感じでしたね。

保護者ももちろん、そんな感じの熱意に溢れた方がとても多かったように思います。

 

対して今回転勤してきた中学校は、ちょっとのんびりな雰囲気の中学校でした。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





でも僕たち3年生が本格的に志望校を確定させる10月頃から、1・2年生も「受験」という言葉をよく耳にするようになるから、それに伴って自分のこの先を意識するようになったみたいだね。

 

支援学級は基本的に1~3年生がごちゃ混ぜですからね。ここが普通級とはちょっと違う空気かな、と思います。

教室内で支援級担任の先生が「おお~、この成績ならA高校行けるかもよ?」「こんな学校もあるから、このパンフレット持って帰って親御さんに見せてね」

なんて言っているのを時々聞くようになりますからね。

 

この頃から支援級在籍の1・2年の保護者さんから相談を受ける率が上がったように思います。

 

腕組みをしながら考える男女

「普通級の子たちより、考えなきゃならないことがいっぱいあるよね。サポート力とか、そもそも通い続けられるか、とか…」「うん。そういった意味では普通級の子たちより選択肢が多くて、悩むよね」

 

進学先の種類

 

支援級在籍だと、どうしても高校受験の情報が入りにくいです。

 

普通級ではないので、それほど熱心にクラスで指導されない(意識させない)こともあるのですが、普通級の保護者同士の「今、現在の新鮮な」情報も入りにくいということもありますし、我が家のように塾に通っていない場合も圧倒的に情報量が足りません。

 

そのため、何となく今から対策しなきゃヤバいな…と思いつつ、どうしていいのかわからない…という支援級在籍の保護者さんは多いです。

 

うさぎのアイコン





支援級在籍同士だと、進学先の話は「避けるべき」雰囲気もあるしね…。

 

そんなわけで、今回は「支援級在籍だと、どういった進学先があるんだろう?」という具体的例をご紹介します。

色々な進学先がありますが、今日は「特別支援学校高等部」と「高等特別支援学校」について。

 

  1.特別支援学校高等部

特別支援学校の高等部は、「療育手帳」を持っていないと入学ができません。

療育手帳はおおよそIQ70以下、または普段の生活の困難さから判定されて交付されます。

 

知的障害支援クラスに在籍している多くの子は療育手帳が交付されるので、特別支援学校高等部へ進学する子もいます。

 

知的障害のない情緒障害であれば、自治体によりますが療育手帳が交付されないこともあるので、情緒障害支援学級在籍・グレーゾーンの子の場合は、ここを確認しましょう。

ちなみに息子も療育手帳はありません。

 

学校によっては学力試験の入試があったりしますが、ほとんどの場合は「その子の能力(学力や認知度、予測度合いなど)」を入学前から知るための調査のようなものなので、あまり気にすることはありません。

 

この特別支援学校高等部を卒業すると、「特別支援学校高等部卒業」という資格が得られます。

これは一般的な「高校卒業資格」とは異なりますが、「中卒扱い」ではないんですね。

 

眼鏡をかけた男の子のアイコン





そして特別支援学校高等部を卒業すると「大学入学資格」がもらえるんだよ!

 

もちろん大学へ進学する子もいます。ただし全体の1~2%程度です。

しかし「受験資格」はそれぞれの大学が個々に定めているため、どの大学でも受験ができる!というわけではありません。

 

なぜなら特別支援学校高等部では、一般的な高校での教科取得単位数とは異なるから。

特別支援学校高等部では、就労のための職業訓練や自立支援などのカリキュラムが多く導入されているため、大学受験に必要な教科の履修単位が圧倒的に少なくなるのです。

 

それでも特別支援学校高等部の先生方は、全員知的・情緒障害の子どもの教育に特化しています。

それこそ「日常的に」一番サポート力のある高校、と言えますね。

 

仲良くノートを見る女子中学生たち

中学卒業は15歳。社会で生活していくには幼い考えが残る歳。そのため「学業は難しいかもしれないけれど、3年間の居場所があるなら…」と高等部へ進学する子も多いです。

学校は学業だけではなく、世の中で生きていく上で必要な様々な「集団の中で培われる」チカラを育ててくれます。「仲間」ができる、ということも心強いですね。

 

  2.高等特別支援学校

ちょっとややこしいのですが、「特別支援学校高等部」は小学部・中学部・高等部が併設されているところ。

これに対して「高等特別支援学校」は高等部単独で存在しています。

 

「高等特別支援学校」は、「一般企業への就職」を重点的に指導していきます。

そのため一般企業での就労が難しい場合(重度である、日常生活の困難さが多い場合)は、学校側が求める学生像とは異なるため対象外となります。

 

学校によっても違いますが、基本的に「療育手帳」がないと入学できないことが多いようですね。

 

「特別支援学校高等部」は重度であっても入学できる場合が多いのに対し、「高等特別支援学校」は募集定員も限られれているため、入試があります。

また、特別支援学校の就職先が作業所などである場合がほとんどであることに対して、「一般企業への就職」を目指しているところが一番の違いでもあります。

 

卒業すると「特別支援学校高等部卒業」という資格が得られるというのは、特別支援学校高等部と一緒です。

 

眼鏡をかけた女性のアイコン





「大学入学資格」は取得できますが、「就労に特化した」学校であるため、特別支援学校高等部と同様、大学受験に必要な教科の履修単位が圧倒的に少なくなるために、大学への進学は相当な努力がないと難しい、と言えるかもしれません。

 

まとめ

 

いかがでしたか?今日は発達障害・グレーゾーンの子たちの中学卒業後の進路について、「特別支援学校高等部」と「高等特別支援学校」の2つをお話しました。

次回もまた、別の進学先についてお話したいと思います。

 

定型発達児と違って、色々考えなければならないことの多い発達障害児の進路。

毎日フルパワーで対応しなければならない私達は、情報を取得することに多大な労力を伴ってしまいます。

毎日生きていくだけで精一杯なので、情報収集力に注ぐ余力がなくなってしまうんですね。

 

へとへとな日常を送っている誰かにとって、この記事がひとつの情報として役立ってくれたら嬉しいです。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。