
こんにちは。ココです。
注意欠如多動症(ADHD)で自閉スペクトラム症な息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。
今日は、小学校低・中学年頃に悩んでいた、「漢字や字がノートのマス目からはみ出して書いてばかり」だった、という息子のちっちゃな「困りごと」のお話です。
- 枠内に文字をおさめる難しさは理解されにくい
- 学年ごとにマス目が小さくなっていく
- 3回書いて終わり。が6回に
- 小学校時代の工夫
- 漢字練習よりも優先したいものは何か?
- 支援級での学び方とタブレット活用
- 漢字学習の「到達地点」をその子次第で決める
- まとめ:大切なのは「学ぶ楽しさ」を折らないこと
枠内に文字をおさめる難しさは理解されにくい
発達障害のある子どもたちの中には、「ノートの枠内に文字を収める」「板書を写す」といった、学校では当たり前とされる作業がとても難しい子がいます。
しかし、その困難さは幼い本人が言語化しづらい場合が多いです。
我が家の発達障害児息子は、小学校低学年の頃は何とか書けていたものの、学年が上がるにつれてノートをとることや漢字練習が困難になっていきました。
同じ発達障害があっても、
「ノートをきちんと書ける」
「丁寧に漢字をマス目におさめることができる」子もいます。
そのため一部の学校の先生方には、この書字に対する困難さが理解されませんでした。
「ノートがとれない」
「漢字練習帳が空欄ばかり」
「マスに字をきちんとおさめられない」といったことを、
「本人が怠けている」
「マスに字をおさめる丁寧さと慎重さがない」
としか見られず、成績評価の「対象外」となったこともありましたね。

学年ごとにマス目が小さくなっていく
小学校1年生の頃は、大きなマス目の漢字練習帳に文字を収めて書けていた息子でした。
マス目ひとつのサイズが大きく、画数も1年生の頃は少ないからです。
しかし、学年が上がるにつれてマス目は小さくなり、漢字の画数は増え、1行に書く量は倍以上に増えていきます。
以下は、一般的な傾向として学校で使われる漢字練習帳のマス数と行数です。
学年ごとの「全国共通」という公式規格は存在しませんし、学校や担任の先生によって違いはありますが、多くの小学校で使われるものの一例としてご覧ください。
| 学年 | マス×行数 | 簡単な特徴 |
|---|---|---|
| 1年生 | 6×8(または7×10) | 大きいマスで十字の補助線が付くことが多い |
| 2年生 | 9×12(または10×12) | 少し小さめのマスで丁寧に書く練習 |
| 3年生 | 10×14(または12×14) | 画数の多い漢字に対応し始める |
| 4年生 | 12×16(または14×16) | 補助線なしが増え、実用的な書き方へ |
| 5年生 | 15×17(または16×18) | 文章の中で漢字を書く練習が中心 |
| 6年生 | 17×19(または18×20) | 中学ノートに近いサイズで実用重視 |
3回書いて終わり。が6回に
1年生であれば「青い」を3回書けば終わりでした。
しかし4年生では、「愛情」のような画数の多い漢字を6回書かないと行が埋まらなくなってきます。
書くことが苦手で苦痛なのに、時間も労力も倍以上に必要になってくるのです。
その結果、息子はかんしゃくを起こすことが増え、気持ちが落ち着くまで1時間以上かかる日もありました。
他の宿題もあるのに、漢字練習だけで1日が終わってしまう時も出てくるようになったのです。

小学校時代の工夫
そこで私は担任の先生に相談し、2学年下の子が使う大きなマス目の漢字ノートを使わせてもらうことにしました。
前年度の担任の先生にはこの提案が拒否されたのですが、次年度の担任の先生は、「それぞれに合った学習方法でいい。要は覚えられればいいのだから」という方針だったので、この方法で提出していました。
ここは担任の先生の考え方に大きく左右されるところかもしれません。
マス目が大きくなることで、6回書くところを3回で済ませられるようになった漢字練習。
これだけでも息子の負担は大きく減りました。
もちろん、それでもマス目からはみ出すことは多かったです。
発達障害と分からなかった低学年の頃は、「枠におさまるように書こうね」と声をかけていましたが、発達障害が分かってからは「多少はみ出しても、整っていなくても、字として読めればいいや」と割り切るようになりました。
漢字練習よりも優先したいものは何か?
小学校も4年生くらいになると、今まで「漢字や算数」を中心に勉強していたものが、英語や理科など他の教科もある程度復習していかないと習得できなくなっていきます。
やることが増えていき、学校での人との関わりあい方も、より複雑になっていく4年生以降。
息子の場合は、この頃もまだ自傷・物損が時折見られました。
そのため「学校で自傷・物損を起こすくらいにココロの余白をつぶさないように」することが、我が家では一番の目標でした。
自傷・他害・物損・暴言に比べたら、マスからはみ出る、整った字を書く、とめ・はらいなどをチェックさせるなんて、「塵みたいなもん」だと思っていましたね(笑)。
定型発達児のようにあれもこれもはできません。
「何に的を絞って学習させるか」を簡潔にして、もっと大きな意味での目標を見据えられたらいいですよね。

僕たちの目標は「社会っていう空にはばたいて行けること」。
足元の石ころの形状が「歪んでいる」「他の石より汚れている」なんてうつむいてばかりいないで、上を見上げてみて!空は青く、太陽はいつも君を照らしているよ!
漢字のとめ・はらいなどをきちんと学習させる狙いは、「字形を正確に書くことで誤読防止となる」「注意深く観察して字を再現する集中力や注意力を培う」などがあるそうですが。
書くこと自体が苦痛な子に、細部を求めるのは逆効果です。
ちなみに息子が小学生の時は、細かい先生だと、はらい・はね・とめなどを赤ペンで全部チェックして「◆点」とわざわざ書かれたこともありました。
息子は「文字って読めれば用は足りるんじゃないの?」と泣いていましたね。
ここはそれぞれの教育方針の違いで変わってくると思いますが、私は息子に
「うん。ママもそう思うよ。だからいいよ。ママは8割位はちゃんと書けていたと思うよ?ママが先生だったら、ここは「△」にするなあ、「バツ」じゃなくて。だからこれでいいよ!次、いこう!」
と、すぐに話を切り替えていました。
支援級での学び方とタブレット活用
その後、息子は高学年で情緒障害支援級に移籍。漢字は主にスマイルゼミで学習していました。
タブレットは筆圧がいらず、次に書く場所を示してくれるため、書字困難のある子には向いているようです。
ただし、タブレットだけでは漢字の定着率が低く感じたため、家庭では次のように工夫しました。
* まず漢字テストで出る50問を一度すべて書いてみる
* 間違えた漢字だけ翌日に2回書く
* それでも間違えたらさらに2〜3回書く(以下、間違えがなくなるまで繰り返す)
この方法で、テストでは8〜9割取れるようになりました。
漢字学習の「到達地点」をその子次第で決める
家庭の教育方針はそれぞれですが、我が家では書字困難があった息子の「漢字学習の到達地点」は次のように決めていました。
* 小学校で習う漢字は、できれば全部読み書きできるように
* 中学校からは「読み」重視。書きは6割で良しとする
* 苦手な漢字ではなく、得意の長文読解を伸ばす
息子は読書が好きだったので、読みは自然と身についていました。
その後書字困難が分かったことで、無理に書かせるよりも「できる方法」を選ぶ方向に舵を切りました。
そして中学校からは、高校受験を見据えた学習へと変えていきました。
書き続けて練習することがストレスになる上に、配点も少ない「漢字」よりも、得意で配点率が高い「長文読解」を伸ばしていくことを到達地点にしていました。
ADHDの集中力は、限られていますからね。

高校では主にパソコンを使ってレポート作成したり、ファイル共有したりしながら勉強することが多くなったから、漢字は覚える必要が少なくなってきたかな。
これからは「読み書き計算はAIで」「それよりも思考・推測に重きをおいて」学習していくことが求められていくんだろうね。
まとめ:大切なのは「学ぶ楽しさ」を折らないこと
学年が上がるにつれて、漢字だけでなくすべての教科が複雑になります。
そんな中で大切なのは、「枠に収めて書けること」や「100点を取ること」ではなく、子どもが「学ぶ楽しさ」を失わないこと。
書けないなら、「マス目を大きくする」「書く回数を減らす」「タブレットを使う」。
こうした工夫だけで、子どもの負担は大きく減ります。
「どうすれば、できる形に変えられるだろう」 と考えることで、子どもは意欲が折れることなく学び続けられます。
いつか社会に羽ばたくその日のために。
「学ぶことは楽しい」という気持ちをずっと守ってあげたいですね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

