こんにちは。ココです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
季節もよくなってきて、食材も鮮度を保つのが難しくなってきましたね。
今はお高い「ごはん」も然り。
今日はそんな「残った冷たいごはん」で作ったチャーハンが、時々夕飯時に登場していた、というお話。
ご飯が再保温できるって、実はすごいこと
私が子供の頃、どこの家庭でもご飯は「ガス炊き」でした。
祖母が毎朝5時に起きて、お米をといでガスで炊き、お湯を沸かして保温ポットに入れる、というお仕事を担ってくれていました。
給湯器があるわけではないので、お湯はコンロで毎回沸かさなければならないため、昭和のあの頃はどこの家庭にも「まほうびん」という名の保温ポットがありました。
ご飯は基本的にその都度炊き。保温ができなかったので、朝も夜も炊きます。
「ご飯が余る」ということがあまりないように、祖母は毎回「今日はお弁当分3つと5人分のご飯と…」と計算してからお米を用意していたようです。
そう考えると、「多少多く炊いちゃって残っても、冷凍して電子レンジで温めてまた食べられる」「遅く帰ってくる家族も、炊飯器で保温された『炊き立てに近い』ご飯が食べられる」って、すごいことなんですよね。
我が家では夫の帰宅時間は不定期。3杯ごはんを食べる日もあれば、1杯だけの日もあれば、お弁当も持って行かなかったり、持って行ったり…と直前にならないと「読めない」ごはん。だから「残ることを気にせず」ごはんが炊けるって、すごいこと!
冷えたお弁当のチャーハン
そんなわけで、当時は冷たくなったご飯を「温め直す」手だてはありませんでした。
我が家ではたまに残ったご飯は、祖母が悪くならないように梅干を入れておにぎりにし、味噌と醤油をつけて「焼きおにぎり」にして戸棚に置いておいたものです。
この焼きおにぎりは、子どもの私のおやつになっていましたね。
さて、そんな我が家の母は保育園に勤めていました。そしてお昼用に毎日「白いご飯だけの」お弁当を持って行ってました。
保育園では給食が出ます。子どもも先生も、「白いご飯だけ」を詰めたお弁当箱を持って行って、おかずや汁物は温かい給食を食べるのです。
しかし子どもはてんやわんや。
「せんせえ~、お漏らししちゃった!」「あ~OOちゃんが僕のおかず取った!せんせー!!」「うえーん、味噌汁ズボンにこぼした~」
なんてやっているうちに給食の時間が終わってしまって、今日はお昼食べ損ねた…なんて言って、しょっちゅう白いご飯のお弁当箱を持ち帰ってきていた母でした。
そんな冷たくなったお弁当のご飯は、毎回「ねぎだけ」チャーハンや「たまごだけ」チャーハンに変身して、夕飯時に出てきていたんだって!
油分が欲しい…
お肉が嫌い、洋食が嫌いな祖母に合わせた我が家のご飯は、ほぼ和食。
公務で宴会や式典などの出席の多い祖父もいるので、お刺身やお頭のついた焼き魚もほとんど出ません(宴会でしょっちゅう食べるから飽きている)。
かぼちゃの煮物と味噌汁と漬物、終了。とか、薄味の鱈鍋(タラ、白菜、豆腐、ねぎ)終了。
インゲンオンリーの天ぷら、味噌汁、終了。煮しめ、終了(さつま揚げとか油揚げとか鶏肉とかは入っていない。野菜オンリー)。
祖父と父は毎晩晩酌をする人だったので、「ご飯のおかず」というよりは「酒のつまみ」のような食卓であれば良かったことも一因にあったと思います。
お肉や油分の欲しい子どもの頃は、毎日「今日はなにで白いご飯を食べればいいのか…」と思い悩んでいましたね(笑)。
一番悩んだのは湯豆腐の鍋。豆腐とお麩しか入ってない鍋をおかずに、どうやって食べるの?!と泣きそうになりながら食べていました。
「うわ…今日はこれか…」って思いながら食べる日が多かったですね…。
「うちの子、食が細くて…」という場合、よくよく聞くと、実は「出される料理」が好きじゃないことも。でも子どもって、お母さんを困らせたくないので、言わないんですよ、絶対。私も40代になるまで言いませんでした。
大人になってアニメの「あたしンち」を見ていたとき、ある日の晩御飯が「冷奴とご飯」というシーンがあって、「え、豆腐だけしかない晩御飯って、一般的なの?!」と衝撃的でした。(いや、それは「あたしンち」だから…???)
atashinchi30th-anime.shin-ei-animation.jp
残り物料理代表・チャーハン!
そんな晩御飯だったので、母のお弁当の残りご飯をリメイクした「ねぎの青い所だけ入った(残り野菜だから)」チャーハンや「たまごだけ」チャーハンがたまに出てくると、「やった!今日はラッキーだっ!!」と嬉しかったですね。
母は「これは残り物ご飯だよ?炊き立てを食べなくていいの?」と不思議がっていました。
母も祖母同様、お肉や油揚げ、脂ののった鮭など油脂の多いものが好きではなかったので、「病院の給食のような、塩分も油分も少ないあっさり和食だから、娘の食が細い」とは思いもよらなかったようです。
まあそんなわけで、私の中では「チャーハン」は「残りもの整理のメニュー」となっていました。
だから結婚し、義姉がレストランでチャーハンを注文したときは驚いてしまいました。
「え、残り物料理にお金払うの…っ?なんでっ??」って。(ホントに当時の私には衝撃的でした…。(笑))
そして歴史は繰り返す…
そんな子ども時代を過ごした私は、今でもご飯が残ってしまうと「雑炊」か「チャーハン」で処理しようとします。(冷凍ご飯の「冷凍庫っぽい味」が家族みんな苦手なので、冷凍はしません。)
中身は息子の好きなニンニクとねぎだったり、しらすと大根の葉っぱだったり、やっぱり残り野菜。
それでも10代の息子にとっては、香ばしいお醤油とニンニクの香りが効いたチャーハンのほうが、白い炊き立てご飯より断然いい!そうで…。
当時の私のように、たまに残り物チャーハンが出てくると喜んで食べています。
そんな息子の顔を見ながら、「変なところが親子だよなあ…」なんて思ったりします(笑)。
栄養を考えたごはんも大切。でも、時には「おいしいっ!って喜ぶ」ごはんも大切。
どっちもほどよく、時々手抜きもほどよく(笑)。
まとめ
友達のお子さんが、大学に進学したり遠方に就職したりして親元を離れたよ~、なんて便りを最近よくいただきます。
我が家も、こうやって息子にご飯を作ってあげられるのも、あと何年かなあ…。
発達障害児だからって、ずっと親元にいるとは限らないしな。時代の変革は早いからなあ…。
なんて思うと、一緒にこうして食事をできる時間は有限なんだよね、ということを改めて深く考えさせられます。
「ねー、このチャーハンってどうやって作るの?僕も一人暮らししたら作れそう?」なんて聞いてくる息子の顔を見ながら、ひとつひとつの食事も大事にしよう。そう思ったゴールデンウイークでした。
この日はサバの味噌煮とほうれん草、冷奴、茄子とねぎとお麩の味噌汁。息子はチャーハンで、大人は白いご飯でした。
ご飯の残り、みなさんはどんな風にしていますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。