発達障害だって、頑張るもん!

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注意欠陥多動性障害(ADHD)で自閉症スペクトラムな息子を持つママ・ココです。子どもを通して学んだ発達障害児への対応、工夫、その他色々な情報をたくさんの人と共有できたらいいな、と思っています。

 

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【発達障害・基本のき・13】 自閉スペクトラム症・7 「頑なな固執・こだわり」という特徴

 

こんにちは。ココです。

注意欠如多動症(ADHD)で自閉スペクトラム症な息子の行動と会話から何かのヒントを綴っていく当ブログへようこそ。

 

近年、世間に広く認知されるようになった「発達障害」。

しかし、誤った知識や噂ばかりに頭でっかちになって、障害に困っている子供たちを簡単に傷つける発言を繰り返す大人も(もちろん子供も)とても多い。

 

そこで簡潔に分かりやすく「発達障害」についてお話していく「発達障害・基本のき」シリーズでは、発達障害の正しい知識を皆様にお伝えしていきたいと思います。

 

今回は、様々な症状が見られる「自閉スペクトラム症」の、大まかな特徴を見ていきましょう。

 

なお、このシリーズは日本の精神医学・心理カウンセリング現場で診断基準として使われている米国精神医学会の「DSM-5-TR」に準じています。

 

● 異常なほどの「強いこだわり」。自閉スペクトラム症の人の多くが、この特徴を持っています。

 

 

自閉スペクトラム症の5つの特徴

 

自閉スペクトラム症には様々な特徴があります。大きく分類すると、それは以下5つの特徴となります。

 

1.コミュニケーションの困難

2.反復的行動

3.感覚の過敏または鈍麻

4.知覚障害

5.運動障害

 

前回は、1の「コミュニケーションの困難」のひとつ、「パーソナルスペースに気付けない」という特徴を。

 

coco-disorder.com

 

次の回では「言語についての障害」という特徴を。

 

coco-disorder.com

 

その次の回では「興味や感情を共有することが少ない」という特徴を。

 

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その次の回では「友情関係が構築しにくい」という特徴を。

 

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その次の回では「常同的・反復的な行動」という特徴をお伝えしました。

 

coco-disorder.com

 

今回は彼らの「頑なな固執・こだわり」についてお話したいと思います。

 

こだわりは「わがまま」ではなく、脳の特性


自閉スペクトラム症にはさまざまな特徴がありますが、その中でも異常なほどの「強いこだわり」は、保護者や学校の先生等をとても困らせる要因になることもあります。

 

例えば、「 工事中なので迂回しなければならず、いつもと違う道で登校することになったら、いきなりパニックになった」

「同じおにぎりなのに、三角ではなく丸くなったらもう手をつけなくなった。(食べ物の形が変わると食べられない)」
「いつもは朝食を食べてから着替えるのに、寝汗でびっしょりパジャマが濡れていたので着替えさせたら、もうフリーズ。(朝の支度の順番が変わると動けなくなる)」

 

こうした行動は、周囲から見ると「融通がきかない」「頑固」「わがまま」と映ることがあります。

しかし彼らの一見困ったこの特徴には、脳の情報処理の特性が深く関わっています。

 

この記事では精神医学と心理学の両面から、そんな彼らの「こだわり」をやさしく解説していきます。

 

ハートを持つ男の子

僕たちは言語化が難しいから、自分で説明しにくいんだ。でもちゃんと理由や背景があるんだ、ってことを知ってくれたら嬉しいな。

 

強い「こだわり」の背景には


自閉スペクトラム症の人が示す異常なまでの強い「こだわり」は、単なる「頑固」や「わがまま」ではありません。

 

その背景には、変化に対する脳の反応の特性が深く関わっています。
ここでは、4つの側面からその特徴を見ていきます。

 

  変化への抵抗

 

自閉スペクトラム症の人にとって、変化はしばしば「予測不能な出来事」として感じられます。
たとえ周囲から見れば些細な変更でも、本人にとっては世界のルールが突然書き換えられたような衝撃になることがあるのです。

 

例えばあなたが毎日使っているスマホのアイコン配置が、ある日勝手に全部入れ替わっていたら?そんな状況を想像してみてください。
多くの人は戸惑い、イライラし、しばらく操作に時間がかかるはずです。

 

眼鏡をかけた女性のアイコン





自閉スペクトラム症の人は、この「戸惑い」が日常のあらゆる場面で起こりやすいのです。

 

  小さな変化があることに対する苦痛


自閉スペクトラム症の人は、環境の細部に敏感で、わずかな違いにも気づきやすい傾向があります。
これを詳細処理優位と言います。「全体」よりも「細部」に注意が向きやすいんですね。

自閉スペクトラム症の多くの人が持つ脳の情報処理の特徴とも言えます。

 

私達が物事を見る時は「全体処理」をしてから「細部」を見ていく処理の仕方をします。

まず「全体の雰囲気」や「大まかな概要」を掴むんですね。細かな部分はそのあとで見ていきます。

これを認知心理学や情報処理論では「グローバル処理」と言います。

 

対して自閉スペクトラム症の人は、細かい部分やパーツ、違いに注目します。「細部」から始まり、「全体」の順で世界を理解しようとするんですね。

これを「ローカル処理」と言います。

 

そのため、

「机の上の物が数センチずれた」

「1、2、3巻と並んでいた本が、1、3、2巻と順序が違っている」

「いつもの先生じゃない代わりの先生が2時間目に来た」

こうした「小さな変化」が、強い不快感や不安につながることがあります。

 

これは、脳が「予測していた世界」と「実際の世界」のズレを大きく感じてしまうためです。
多くの人にとっては気にも留めない違いが、彼らにとっては世界の秩序が乱れたような感覚になることがあります。

 

幻想的な宇宙

人によっては目の前で世界が音を立てて崩れていくような…そんな途方もない感覚になるようです。その感覚は、本人でなければ理解が難しいかもしれません。

 

  規則厳守への固執


自閉スペクトラム症の人は、決まったルールや手順を守ることで安心感を得ることが多いです。
これは、世界を理解しやすくするための「自分なりの地図」のようなもの。

 

朝の支度の順番や家の中の物の配置、学校や会社でのルーティン、食事の食べる順番など。
これらが崩れると、地図が突然書き換えられたように感じ、混乱や不安が生じることがあります。


例えばあなたが初めて訪れた国の空港へ行った際、あると思っていた案内の看板も画面も全くない。

人は忙しく右往左往していて、言葉は全く通じない。私はどこに行ったらいいんだろう…。
そんな状況に近いものです。

 

うさぎのアイコン





ルールが守られることは、彼らにとって「ラクに歩いていける世界」になっているんだね!

 

  思考の柔軟性のなさ


自閉スペクトラム症の人は、脳の「切り替え」を担う実行機能が独特で、一度決めたやり方から別の方法へ移ることが難しい、という特徴があります。
これは「頑固」というより、「脳のギアがすぐには切り替わらない」というイメージに近いです。

 

「予定変更があると頭が真っ白になる」

「いつもと違う順番で作業すると混乱する」

「 新しい方法を提示されても、すぐには理解できない」

 

彼らのこうした反応は、本人の努力不足ではなく、脳の情報処理の特性によるものです。
オートマ車に慣れている人が、突然マニュアル車を運転しろと言われる。そんな感覚に近いかもしれません。
理解はできても、すぐに体がついてこないのです。
 

周囲ができるサポート


こだわりは「悪いもの」ではありません。
ただ、日常生活で困りごとにつながることもあるため、周囲の理解が大切です。

 

幼児や小学低学年のうちは「計画変更の予告をする」「選べる選択肢を提示してあげる」「できるなら本人のルーティンを尊重する」「安心感を最優先に考えてあげる」

などのサポートをしながら、少しずつ「変化に対応できるように」柔軟性を育てていくことも考えてみましょう。


例えば、「今日の帰り道はAかBの、どっちがいい?」
と選択肢を示すだけでも予測可能性が上がり、安心につながります。

 

これから学年が上がるごとに、様々に対応していかなければならないことが増えていきます。

でも「絶対こうじゃなきゃ」から、「これでも案外いけるかも」という幅を広げることができたら。きっと彼らの心の負担も軽くなりますね。

 

バンザイする子供たち

そうして少しずつ社会の中で過ごしていける場所を見つけることができたなら。その「こだわり」はいつか彼らの武器となる特性になるかもしれません。研究者や医師にも、自閉スペクトラム症の人は多いんですよ。

 

共に生きやすい社会へ


頑なな固執・こだわりは、その人が世界を理解し、安心して生きるための大切な仕組みです。
周囲が理解し、環境を整えることで、本人の力がより発揮され、日常がぐっと過ごしやすくなります。

 

こだわりを「困りごと」としてだけ見るのではなく、「その人の世界を守るための大切な特性」として捉える視点が、私たちが共に生きやすい社会につながっていくのだと思うのです。

 

まとめ

 

今では広く知られるようになった「発達障害」という名前。

しかし障害名が独り歩きしていて、学校の教師の方も「適当な」「昔の」知識しかないことが多いです。

 

正しい知識を知っていただくことで、息子をはじめとする発達障害の子供たちに、短時間でもいいから温かい眼差しを向けてもらえたらいいな。そう思ってこのシリーズを始めてみました。

 

また機会がありましたら、是非当ブログへお立ち寄りくださいね。「発達障害・基本のき」シリーズは時々更新していきたいと思います。

 

今回は自閉症スペクトラム障害の特徴のひとつ「頑なな固執・こだわり」という特徴についてお伝えしました。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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