こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日はいよいよ子どもの所有率80%(?!)。「ニンテンドースイッチ」が入って来るよ!
Switch登場!
簡単な無料スマホアプリのゲームから学習タブレット「スマイルゼミ」の付随ゲームアプリを楽しんでいた息子。しかし5年生後期になってから、学校の話は全て「ゲームの話」しかしなくなってきました。
学校や地域にもよると思いますが、息子の小学校ではゲームを持っていない子は皆無と言っていいほどの所有率でした。幼稚園でもそう。東北大震災の影響が色濃く反映された結果のように思います。
東京でも当時放射能値を気にして公園で遊ばせないママが多かったよ。外での活動が制限されてパワーが有り余っている子供を黙らせるのに、ゲームは最適だったんだね。でも一度こうなっちゃうと、外に出てもいいよってなっても、もう出てくる子なんて一握り。
コロナの蔓延で、一度外に出た子供も逆戻りになったようですね。ニンテンドースイッチが入手困難になったのもこの時期。外出できず学校にも行けない子供に、ゲーム以外のもので対応するのは、親としても非常に大変でしたよね。
病院の先生とお約束した「10歳」に到達したし、ゲームがないと誰も遊んでくれません。
そこで息子5年生のクリスマスには、サンタさんから「ニンテンドースイッチ」がプレゼントされることになりました。
ゲームとの良好な関係ができるまで
「ゲームとの良好な関係ができるまで」は、息子の場合1年以上かかりました。
今は上手に付き合えるようになったけど、それでも親がちゃんと管理をしていないとすぐに癇癪に発展しちゃうよ。発達障害児は自己管理が難しいから、ママがその時の体調や感情の状態なんかも考慮してゲームの時間を短く設定するときもあるよ。
一番最初、息子には「マリオ」の基本的なゲームソフトを渡しました。そしてママ用で「リングフィット」、パパ用で「信長の野望」のソフトの3つを用意して、「このゲーム機自体は家族みんなで使用するもの」という取り決めを交わしました。
ママもパパも、使用時間はみんなそれぞれ「1日に1時間だけ」。
switchの「みまもり設定」を使って、プレイ時間やネットでのコミュニケーション・ソフトのダウンロードなどが出来ないようにも制限しました。
ゲームはみまもり設定で強制的に1時間で切れるようにしていましたが、その時に癇癪を起こしたり暴れたりしたら、次の日はゲーム禁止として、ゲーム自体を隠しました。
まあ、上手く約束が守れる時もあれば、扇風機ぶん投げて暴れたり。1日禁止が2週間も連続続いたり、上手にゲームと付き合える日が2ヶ月続いたり。
そのたびに親は「断固として約束を守る」態度を取り続け、癇癪、暴言、他害などと戦い続けました。
あまりの癇癪の激しさに「もういいや。好きにゲームしたら?」って投げやりになってしまいがちですが、強調します。
「発達障害児にとって刺激物であるゲームを与えるということは、爆弾をその手に抱えさせているのと同等だ」ということを、親は絶対に忘れてはいけません。
病院の先生にも「発達障害児にゲームを与えるということは、その時点で『ゲーム依存症になる薬』を投薬し始めたも同然です。ゲームが原因で激しく暴れるようになったら、警察を呼ぶ覚悟で与えてください」と言われていました。
脅しなんかじゃないよ。発達障害児にとっては、ゲームってそのくらい危険なモノなんだ。親が安易に考え過ぎている場合が多いけど、ゲームが原因で激しく暴れて手が付けられない場合は「本当に警察を呼んでくださいね」と言われたよ。
そうして真剣勝負で息子と対峙して約1年後の6年生の後半には、多少機嫌が悪くなる時もあるものの、上手くゲームと付き合えるようになりました。
息子的「良好な関係」とは
息子の場合の「ゲームとの良好な関係」というのは、「学校の課題や家庭教材で『今日はこれだけ』という勉強を終えた場合、1時間ゲームができる」状態です。
習い事で遅い曜日は、課題を終わらせるだけで目一杯なので「ゲームは無し」。
習い事は息子くんがやりたい!ものなので、その日ゲームができなくなっても我慢しているよ!
そしてこのシステムが上手く軌道に乗り、中学生になってからは、週末や長期休暇の場合「勉強をもう少し(1ページくらい)やったら30分だけ延長できる」ようになりました。
たまには思いっきりゲームができるように
その後も癇癪をほとんど起こすことなくうまくゲームと付き合っているので、最近は「アウトレットなどの大人の買い物に行ったときはその間やってもいいよ」となり、息子は年に何回か行くアウトレットのお買い物日を楽しみに待つようになりました。
子どもをどっちかの親が遊ばせながら買い物ができるアウトレットが、我が家のワードロープの基本。ショップで旬のワードロープを見たい気持ちはやまやまですが、ADHD息子を連れては難しいですね…。ユニクロでさえ無理ですから…。
公園のようにベンチがあちこちあって散策できたり、噴水があって水を楽しめたり。大きなフードコートはゲームをしていても周りの目が気にならないし、敷地が広く混み具合も街中ほどではない各地のアウトレットは、私達家族にとってはちょうどいい場所です。
親の私達は、この年に数回行くアウトレットがちょうどいい刺激。息子はフードコートや戸外のベンチでこの日だけは思う存分switchをします。
郊外に住んでいるので、何も買わなくても刺激があって楽しいです。みんなのファッションをベンチに座って眺めているのも面白い。
時々息子のところに戻ってはトイレや水分補給を促したり、遊具で遊んだりお話したりしつつ大人はそれぞれショップを見て回り、フードコートでご飯を食べて、最後に3人で一緒にアイスを食べながら帰途に着きます。
ゲームが目一杯できる「アウトレットお出かけ」は親子で年に何度かのお楽しみDAYとなりました。
まとめ
こんな風にゲームと上手く付き合えるようになるには、2つのことが重要かな、と思います。
ひとつは「一度決めた約束を断固として貫き通す親の姿勢」。
決して主導権を子供にとらせないこと。どんなことがあっても約束を守る、という非常に強い態度と意思が必要です。親の真剣な空気を子どもは肌で読み取ります。
我が家は1年と、とても長い時間がかかりましたが、それでも何とかゲームとの良好な関係を掴むことができました。
ふたつめは「本人の意思の成長」。ゲームより大切なものは何か。常にそれを本人に問い続けました。
息子は義務教育以降の教育も受けたい、と願っています。
「自分の勉強したい何かがこの先見つかるかもしれない。もっと広い世界に出るチャンスをつかめるかもしれない。発達障害という枠をはめない場所に出会えるかもしれない」
今よりずっと先の光を目指そうという希望と意思。成長と共にそこを意識するようになったことが、実はゲームと上手に付き合うための、一番の要なのかもしれないな、と息子を見ていて思うようになりました。
「今こだわっているものよりも大切なモノはなにか」。
私達大人も、時々考えなければならないことなのかもしれませんね。
本日も最後までお読みいただいてありがとうございました。