こんにちは。ココです。
ADHDで自閉症スペクトラムな息子との経験と失敗から何かのヒントをお伝えしていくための当ブログへお越し頂き、ありがとうございます。
今回は学校でのカウンセリングを受けるために、実際の授業風景を観察しに行った時のお話です。
カウンセリングの予約をする
担任の先生からのすすめで、私は学校でのカウンセリングを予約することになりました。
担任の先生がカウンセリングの予定表を見て空いている時間を教えてくれるので、都合のいい日時で予約します。
一応1時間の相談予定ですが、今までの経験上1時間では終わらないだろうと予想がついたので、時間が延長しても余裕のある午前10時前に予約。
初対面のカウンセラーさんの場合は、自己紹介や子どもの幼少時の話などを順を追って説明することになるので、結構時間がとられますから。
それに学校によりますが、児童がカウンセリング室を利用することもあります。
授業中に落ち着かなくなってきて、カウンセリング室に避難してくる子どもがいたり、手に負えなくなった子供を先生自らカウンセリング室に引っ張ってくることもあります。
その場合は話が途中になっちゃって(子どもはパニックを起こしているので、どうしてもこちらが遠慮して退室せざるを得ないんですね)、その後予約が全然取れずに2ヶ月が経過…。ってこともままあります。
私の経験から言うと、午前11時頃までは比較的児童がカウンセリング室に入ってくる率が少ないです。11時を過ぎたあたりからはボチボチ出てきますね。
多分朝はやる気や緊張が適度にあるけれど、11時頃からだんだん集中力が続かなくなってしまうからなのでしょう。
会社で仕事をしていても、11時頃って中だるみが出てきてコーヒーを淹れに席を立ったりする時間。大人も子供も一緒ですね。
話しやすいカウンセラーさんであればあるほど、子ども達からも人気があります。
毎日カウンセリング室に通う子もいたりするので、予約時間は朝イチが絶対おすすめ!
午前中の早めの時間はそういったことが少ないので、初めて予約するならこの時間帯がベストです。
教室での衝撃的な実態
さてカウンセリング当日。重~く感じるドアをノックし、私はカウンセリング室へと入りました。
簡単な自己紹介のあと、カウンセラーさんに「とりあえず、授業中の様子を実際に見てみましょうか」と言われて、一緒に息子のクラスへと向かいました。
季節は夏の余韻が残るころ。教室は前後のドアを開け放してあり、中に入らずとも廊下から教室内を見渡すことができました。
百聞は一見にしかず、ですよね。
子供たちに不審に思われないよう、さりげなく離れて廊下から数分授業を見ていました。
そこで私が見たものは。
ランドセルをお腹に抱えながら、もう1人の友達と各机の列を練り歩いている我が息子の姿でした…。
は…?何これ…??
もう信じられない光景でしたね。
授業中に立ち歩きが目立つ、と聞いた時には「たまに授業中に立って、後ろのロッカーとかに行って、また席に着く」程度のものかと思っていました。
そういった行為が頻繁なだけとか。
それが、まるでお祭り。
全ての机の列を、もう1人の友達とキャッキャと笑い合いながら延々にぐるぐる歩き続けています。
あり得ない…。これ、本当に息子?
あの子、頭おかしくなっちゃったの?いや、本当にこれはちょっと…。
そんな言葉がぐるぐると頭の中を駆け巡っていました。
もう言葉も出ない様子の私に、カウンセラーさんは「びっくりしましたか?」と。
「ええ、まさかここまでひどいとは…」
私はそれしか答えられませんでした。
実際の授業の様子を見に行く時のポイント
その後カウンセリング室に戻り、今度は本格的なカウンセリングの開始です。
もし担任の先生から「落ち着きがないようです」と言われたなら、まずは私のように直接授業中の様子を見に行くと良いかと思います。
もちろん参観日ではなく、普通の日に。
参観日は子どもも緊張しているので頑張って着席していることが多く、日常の様子とは違います。
うちの息子も、参観日はちゃんと着席していましたから。
時間割も確認して、国語や算数などの着席して受けるタイプの教科にしましょう。
音楽や図工などは、他の子もガチャガチャしてるのであまり当てにはなりません。
他の子が座ってノートを取っている中どうしているかを見るのが、一番分かりやすいのでは?と思います。
定型発達の子との違いが歴然として見えるので、親としては結構辛いのですが…。
「発達障害」か「グレーゾーン」か
今の小学校は家庭にオープンです。
担任の先生に「落ち着きのなさが気になるので、授業中の様子を見たい」と相談すれば、ほぼ受け入れてもらえます。
教室の中まで入らずとも、廊下から見られるように「この時間に行きます」という事前連絡があれば、教室のドアを開けっ放しにして見やすいようにしてくれる先生もいらっしゃいます。
ショック療法ではないですが、事実をこうして目の前に突きつけられたことで、私は腹を据えることが出来ました。
確かに。息子は普通の子とは違うのだ、と。
これが息子の発達障害を知るきっかけとなりました。
参観日ではない、普段の授業の様子を見ていると、他にも似たような子をよく見かけます。だいたい35人クラスに2人くらいは必ずいますね。
それが「発達障害」なのか、「やんちゃな性格で成長がゆっくり」なだけなのか…。正直小学校1年生では判断が難しいところです。
知的障害のない発達障害は、よほどハッキリした症状がある場合を除いては、息子のようにグレーゾーンなまま1年以上診断名がつかなかったり、そのまま「グレーゾーン」ってことで今後の成長に期待する!みたいな対応で終わったりと、結構親が振り回されることがあります。
「発達障害」と「グレーゾーン」。両方の診断を経験しましたが、どこら辺が境界線なのか…。
本当に難しいですね。
まとめ
息子はお陰様で小学校5年生になりましたが、今思うと「グレーゾーン」でも「発達障害」でも、診断名なんてそれほど固執するものではなかったのに…。という後悔がとても大きいです。
診断名にまるで「あなたの人生終わりよ」宣告されたような気になって、悲劇のど真ん中から動くこともできなかった私。
そんな「ただの診断名」より「今、目の前にいる」息子に、その都度真摯な対応をしていたら、この後表れた自傷行為や他害行為はもっと違うかたちをとれたんじゃないだろうか…。
そんな自責の念や反省に時々苛まれる私です。
それでも、つないだこの手を離さずに「発達障害と向き合っていく」。それだけでも人として成長できたんじゃないだろうか、私も息子も…。そう思うのです。
どうぞその目でお子さんの「小学校での普段の状態」を一度覗いてみてください。
その光景がいかなるものであったとしても。
私たち親は、全身で子どもを受け止めてあげようではありませんか。
フツウの親が絶対に手にすることができない素晴らしい「人として最高のギフト」を、発達障害児を育てている私達はこの子たちから受け取ることが約束されているのですから。
最後までお読みいただいてありがとうございました。